銀行株ETFのおすすめはどれ?日本の銀行株に投資できるETF・投資信託を比較・解説

日本の銀行株にまとめて投資したい場合、東証には銀行セクターを対象とする複数のETFがあります。2026年には大型銀行10社に絞る「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」も加わり、銀行業全体、高配当、大型銀行集中という異なる投資方法をETFで選べるようになりました。

結論からいうと、銀行業全体へ幅広く投資するなら「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」、高配当の銀行株を重視するなら「グローバルX 銀行 高配当-日本株式 ETF(315A)」、メガバンクなど大型銀行への集中度を高めたいなら「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」が比較の中心になります。

ただし、ETFは銘柄数だけを見ても分散度は判断できません。315Aは15銘柄型ですが、2026年7月30日に公表された定期リバランス後の指数構成では、三菱UFJフィナンシャル・グループ36.2%、三井住友フィナンシャルグループ31.0%、みずほフィナンシャルグループ23.7%で、3社だけで90.9%を占めます。構成比率は2026年7月27日時点の株価を基に計算されたものです。どのETFを選ぶかは、信託報酬や分配金だけでなく「どの銀行を、どの比率で持つ指数なのか」を確認することが重要です。

目次

日本の銀行株に投資できるETFを一覧で比較

銀行株ETFは、同じ「銀行」というテーマでも指数設計が大きく異なります。2026年8月中旬時点で比較の中心となる4本は、1615、1631、315A、540Aです。

コードETF連動指数投資対象信託報酬
年率・税込
純資産の目安決算売買単位最低投資額の目安NISA
1615NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信東証銀行業株価指数銀行業全体0.209%約4,220億円年1回10口約7,500円成長投資枠
1631NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信TOPIX-17 銀行銀行業全体0.352%約269億円年1回1口約4.1万円成長投資枠
315AグローバルX 銀行 高配当-日本株式 ETF配当込みTOPIX銀行業高配当指数高配当銀行15銘柄0.2035%約230億円年2回1口約1,900円成長投資枠
540A上場インデックスファンド日経銀行株トップ10日経銀行株トップ10指数大型銀行10銘柄0.165%以内約102億円年2回1口約1,900~2,000円成長投資枠

純資産総額や最低投資金額は基準日が数営業日異なるため目安です。1615・1631は2026年8月5~6日、315Aは8月12日、540Aは8月7日または6月30日前後の公表値を参考にしています。市場価格は日々変動します。

4本の中で純資産規模が突出しているのは1615です。銀行セクター全体に投資するETFとして長い運用実績があり、信託報酬も1631より低いため、「銀行株全体を買う」という目的では比較の基準になりやすい商品です。一方、315Aと540Aは指数設計を変えることで、配当や大型銀行への集中度を高めています。

銀行株ETFおすすめ4銘柄

銀行株ETFおすすめ4銘柄

1615:NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信

1615は、東証銀行業株価指数(配当込み)への連動を目指すETFです。TOPIX構成銘柄のうち「銀行業」に分類される銘柄へ投資するため、メガバンクだけでなく、ゆうちょ銀行、りそなホールディングス、三井住友トラストグループ、地方銀行・地銀持株会社まで幅広く組み入れます。

指数は浮動株調整後の時価総額加重型です。そのため、銘柄数は広くても投資額が均等に配分されるわけではありません。2026年4月末時点では三菱UFJが29.8%、三井住友FGが20.1%、みずほFGが16.0%で、3メガバンクだけで約65.9%を占めていました。銀行業全体への分散投資でありながら、実際の値動きは大型銀行の影響を強く受けます。

2026年8月5日時点の純資産総額は約4,220億円、信託報酬は年0.209%(税込)です。売買単位は10口ですが、1口当たりの価格が低いため最低投資金額は8月6日時点で7,475円でした。銀行セクター全体の上昇を取りたい場合や、特定の銀行を選ばずに金利正常化のテーマへ投資したい場合の中心候補です。

1631:NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信

1631は「TOPIX-17 銀行(配当込み)」への連動を目指します。名称は1615と異なりますが、野村アセットマネジメントは、TOPIX-17銀行が東証33業種の銀行業指数を利用しているため、1615と1631の組入銘柄は同じと説明しています。

違いが出るのは商品設計です。1631の信託報酬は年0.352%(税込)で、1615の0.209%より高く、2026年8月5日時点の純資産総額も約269億円と1615を大きく下回ります。売買単位は1口ですが、8月6日時点の最低投資金額は約4万500円でした。

