JX金属の決算はいつ?発表時間・業績予想・注目ポイントを解説

JX金属の次回決算はいつ発表されるのか、AIデータセンター向けの半導体材料や情報通信材料が引き続き成長しているのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

前回決算では、AI関連製品の販売増加や銅価格の上昇によって大幅な増収増益を達成しました。一方、市場の業績予想も会社計画を大きく上回っており、今後は高い期待に応えられるかが重要になります。

今回の決算では、半導体用スパッタリングターゲットやインジウムリン基板、AIサーバー向け高機能銅合金の需要が拡大しているか、銅価格や為替が業績へどのような影響を与えるかが注目されます。

本記事では、JX金属の次回決算の日程や市場コンセンサス、前回決算の内容を整理し、決算後の株価を左右するポイントを解説します。

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目次

JX金属の次回決算はいつ?発表時間を確認

JX金属の次回決算は、2026年8月6日に発表される予定です。

今回は、2026年4月から6月までを対象とする2027年3月期第1四半期決算が発表されます。

項目内容
次回決算2027年3月期 第1四半期決算
決算発表日2026年8月6日
発表時間現時点では未公表
前年の第1四半期15時30分発表
対象期間2026年4月~6月
決算発表取引終了後となる可能性
次々回決算2026年11月中旬予定

JX金属は公式IRで、2027年3月期第1四半期決算を2026年8月6日に発表すると公表しています。

一方、現時点では決算発表時間を確認できません。

前年の第1四半期に加え、第2四半期や第3四半期の決算も15時30分に開示されているため、今回も東京証券取引所の通常取引終了後に発表される可能性があります。

ただし、発表時間は正式に公表された情報ではないため、現時点では15時30分と断定できません。

決算直前には、JX金属の公式IRや適時開示情報を確認しましょう。

決算が取引終了後に発表された場合、当日の通常取引には決算内容が反映されません。

決算発表後はPTSで株価が動く可能性がありますが、PTSは通常取引と比べて参加者や出来高が少ない場合があります。

そのため、決算直後の値動きだけでなく、翌営業日の株価や出来高も確認することが重要です。

JX金属は決算発表後、公式IRで主に次の資料を公開しています。

  • 決算短信
  • 決算説明資料
  • 業績予想の修正資料
  • 決算説明会の質疑応答

売上高や利益だけでなく、半導体材料や情報通信材料の販売数量、銅価格や為替の影響を確認する場合は、決算説明資料も重要です。

次々回となる2027年3月期第2四半期決算は、2026年11月中旬に発表される予定です。

JX金属の次回決算予想・市場コンセンサス

JX金属は2027年3月期について、AIデータセンター関連需要の拡大や半導体材料の販売増加によって、増収増益になると予想しています。

一方、市場コンセンサスは会社計画を大幅に上回っており、会社予想どおりの増益では市場の期待に届かない可能性があります。

JX金属の2027年3月期会社予想

項目会社予想前期比
売上高9,300億円5.1%増
営業利益1,900億円8.6%増
税引前利益1,780億円5.3%増
親会社帰属利益1,140億円8.9%増

会社はAIデータセンター関連需要の拡大が続き、半導体用スパッタリングターゲットやインジウムリン基板などの販売数量が増加すると予想しています。

販売単価の改善も利益成長を支える見通しです。

一方、中東情勢の影響による物流費や原材料費などのコスト増も織り込んでいます

半導体材料などの成長によってコスト増を吸収し、増益を達成できるかが注目されます。

JX金属の市場コンセンサス

項目会社予想市場コンセンサス
売上高9,300億円約9,600億円
営業利益1,900億円約2,355億円
税引前利益1,780億円約2,262億円
親会社帰属利益1,140億円約1,527億円

※市場コンセンサスは2026年7月14日時点。

市場予想は、売上高から親会社帰属利益まで、すべての項目で会社予想を上回っています。

特に、営業利益や税引前利益は会社計画との差が大きく、市場では今後の業績上振れや通期予想の上方修正が期待されている可能性があります。

今回の決算では増収増益だったかだけでなく、市場が期待する利益水準を上回れるかを確認することが重要です。

2027年3月期も増収増益を予想

JX金属は2027年3月期の売上高を、前期比5.1%増の9,300億円と予想しています。

営業利益は同8.6%増の1,900億円となる見通しです。

売上高よりも営業利益が高いペースで成長することで、営業利益率は前期の19.8%から約20.4%へ改善する計画です。

項目2026年3月期実績2027年3月期予想
売上高8,846億円9,300億円
営業利益1,750億円1,900億円
営業利益率19.8%約20.4%

成長をけん引すると予想されているのが、半導体材料を中心としたフォーカス事業です。

AIデータセンターへの投資拡大によって、先端ロジック半導体やHBMなどの高性能メモリに使用される材料の需要が増加しています。

半導体用スパッタリングターゲットでは、AI向け半導体の生産増加や高性能化によって販売数量が伸びる見通しです。

データセンターの光通信で使用されるインジウムリン基板も、旺盛な需要が続くと予想されています。

また、製品の販売単価改善も利益成長へ寄与する計画です。

一方、中東情勢の影響によるコスト増として、約70億円のマイナス影響を織り込んでいます。

物流費や原材料費などが想定以上に増加した場合は、利益率の改善を抑える可能性があります。

今回の決算では、AI関連製品の増販によってコスト増を吸収し、営業利益率を改善できているかに注目です。

市場予想は会社計画を大幅に上回る

2026年7月14日時点の市場コンセンサスでは、JX金属の2027年3月期営業利益は約2,355億円と予想されています。

会社予想の1,900億円を約455億円上回る水準です。

税引前利益についても、市場予想は約2,262億円となっており、会社予想の1,780億円を約482億円上回っています。

項目会社予想市場コンセンサス
営業利益1,900億円約2,355億円約455億円
税引前利益1,780億円約2,262億円約482億円
親会社帰属利益1,140億円約1,527億円約387億円

市場では、会社予想が保守的であり、AI関連の半導体材料や情報通信材料が計画を上回って成長するとの期待があると考えられます

また、銅価格の上昇や為替の変化によって、基礎材料の利益が会社計画を上回る可能性も意識されていると考えられます。

一方、会社予想どおりの増収増益となった場合は、業績自体が好調でも、市場の高い期待には届かない可能性があります。

特に、決算前に株価が大きく上昇している場合は、会社計画を達成しただけでは利益確定売りが増える可能性もあります。

今回の決算では、営業利益や税引前利益が市場コンセンサスを上回れるかが株価評価の重要なポイントです。

第1四半期の市場予想を確認

JX金属は、第1四半期単独の業績予想を公表していません。

そのため、今回の決算を評価する際は、前年同期の実績や市場コンセンサスとの比較が重要です。

項目第1四半期市場予想前年同期実績前年同期比
IFIS掲載の経常利益予想約550億円約285億円約93%増

市場では、第1四半期の経常利益が約550億円となり、前年同期の約285億円から約2倍へ増加すると予想されています。

市場予想どおりとなった場合、通期会社予想1,780億円に対する進捗率は約31%です。

第1四半期としては高い進捗率となるため、実績が市場予想を上回れば、通期予想の上方修正期待が高まる可能性があります。

ただし、JX金属の利益には銅価格や為替、一時的な利益も影響します。

銅価格の上昇によって利益が増加した場合、進捗率が高くても、半導体材料の事業成長だけで利益が伸びたとは限りません。

また、一時的な売却益や会計上の利益が含まれている場合もあります。

そのため、進捗率だけで決算を判断せず、次の項目も確認しましょう。

  • 半導体材料の売上高・営業利益
  • 情報通信材料の売上高・営業利益
  • 主力製品の販売数量
  • 銅価格や為替の影響
  • 基礎材料の利益
  • 一時的な利益や費用