同じ銀行株群へ投資する目的であれば、コストと純資産規模では1615に比較優位があります。1631を選ぶ場合は、実際の板の厚さ、売買価格、保有中のコストなどを確認したうえで、1615ではなく1631を選ぶ理由があるかを考える必要があります。

315A:グローバルX 銀行 高配当-日本株式 ETF

315Aは、東証銀行業株価指数の採用銘柄から配当実績を基準に15銘柄を選ぶETFです。対象指数は「配当込みTOPIX銀行業高配当指数」で、前年の実績配当金総額が大きい3銘柄と、一定条件を満たす中から実績配当利回りの高い12銘柄を選定します。

高配当銀行株を選ぶ仕組みですが、各銘柄を均等に持つわけではありません。組入比率は浮動株時価総額加重で、定期見直し時には1銘柄35%のウェート上限が設定されます。ただし、キャップ調整係数の設定後に株価が変動すると、次回の見直しまで実際の構成比率が35%を超えることがあります。2026年7月30日公表ের定期リバランス後の構成は、三菱UFJ36.2%、三井住友FG31.0%、みずほFG23.7%で、3社合計は90.9%でした。15銘柄に分散していても、3メガバンクへの集中度は非常に高いETFです。

信託報酬は年0.2035%(税込)で、決算は4月と10月の年2回です。2026年8月12日時点の運用資産残高は約230億円、運用会社公表の過去12カ月分配金利回りは2.07%でした。高配当株の選定基準を利用しつつ、実質的には大型銀行への強いエクスポージャーも取りたい投資家に向いています。

540A:上場インデックスファンド日経銀行株トップ10

540Aは2026年3月18日に上場した新しい銀行株ETFです。「日経銀行株トップ10指数」に連動し、東証プライム市場に上場する銀行業のうち時価総額が大きい10銘柄へ投資します。対象を大型銀行へ明確に絞っている点が、1615や1631との大きな違いです。

日経銀行株トップ10指数は、1銘柄当たり35%の上限を設ける時価総額型の指数です。2026年5月29日時点の月次ファクトシートでは、三菱UFJ32.85%、三井住友FG22.80%、みずほFG18.20%、ゆうちょ銀行11.15%となっており、3メガバンクだけで約73.9%、上位4社で約85%を占めます。

信託報酬は年0.165%以内(税込)と4本の中で最も低く、売買単位は1口です。2026年6月30日時点の最低投資金額は約1,900円で、8月7日時点の純資産総額は約102億円でした。上場から日が浅いため、1615と比べると純資産や売買実績はまだ小さいものの、「大型銀行の収益改善を強く取りたい」「地銀への配分を抑えたい」という場合には分かりやすい選択肢です。

1615・315A・540Aの違いは?

銀行株ETFを選ぶときは、信託報酬の差よりも先に指数設計を見る必要があります。1615、315A、540Aはすべて銀行株に投資しますが、どの銀行を多く持つかという考え方が異なります。

ETF銘柄選定ウェート方式3メガ比率の目安向いている考え方
1615銀行業に属する銘柄を広く保有浮動株時価総額加重約66%(2026年4月末)銀行セクター全体を取りたい
315A配当実績で15銘柄を選定浮動株時価総額加重・定期見直し時35%上限90.9%(2026年7月27日株価ベース)配当基準+大型銀行を重視したい
540A時価総額上位10行を選定時価総額型・1銘柄35%上限約74%(2026年5月29日時点)メガバンク・大型銀行へ集中したい

銀行業全体に投資するなら1615

1615は、特定の配当条件や時価総額上位というフィルターをかけず、TOPIXに採用される銀行業を広く持つETFです。メガバンクの比率は高いものの、地銀や信託銀行、ゆうちょ銀行などにも配分されるため、「どの銀行が勝つか」を予想するより銀行セクター全体の収益改善を取りたい場合に適しています。

高配当銀行株を重視するなら315A

315Aの特徴は、銀行業の中から配当実績で銘柄を絞り込む点です。ただし、配当利回りの高い地銀を均等に持つETFではありません。配当金総額の大きい3銘柄を先に選び、その後に高配当銘柄を加え、最終的なウェートは時価総額をベースに決まります。結果として3メガバンクへの集中度は1615より高くなっています。