経常利益約550億円を上回れるかに加え、利益成長の内容を確認することが重要です。

銅価格と為替の会社前提を確認

JX金属の業績は、半導体材料などの販売動向だけでなく、銅価格や為替にも影響されます。

項目2026年3月期実績2027年3月期会社前提
為替151円/ドル150円/ドル
銅価格491セント/ポンド520セント/ポンド

会社は2027年3月期の為替前提を1ドル150円としており、前期実績の151円からわずかな円高を想定しています。

JX金属は海外売上の比率が高いため、円高になると外貨建て売上や利益の円換算額が減少する可能性があります。

会社の試算では、為替が年間で1ドル当たり5円円安になると、全社の営業利益を約90億円押し上げる感応度が示されています。

反対に、会社前提より円高が進んだ場合は、利益の重しになる可能性があります。

銅価格については、前期平均の491セント/ポンドに対し、2027年3月期は520セント/ポンドを前提としています。

銅価格が上昇すると、保有する銅鉱山の持分法利益や資源事業の収益を押し上げる可能性があります。

会社の試算では、銅価格が年間で10セント/ポンド上昇した場合、基礎材料を中心に営業利益を約40億円押し上げる感応度が示されています。

一方、銅価格による利益は市況の変化によって大きく変動します。

今回の決算では、AI関連製品の販売増加による事業成長と、銅価格・為替による市況影響を分けて確認することが重要です。

JX金属の前回決算はどうだった?

JX金属の前回決算はどうだった?

JX金属の2026年3月期決算は、AIデータセンター関連製品の販売増加や銅価格の上昇によって、大幅な増収増益となりました。

売上高は前期比23.7%増、営業利益は同55.5%増となり、利益が売上高を上回るペースで成長しています。

項目2026年3月期前期比
売上高8,846億円23.7%増
営業利益1,750億円55.5%増
税引前利益1,691億円57.3%増
親会社帰属利益1,046億円53.3%増
営業利益率19.8%4.1ポイント改善

半導体材料では、AI向けの先端ロジック半導体や高性能メモリに使用される製品が成長しました。

情報通信材料では、スマートフォン市場の回復やAIデータセンター向け高機能銅合金の採用拡大が業績を押し上げています

基礎材料では、銅価格の上昇や銅鉱山関連の利益が大幅増益に寄与しました。

一方、基礎材料の利益には市況影響や一時的な利益も含まれているため、すべてを継続的な成長と判断することはできません。

前回決算は、AI関連製品の成長と銅価格上昇の両方が利益を押し上げた好決算だったと考えられます。

売上高・営業利益が大幅に増加

JX金属の2026年3月期売上高は、前期比23.7%増の8,846億円となりました。

営業利益は同55.5%増の1,750億円となり、前期から625億円増加しています。

売上高以上に営業利益が伸びたことで、営業利益率は前期の15.7%から19.8%へ4.1ポイント改善しました。

業績成長を支えたのが、半導体材料や情報通信材料などのフォーカス事業です。

AIデータセンターへの投資拡大を背景に、半導体用スパッタリングターゲットやインジウムリン基板などの販売数量が増加しました。

AIサーバー向けの高機能銅合金も成長し、情報通信材料の増収増益につながっています。

また、銅価格の上昇によって、銅鉱山や金属・リサイクルを含む基礎材料の利益も大幅に増加しました。

前期より円高となったことで約50億円の減益影響が発生したものの、AI関連製品の増販や銅価格上昇による利益が円高の影響を吸収しています。

今回の決算では、AI関連製品の数量成長によって高い利益率を維持できるかを確認したいところです。

半導体材料はAI需要で増収増益

2026年3月期の半導体材料事業は、AIデータセンター関連需要の拡大によって大幅な増収増益となりました。

項目2026年3月期前期比
売上高1,772億円20%増
営業利益395億円48%増

半導体材料では、半導体用スパッタリングターゲットやインジウムリン基板などを展開しています。

半導体用スパッタリングターゲットは、半導体ウエハーの表面に金属の薄膜を形成する工程で使用される材料です。

AI向けGPUや先端ロジック半導体、HBMなどの高性能メモリでは、半導体の構造が複雑化し、より高性能な材料が求められます。

AIデータセンターへの投資拡大によって先端半導体の生産が増加し、半導体用スパッタリングターゲットの販売も拡大しました。

インジウムリン基板は、電気信号と光信号を変換する光通信部品に使用されます。

AIデータセンターでは、大量のデータを高速で送受信する必要があるため、光トランシーバーの需要が急速に拡大しています。

光トランシーバー向けの需要増加によって、インジウムリン基板の販売も好調に推移しました。

JX金属は、半導体材料の需要拡大へ対応するため、ひたちなか新工場で生産能力の増強を進めています。

今後は新工場の設備を活用し、旺盛な顧客需要を実際の売上高へつなげられるかが重要です。

今回の決算では、先端ロジックやHBM、光通信向け材料の販売成長が続いているかに注目です。

情報通信材料も増収増益

2026年3月期の情報通信材料事業も、スマートフォン市場の回復やAIデータセンター向け需要によって増収増益となりました。

項目2026年3月期前期比
売上高3,187億円20%増
営業利益315億円25%増

情報通信材料では、スマートフォンやAIサーバーに使用される圧延銅箔や高機能銅合金などを展開しています。

圧延銅箔は、スマートフォンやウェアラブル端末などの内部で使用されるフレキシブルプリント基板の材料です。

2026年3月期はスマートフォン市場の回復に加え、高性能機種での採用面積増加によって販売が伸びました。

チタン銅などの高機能銅合金は、高速通信に対応するAIサーバーのコネクタなどで使用されています。

AIデータセンターの高速化や大容量化が進む中、高い導電性や耐久性を持つ材料への需要が拡大しました。

また、タツタ電線の連結効果も売上高の増加へ寄与しています。

一方、利益面では高機能材料の販売価格改善や構造改革も進み、円高のマイナス影響を吸収しました。

今回の決算では、AIサーバー向けチタン銅や高機能銅合金の成長が続いているかを確認したいところです。

基礎材料は銅価格上昇で大幅増益

2026年3月期の基礎材料事業は、銅価格の上昇や銅鉱山関連の利益によって大幅な増収増益となりました。

項目2026年3月期前期比
売上高4,079億円33%増
営業利益1,395億円87%増

基礎材料には、銅鉱山の権益を保有する資源事業や、電気銅を製造する金属・リサイクル事業などが含まれます。

2026年3月期はLME銅価格の年間平均が前期の425セント/ポンドから491セント/ポンドへ上昇しました。

銅価格の上昇によって、銅鉱山の持分法利益や金属・リサイクル事業の収益が増加しています

また、カセロネス銅鉱山に関連する税効果も利益を押し上げました。

一方、基礎材料の大幅増益には、銅価格などの市況影響や一時的な利益も含まれています。

2027年3月期は、基礎材料の営業利益を前期の1,395億円から1,240億円へ減少すると予想しています。

前期に計上したカセロネス関連の税効果の反動に加え、銅製錬の原料条件悪化やコスト増などを見込んでいるためです。

半導体材料は需要拡大による増益が期待される一方、基礎材料は市況や一時利益の反動によって減益となる可能性があります。

今回の決算では、AI関連の事業成長による利益と、銅価格や一時要因による利益を分けて評価することが重要です。

前年の第1四半期決算を確認

JX金属の次回決算も第1四半期となるため、前年同期の業績を比較基準として確認しておきましょう。

2026年3月期第1四半期は、半導体材料や情報通信材料の主力製品が伸び、増収増益となりました。

決算と同時に通期業績予想も上方修正しており、AIサーバー関連需要が会社の想定を上回った決算です。

項目2026年3月期 第1四半期前年同期比
売上高1,913億円12.1%増
営業利益296億円21.8%増
税引前利益285億円21.3%増
親会社帰属利益189億円27.8%増