「高配当」という名称だけで、地銀中心の高利回りポートフォリオを想像しないことが重要です。銀行株の配当実績を重視しつつ、3メガバンクの値動きも強く取り込むETFと考える方が実態に近いでしょう。

メガバンク・大型銀行を重視するなら540A

540Aは大型10行に限定するため、指数の意図が最も明確です。銀行セクター全体というより、三菱UFJ、三井住友FG、みずほFG、ゆうちょ銀行など大型銀行の業績改善をまとめて買うETFに近い性格があります。

メガバンク3社を個別に買うより少額から投資できる一方、10銘柄しかないため、地方銀行を含む銀行業全体への分散効果は1615より小さくなります。大型銀行が地銀より弱い局面では、銀行セクター全体の指数に対して劣後する可能性もあります。

銀行株ETFの構成銘柄を比較

銀行株ETFの構成銘柄を比較

ETFのリスクとリターンを左右するのは、商品名より実際の組入比率です。銀行株ETFはいずれも3メガバンクの影響が大きいものの、その集中度には差があります。

1615はメガバンクから地方銀行まで幅広い

1615では、三菱UFJ、三井住友FG、みずほFGに加え、ゆうちょ銀行、りそなHD、三井住友トラストグループ、横浜FG、千葉銀行、めぶきFG、しずおかFGなどが上位に入ります。2026年8月上旬の設定ポートフォリオでは67銘柄程度を含むケースがあり、銀行業の中では最も広い分散が期待できます。

ただし時価総額加重型であるため、地方銀行を多数組み入れていても1社当たりの比率は小さくなります。「地銀再編」を強く取りたい場合には、銀行株全体ETFより地銀に絞った商品や個別株の方がテーマ感応度が高くなる場合があります。

315Aは15銘柄だが3メガバンクへの集中度が高い

315Aの2026年7月見直し後の指数構成では、三菱UFJ36.2%、三井住友FG31.0%、みずほFG23.7%が上位3社です。その下に三井住友トラストグループ、京都フィナンシャルグループ、ひろぎんHD、SBI新生銀行、第四北越FG、あおぞら銀行、紀陽銀行、名古屋銀行、セブン銀行、トモニHD、富山第一銀行、琉球銀行が続きます。2026年7月の入れ替えでは京都FG、富山第一銀行、第四北越FG、SBI新生銀行、あおぞら銀行、琉球銀行、名古屋銀行、トモニHDが新規採用となり、ゆうちょ銀行や山陰合同銀行などは除外されました。

3メガバンク合計が90.9%に達するため、15銘柄という数字だけを見れば分散型に見えても、値動きは大型銀行に強く左右されます。配当基準による銘柄選定と大型銀行集中の両方を持つ点が315Aの特徴です。

540Aは時価総額上位10社に集中

540Aの対象指数には、三菱UFJ、三井住友FG、みずほFG、ゆうちょ銀行、りそなHD、三井住友トラストグループ、千葉銀行、横浜FG、しずおかFG、楽天銀行の10社が採用されています。

上位4社で約85%を占めるため、実質的には大型銀行の影響が大きいETFです。一方で、3メガバンクだけのETFではなく、ゆうちょ銀行やりそなHD、主要地銀、楽天銀行まで含むため、大型銀行の中では一定の分散が効いています。

銀行株ETFの信託報酬・分配金を比較

ETFを長期保有する場合は信託報酬が継続的に差し引かれるため、同じような指数へ投資する商品ほどコスト差が重要になります。一方、分配金利回りは過去の分配実績と基準価額によって変動するため、商品名だけで将来の分配額を判断することはできません。

ETF信託報酬
年率・税込
分配頻度運用会社公表の
分配金利回り等
基準・補足
16150.209%年1回(7月)2.83%2026年8月5日
16310.352%年1回(7月)1.92%2026年8月5日
315A0.2035%年2回(4月・10月)2.07%2026年8月12日
540A0.165%以内年2回(4月・10月)実績なし初回決算は2026年10月8日

分配金利回りは各運用会社の公表値で、基準日や算定条件が完全には一致しません。315Aは「高配当」の銘柄選定を行うETFですが、ある時点の分配金利回りが必ず4本の中で最も高くなるわけではありません。株価上昇で利回りが低下することもあり、分配方針や保有銘柄の配当成長も合わせて見る必要があります。

コストだけを見ると540Aが最も低く、1615と315Aがほぼ同水準、1631が高めです。特に1615と1631は組入銘柄が同じため、長期保有では信託報酬の差が比較材料になりやすいです。