売上高は前年同期比12.1%増の1,913億円、営業利益は同21.8%増の296億円となりました。

営業利益が売上高を上回るペースで増加したことで、収益性も改善しています。

成長をけん引したのは、半導体材料と情報通信材料を中心とするフォーカス事業です。

半導体用スパッタリングターゲットや圧延銅箔、AIサーバー向け高機能銅合金などの販売が増加し、円高や銅価格下落によるマイナス影響を吸収しました。

今回の第1四半期は、市場で前年同期の約2倍となる利益が予想されています。

前年の好決算をさらに上回り、AI関連材料の成長を継続できるかが重要です。

AI関連製品の販売増加が利益成長をけん引

前年の第1四半期は、AIデータセンター関連需要の拡大によって、半導体材料や情報通信材料の販売が増加しました。

半導体材料では、半導体用スパッタリングターゲットの販売が成長しています。

半導体用スパッタリングターゲットは、半導体ウエハーの表面に金属の薄膜を形成する工程で使用される材料です。

AI向けGPUや先端ロジック半導体、HBMなどの高性能メモリでは、微細化や多層化が進んでいます。

半導体の構造が複雑になるほど、高純度で高性能な材料への需要も増加する可能性があります。

情報通信材料では、スマートフォン向けの圧延銅箔や、AIサーバー向けのチタン銅などが成長しました。

チタン銅は、高い強度や耐久性を持つ銅合金で、高速通信に対応するサーバーのコネクタなどに使用されます。

AIサーバーの高性能化や通信速度の向上によって、高機能銅合金への需要も拡大しています。

前年の第1四半期は円高や銅価格下落が利益の重しとなったものの、AI関連製品の販売増加によってマイナス影響を吸収しました。

今回の決算では、市況の追い風だけでなく、主力製品の販売数量が増加しているかを確認したいところです。

情報通信材料が大きく成長

前年の第1四半期は、情報通信材料事業が大きく成長しました。

売上高は前年同期比50.2%増となり、営業利益は77億円となっています。

成長を支えたのが、スマートフォン需要の回復やAIサーバー向け高機能銅合金の販売増加です。

スマートフォン向けでは、内部の電子回路に使用される圧延銅箔の販売が伸びました。

高性能スマートフォンでは、端末内部の部品が高密度化しており、薄く曲げやすい高品質な銅箔が必要になります。

AIサーバー向けでは、高速コネクタに使用されるチタン銅などの需要が増加しました。

AIデータセンターでは大量のデータを高速で送受信する必要があるため、通信部品にも高い性能や耐久性が求められます。

また、タツタ電線の連結効果も売上高の増加へ寄与しました。

今回の決算では、スマートフォン需要の回復が続いているかに加え、AIサーバー向け製品がさらに成長しているかを確認したいところです。

売上増加を利益率の改善へつなげられるかも重要になります。

前回の第1四半期は通期予想を上方修正

JX金属は前年の第1四半期決算と同時に、2026年3月期の通期業績予想を上方修正しました

営業利益予想は、従来の950億円から1,100億円へ引き上げられています。

主な要因は、AIサーバー用途を中心とした高機能材料の需要が会社の想定を上回ったことです。

半導体材料や情報通信材料の販売が好調に推移し、フォーカス事業の利益見通しが改善しました。

また、米国の関税政策による影響を見直したほか、銅価格や為替の前提も変更しています。

第1四半期の段階で業績予想を引き上げたことから、前年は決算後に今後の利益成長への期待が高まりました。

2027年3月期についても、市場コンセンサスは会社予想を大幅に上回っています。

そのため、今回も第1四半期から好調な進捗が確認されれば、通期予想の上方修正期待が高まる可能性があります。

一方、前年に第1四半期から上方修正した実績があることで、市場の期待も高くなっている可能性があります。

今回、通期予想が据え置かれた場合でも、会社側が今後の需要をどのように説明しているかを確認することが重要です。

JX金属の次回決算で注目したいポイント

JX金属の2027年3月期第1四半期決算では、AI向け半導体材料や情報通信材料の成長が続いているかに注目です。

市場では第1四半期の利益が前年同期の約2倍になると予想されており、決算に対する期待も高まっています。

一方、基礎材料では前期の一時利益の反動や製錬コストの増加が見込まれています。

今回の決算では、半導体材料の成長で基礎材料の減益を補えるかが重要になりそうです。

注目点確認したい内容
市場コンセンサス第1四半期の利益予想約550億円を上回れるか
半導体材料AI向け製品の販売増加が続くか
スパッタリングターゲット先端ロジック・HBM需要が拡大しているか
インジウムリン基板AIデータセンター向け光通信需要が伸びるか
情報通信材料圧延銅箔やチタン銅が成長しているか
銅価格会社前提を上回るか
為替円高による減益影響が拡大していないか
基礎材料一時利益の反動や製錬コスト増が想定内か
東邦チタニウム完全子会社化による成長やシナジー
利益率半導体材料の収益性が改善しているか
通期予想上方修正期待が高まる内容か
株主還元配当や自己株式取得の方針

決算を評価する際は、売上高や全社利益だけでなく、半導体材料・情報通信材料・基礎材料の業績を分けて確認しましょう。

銅価格による利益と、AI関連製品の販売数量増加による利益では、今後の持続性も異なります。

半導体用スパッタリングターゲットの成長は続くか

半導体材料では、半導体用スパッタリングターゲットの販売成長が続くかに注目です。

AIサーバーへの投資が拡大すると、AI向けGPUや先端ロジック半導体、高性能メモリの生産も増加する可能性があります。

半導体用スパッタリングターゲットは、半導体内部の配線などを形成するために使用される材料です。

先端半導体では微細化や多層化が進んでおり、高純度な材料の重要性も高まっています。

HBMでは複数のDRAMを積み重ねるため、高度な製造工程や先端材料が必要です。

AIサーバーの増加によってHBMや先端ロジック半導体の生産が拡大すれば、JX金属の半導体材料にも追い風となる可能性があります。

今回の決算では、次の項目を確認したいところです。

  • 半導体用スパッタリングターゲットの販売数量
  • 先端ロジック向け需要
  • HBMなど先端メモリ向け需要
  • 販売単価
  • 半導体材料の営業利益率
  • 顧客の生産計画

JX金属は需要拡大へ対応するため、ひたちなか新工場で生産能力を増強しています

新工場の稼働が進み、旺盛な需要を実際の売上高へつなげられれば、中長期的な成長も期待できます。

一方、生産能力を拡大しても、顧客の設備投資や半導体生産が減速した場合は、稼働率が低下する可能性があります。

販売数量の増加と利益率の改善を両立できているかを確認しましょう。

データセンター向け光通信材料は成長するか

AIデータセンター向けでは、インジウムリン基板の成長にも注目です。

インジウムリン基板は、電気信号と光信号を変換する光通信部品に使用されます。

AIデータセンターでは、多数のGPUやサーバーを接続し、大量のデータを高速で送受信する必要があります。

データ通信量が増加すると、従来の電気配線だけでは速度や消費電力が課題になる可能性があります。

そのため、光信号を使用して高速通信を実現する光トランシーバーの需要が拡大しています。

インジウムリン基板は、高速な光通信を支える重要な材料の一つです。

JX金属は需要拡大へ対応するため、今後4年間で最大1,200億円を投資し、インジウムリン基板の生産能力を増強する方針です。

今回の決算では、次の項目を確認したいところです。

  • インジウムリン基板の販売数量
  • AIデータセンター向け需要
  • 光トランシーバー市場の見通し
  • 生産能力の増強計画
  • 設備投資による費用
  • 利益への貢献時期

設備投資は将来の成長につながる一方、新工場や設備の立ち上げ費用が短期的な利益を抑える可能性もあります。

旺盛な光通信需要を実際の売上・利益成長へつなげられるかが重要です。

AIサーバー向けチタン銅・高機能銅合金に注目

情報通信材料では、AIサーバー向けのチタン銅や高機能銅合金の需要に注目です。

AIサーバーでは、大量のデータを高速で処理するため、高性能なコネクタや電子部品が必要です。

チタン銅は、高い強度や導電性、耐久性を持ち、高速通信に対応するコネクタなどで使用されます。

AIデータセンターのサーバー台数が増加し、通信速度も高速化すれば、高機能銅合金の採用拡大につながる可能性があります。

また、情報通信材料では、スマートフォン向けの圧延銅箔も重要です。

高性能スマートフォンでは内部の部品が高密度化しており、薄く加工しやすい圧延銅箔が使用されています。

スマートフォン市場が回復すれば、圧延銅箔の販売増加も期待できます。

今回の決算では、次の項目を確認しましょう。

  • AIサーバー向けチタン銅の販売
  • 高機能銅合金の採用拡大
  • スマートフォン向け圧延銅箔の販売
  • タツタ電線の業績
  • 情報通信材料の営業利益率