銀行株ETFはNISAで買える?取扱証券会社も確認

1615、1631、315A、540AはいずれもNISAの成長投資枠の対象です。つみたて投資枠ではなく、個別株と同じように成長投資枠を使って市場で売買します。

ETFNISA
成長投資枠
1615
1631
315A
540A

1615、1631、315A、540Aはいずれも国内上場ETFで、楽天証券・SBI証券・松井証券などの主要証券会社で取引できます。運用会社の案内でも、ETFは全国の証券会社を通じて取引できる商品として案内されています。証券会社によって信用取引、貸株、積立など周辺サービスの対応は異なる場合があるため、利用したいサービスがある場合は各社の最新条件を確認してください。

NISAで銀行株ETFを保有すると、成長投資枠の範囲内で売却益や分配金を非課税にできます。NISA口座でETFの分配金を非課税にするには、分配金の受取方法を「株式数比例配分方式」に設定する必要があります。銀行口座などで受け取る方式では、NISA口座で保有していても20.315%の税率で源泉徴収されるため注意が必要です。株式数比例配分方式は、ETFの分配金を証券会社の取引口座で受け取る方式です。NISA枠を使うかどうかは、銀行株へどの程度の資産配分を行うかも含めて判断します。

銀行株ETFと個別株はどちらがおすすめ?

銀行株ETFと個別銀行株の最大の違いは、銘柄選択リスクをどこまで取るかです。ETFなら複数の銀行を1回の売買で保有できますが、特定銀行の成長を強く見込んでいる場合は個別株の方が期待通りの値動きを取りやすくなります。

ETFは個別銀行の固有リスクを分散できる

銀行株は金利という共通要因で動く一方、各社の決算、信用コスト、海外事業、保有債券、システム障害、不祥事など固有要因でも株価が動きます。ETFなら1社の問題がポートフォリオ全体へ与える影響を抑えられます。

ただし、銀行株ETFは銀行業という1セクターへの集中投資です。日銀の利上げ期待後退や景気悪化などで銀行業全体が売られる局面では、業種分散の効果は期待できません。

個別株なら有望な銀行へ集中投資できる

三菱UFJの海外事業、三井住友FGのカード・決済、みずほFGのCIB、特定の地銀の再編期待など、個別の投資理由が明確であれば直接株式を保有する方法があります。ETFでは上昇余地が大きい銀行だけを選べず、弱い銘柄も指数ルールに沿って保有します。

一方、3メガバンクをすべて個別に買うにはまとまった資金が必要です。1615や540Aなら数千円程度から大型銀行へまとめて投資できるため、少額で銀行テーマを保有したい場合はETFの使いやすさが高くなります。

ETFでも3メガバンクの比率は高い

ETFだから3メガバンクへの集中を避けられるとは限りません。1615でも3社合計が約66%、540Aで約74%、315Aでは90.9%です。三菱UFJ・三井住友FG・みずほFGをすでに個別株で多く保有している場合、銀行株ETFを追加すると実質的な重複投資が大きくなる可能性があります。

銀行株に投資できる投資信託はある?

日本の銀行株だけに連動する一般的な非上場投資信託は、ETFと比べると選択肢が限られます。銀行セクターへ純粋に投資したい場合は、東証上場の銀行ETFの方が投資対象を把握しやすい状況です。

金融セクター全体へ投資する投資信託はある

投資信託では、銀行だけでなく保険、証券、その他金融などを含む「金融株ファンド」が選択肢になります。代表例として「ダイワ金融新時代ファンド」と「ダイワ金融新時代ファンド(資産成長型)」があります。通常型は2026年8月12日時点の純資産総額が約1,679億円、直近分配金は400円(1万口当たり・税引前)です。資産成長型は2026年8月13日時点の純資産総額が約147億円、直近分配金は0円(1万口当たり・税引前)で、信託財産の成長に資することを目的に分配額を決める方針です。いずれもNISA成長投資枠の対象です。

これらは銀行株100%のファンドではありません。大和アセットマネジメントの2026年2月末資料では、ダイワ金融新時代ファンドの業種別構成は銀行業69.6%(都銀49.5%、地銀20.1%)、保険業18.5%、証券・商品先物取引業5.7%、その他金融業3.5%などでした。銀行株への比率は高いものの、保険・証券なども含む金融セクターファンドです。保険株や証券株が強い局面も取り込める一方、「日銀利上げによる銀行利ざや改善」を純粋に取りたい場合はテーマが薄まります。銀行業へ集中したいのか、金融セクター全体へ広げたいのかでETFと投資信託を使い分ける必要があります。