売上高が増加していても、生産コストや新規設備の費用が増えれば、利益率の改善が遅れる可能性があります。

AIサーバー需要を情報通信材料の利益成長へつなげられるかに注目です。

銅価格と為替は業績を押し上げるか

JX金属の業績は、主力製品の販売数量だけでなく、銅価格や為替にも影響されます。

会社は2027年3月期の銅価格を520セント/ポンド、為替を1ドル150円と想定しています。

項目2027年3月期会社前提
銅価格520セント/ポンド
為替150円/ドル

実際の銅価格が会社前提を上回れば、銅鉱山の持分法利益や基礎材料の収益を押し上げる可能性があります。

AIデータセンターや電力網、再生可能エネルギー、電気自動車などでは多くの銅が使用されます。

世界的な電力需要の増加によって銅需要が高まれば、中長期的な銅価格の上昇要因になる可能性があります。

一方、銅価格は世界経済や中国需要、鉱山の供給状況によって大きく変動します。

銅価格の上昇による利益は、市況が変化すると減少する可能性があります。

為替では、会社前提より円安となれば、海外売上高や利益の円換算額を押し上げる可能性があります。

反対に円高が進んだ場合は、利益の重しになる可能性があります。

今回の決算では、銅価格や為替による利益と、主力製品の販売成長による利益を分けて確認することが重要です。

基礎材料の減益は想定内か

2027年3月期の基礎材料事業は、前期から減益となる見通しです。

会社は営業利益について、前期の1,395億円から1,240億円へ減少すると予想しています。

項目2026年3月期実績2027年3月期予想
営業利益1,395億円1,240億円

前期は銅価格の上昇に加え、カセロネス銅鉱山に関連する利益や税効果が業績を押し上げました。

一方、2027年3月期は一時的な利益の反動が見込まれています。

銅製錬では、原料となる銅精鉱の調達条件悪化も利益の重しになる可能性があります。

製錬事業では、鉱山会社から銅精鉱を受け入れ、電気銅へ加工する際に得る収入が重要です。

原料の需給が厳しくなり、製錬会社にとって不利な契約条件となった場合は、収益性が低下する可能性があります。

また、エネルギー価格や物流費の増加も製錬コストを押し上げます。

中東情勢が悪化した場合は、燃料価格や輸送費がさらに増加する可能性もあります。

今回の決算では、次の項目を確認したいところです。

  • 銅鉱山の持分法利益
  • カセロネス関連の利益
  • 銅製錬の原料条件
  • 製錬コスト
  • エネルギー価格
  • 中東情勢による物流費

基礎材料の利益が減少しても、半導体材料や情報通信材料が計画を上回って成長すれば、全社利益を押し上げる可能性があります。

基礎材料の減益が会社の想定内に収まっているかを確認しましょう。

東邦チタニウムとのシナジーが進むか

JX金属は2026年6月、東邦チタニウムを完全子会社化しました。

今回の決算では、完全子会社化による事業シナジーや今後の成長戦略に関する説明も注目されます。

東邦チタニウムは、航空機などで使用されるスポンジチタンに加え、半導体材料に関連する化学品も展開しています。

JX金属は、半導体用スパッタリングターゲットで使用する高純度チタンを東邦チタニウムから調達しています。

完全子会社化によって、材料開発や生産、調達を一体的に進めやすくなる可能性があります。

また、両社は次世代半導体向けのCVD・ALD材料でも協力しています。

CVD・ALD材料は、先端半導体の微細な構造へ薄い膜を形成するために使用されます。

AI向けロジック半導体やHBM、3D NANDの高性能化によって、今後の需要拡大が期待される分野です。

期待される主な効果は次のとおりです。

  • 半導体材料事業の強化
  • 高純度チタンの安定調達
  • CVD・ALD材料の開発・量産
  • 技術や人材の共有
  • チタン資源の安定確保
  • 新しい先端材料の開発