商品タイプ純資産総額直近分配金
(1万口当たり・税引前)
NISA
ダイワ金融新時代ファンド年2回決算約1,679億円
(2026/8/12)
400円
(2026/5/18)
成長投資枠
ダイワ金融新時代ファンド
(資産成長型)
年1回決算・資産成長重視約147億円
(2026/8/13)
0円
(2026/5/18)
成長投資枠

ETFと投資信託では売買方法も異なる

ETFは取引時間中に市場価格で売買でき、指値注文も利用できます。一般の投資信託は1日1回算出される基準価額で購入・換金するため、リアルタイム売買はできません。その代わり、投資信託は金融機関によって積立設定がしやすく、金額指定で購入できる商品も多くあります。

銀行株の値動きを見ながら機動的に売買したい場合はETF、金融セクターへの長期積立を重視する場合は投資信託も候補になります。

銀行株ETFのメリット

1本で複数の銀行株へ分散投資できる

銀行株ETFを使えば、メガバンク、信託銀行、ゆうちょ銀行、地方銀行など複数銘柄をまとめて保有できます。個別銀行の決算や固有リスクを一社ずつ分析する負担を抑えながら、銀行セクターの値動きを取り込めます。

金利正常化というテーマをまとめて取りやすい

銀行業は貸出金利と預金金利の差である利ざやの影響を受けるため、国内金利の上昇が収益改善につながりやすい業種です。どの銀行が最も金利上昇メリットを受けるかを特定せず、セクター全体で日銀の金融正常化を取りに行けるのがETFの利点です。

少額からメガバンクをまとめて保有できる

個別株では100株単位の購入にまとまった資金が必要ですが、540Aや315Aは1口単位で、2026年夏時点では2,000円前後から投資できる水準です。1615も10口単位ながら1万円未満で購入できる水準にあります。少額で銀行テーマをポートフォリオへ加えやすい点はETFの大きなメリットです。

銀行株ETFのデメリット・注意点

銀行セクター全体が下がる局面では分散効果が小さい

銀行株ETFは複数銘柄へ分散しますが、投資先は銀行業に偏っています。追加利上げ期待の後退、長期金利低下、景気後退、信用コスト増加などが銀行業全体の逆風になる場合は、構成銘柄が一斉に下落する可能性があります。

ETFごとに3メガバンクへの集中度が大きく違う

1615は銀行業全体を持つ一方、315Aは配当基準によって3メガバンクの比率が非常に高く、540Aも大型銀行中心です。銘柄数だけで「分散されている」と判断せず、上位構成銘柄とウェートを確認する必要があります。

信託報酬と市場価格の乖離に注意する

ETFでは保有期間中に信託報酬などのコストがかかります。また、取引所で売買される市場価格とETFが保有する資産の価値である基準価額は完全に一致するとは限りません。売買が少ない時間帯や新しいETFでは、買い気配と売り気配の差が大きくなることがあります。

純資産総額や売買代金が大きいETFでも価格乖離がゼロになるわけではありません。特に短期売買では、信託報酬より売買スプレッドや流動性の方が実際のコストに影響することがあります。

高配当ETFでも分配金は保証されない

315Aは配当実績を基準に銘柄を選びますが、ETFの分配金額や利回りが一定になるわけではありません。構成銀行が減配する場合や、ETFの市場価格が上昇する場合には分配金利回りが低下する可能性があります。高配当という名称だけではなく、指数ルールと実際の分配実績を確認することが重要です。

銀行株ETFはどんな人におすすめ?

銀行株ETFは、個別銘柄よりも「銀行セクター」というテーマへ投資したい人と相性があります。特に次のような場合はETFを使う意味が大きくなります。

  • 日銀の金融正常化や国内金利上昇が銀行業全体の追い風になると考えている人
  • 三菱UFJ・三井住友FG・みずほFGなどをまとめて少額から保有したい人
  • 個別銀行の決算や固有リスクを一社ずつ選別する負担を抑えたい人
  • 配当重視、大型銀行集中など、自分の投資方針に合う指数を選びたい人
  • NISA成長投資枠で銀行セクターへの中長期投資を考えている人

一方、「特定の地銀再編に賭けたい」「三菱UFJだけが最も魅力的だと考えている」といった投資理由が明確なら、ETFより個別株の方が投資テーマを純粋に反映できます。

銀行株ETFを選ぶ10のポイント

銀行株ETFを比較するときは、次の10項目を順番に確認すると選びやすくなります。

No.比較項目確認するポイント
1連動指数銀行業全体、高配当、大型10行など、何を買う指数かを確認する
2上位構成銘柄三菱UFJ・三井住友FG・みずほFGへの集中度を見る
3銘柄数銘柄数だけでなく各銘柄のウェートも確認する
4信託報酬同じような指数なら低コストほど長期保有で有利になりやすい
5純資産総額商品規模や運用の安定性を見る材料にする
6売買代金・板市場で売買しやすいか、スプレッドが広すぎないかを見る
7分配方針分配頻度と過去の分配実績を確認する
8最低投資金額自分の資金配分に合わせて売買単位を確認する
9NISA対応成長投資枠を使うか、課税口座で保有するかを決める
10個別株との重複すでに3メガなどを持っている場合は実質的な集中度を確認する

最も重要なのは1~3の「中身」です。信託報酬が0.04%低いETFでも、投資対象が自分の狙いと違えば、そのコスト差以上にリターンの差が大きくなります。まず指数設計を決め、その後に信託報酬、純資産、流動性を比較する順番が分かりやすいでしょう。

まとめ:銀行株ETFは投資したい銀行の範囲で選ぼう

銀行株ETFはすべて同じ銀行セクターへ投資する商品に見えますが、中身は大きく異なります。銀行業全体へ幅広く投資するなら1615、高配当という選定基準を加えたいなら315A、メガバンクを中心とする大型銀行へ集中したいなら540Aが比較の中心です。

1615と1631は組入銘柄が同じため、コストや純資産規模では1615が優位です。1631を選ぶ場合は、市場価格や流動性などを確認し、同じ銘柄群へ投資する1615ではなく1631を使う理由を明確にしておきたいところです。

また、315Aは15銘柄型でも3メガバンクが90.9%を占め、540Aも3メガバンクが約74%を占めます。ETFの銘柄数だけで分散度を判断せず、「どの銀行を、どの比率で持っているか」を確認することが重要です。

銀行株は金利上昇の恩恵を受けやすい一方、利上げ期待の後退、預金コスト上昇、景気悪化、信用コスト増加などでセクター全体が下落することもあります。ETFを選ぶ際は、指数設計だけでなく投資環境も合わせて確認しましょう。

出典

NEXT FUNDS「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」

NEXT FUNDS「NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信(1631)」

NEXT FUNDS「銀行株にまるごと投資。銀行ETF」

Global X Japan「グローバルX 銀行 高配当-日本株式 ETF(315A)」

Global X Japan「315A 2026年7月銘柄入れ替え」

Global X Japan「NISA成長投資枠対象の国内上場ETF一覧」

アモーヴァ・アセットマネジメント「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」

アモーヴァ・アセットマネジメント「日本の銀行トップ10社に投資」

Nikkei Indexes「日経銀行株トップ10指数 FactSheet」

Nikkei Indexes「日経銀行株トップ10指数 構成銘柄一覧」

日本取引所グループ「ETF 銘柄一覧」

楽天証券「ETF検索結果一覧」

SBI証券「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」

SBI証券「グローバルX 銀行 高配当-日本株式 ETF(315A)」

SBI証券「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」

松井証券「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」

松井証券「NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信(1631)」

松井証券「グローバルX 銀行 高配当-日本株式 ETF(315A)」

松井証券「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」

大和アセットマネジメント「ダイワ金融新時代ファンド」

日本取引所グループ「東証指数算出要領(TOPIX銀行業高配当指数編)」

日本証券業協会「NISAのよくある質問」

大和アセットマネジメント「ダイワ金融新時代ファンド(資産成長型)」

大和アセットマネジメント「ダイワ金融新時代ファンド 地銀株の投資魅力が高まる」

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この記事を書いた人

投資歴7年。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員資格取得。2019年に100万円から投資スタート。2022年に1000万円→2025に年5000万円突破。
YouTubeでは株式投資・企業決算を中心とした解説動画を200本以上公開(チャンネル登録者数5000人)。日本株を中心に、企業決算や業績、株価材料を分析しています。

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