一方、事業統合にはシステム統合や組織再編などの費用が発生する可能性があります。

短期的には統合コストが利益の重しとなる場合もあります。

今回の決算では、東邦チタニウムとの統合を半導体材料の成長へどのようにつなげるのかを確認したいところです。

第1四半期から上方修正期待が高まるか

市場では、JX金属の2027年3月期業績が会社予想を大幅に上回ると期待されています。

営業利益の市場予想は約2,355億円で、会社予想の1,900億円を約455億円上回っています。

前年の第1四半期では、AIサーバー向け需要が想定を上回ったことなどから、通期業績予想を上方修正しました。

そのため、今回も第1四半期から好調な業績となれば、上方修正への期待が高まる可能性があります。

確認したい主な項目は次のとおりです。

  • 半導体材料の販売数量
  • スパッタリングターゲットの需要
  • インジウムリン基板の販売
  • 情報通信材料の利益
  • 銅価格
  • 為替
  • 中東情勢によるコスト
  • 基礎材料の利益

ただし、第1四半期の業績が好調でも、すぐに通期予想を引き上げるとは限りません。

今後の半導体需要や銅価格、為替、中東情勢などの不確実性を考慮し、会社が予想を据え置く可能性もあります。

通期予想が据え置かれた場合でも、会社側がAI関連需要や今後の利益について前向きな見通しを示していれば、上方修正期待が残る可能性があります。

上方修正の有無だけでなく、会社側の需要見通しや予想前提も確認することが重要です。

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JX金属の決算後の株価はどうなる?

JX金属の決算後の株価は、前年同期比で増収増益だったかだけでなく、市場コンセンサスを上回れるかによって反応が変わる可能性があります。

市場では会社予想を大幅に上回る通期利益が期待されており、AI・半導体材料への成長期待も高まっています。

そのため、会社計画どおりの好決算でも、市場では想定内以下と判断される可能性があります。

シナリオ想定される決算株価への影響
強気コンセンサス超過、半導体材料が好調、通期上方修正成長期待が強まり株価上昇につながる可能性
中立増収増益だが市場予想並み、通期予想は据え置き高い期待が織り込み済みなら方向感が出にくい可能性
弱気市場予想未達、半導体材料の伸び鈍化、基礎材料が悪化成長期待が後退し売り材料になる可能性

強気シナリオは、第1四半期の利益が約550億円の市場予想を上回り、半導体材料や情報通信材料も高い成長を維持するケースです。

半導体用スパッタリングターゲットやインジウムリン基板の販売が好調で、通期予想も上方修正されれば、今後の利益成長への期待が高まる可能性があります。

中立シナリオは、増収増益となったものの、市場コンセンサスとほぼ同じ水準となるケースです。

AI関連製品が計画どおり成長していても、通期予想が据え置かれた場合は、市場では想定内と判断される可能性があります。

また、決算前に株価が大きく上昇していた場合は、好決算でも材料出尽くしとなる可能性があります。

弱気シナリオは、第1四半期の利益が市場予想を下回り、半導体材料の販売数量や利益率も伸び悩むケースです。

基礎材料で製錬コストが想定以上に増加した場合や、銅価格の下落、円高による利益減少が確認された場合も、売り材料になる可能性があります。

決算を評価する際は、銅価格上昇による利益と、半導体材料などの本業の成長を分けて確認しましょう。

銅価格による利益は市況次第で変動しやすい一方、主力製品の販売数量や市場シェアの拡大は、中長期的な成長につながる可能性があります。

また、通期予想が上方修正された場合でも、新しい会社予想が市場コンセンサスを下回れば、株価が売られる可能性があります。

決算発表後は、次の項目を確認しましょう。

  • 第1四半期実績と市場コンセンサスの比較
  • 半導体材料の売上高・営業利益
  • スパッタリングターゲットの販売動向
  • インジウムリン基板の需要
  • 情報通信材料の利益率
  • 銅価格や為替の影響
  • 基礎材料の利益
  • 通期業績予想の変更
  • PTSの株価反応
  • 翌営業日の株価と出来高

PTSは通常取引と比べて参加者や出来高が少ない場合があります。

決算直後の値動きだけで判断せず、翌営業日に出来高を伴って株価が上昇するかも確認したいところです。

まとめ

JX金属の次回決算は、2026年8月6日に発表される予定です。

発表時間は現時点で公表されていませんが、前年の第1四半期決算は15時30分に発表されました。

JX金属は2027年3月期も増収増益を予想していますが、市場コンセンサスは会社計画を大幅に上回っています。

今回の決算では、主に次のポイントに注目です。

  • 第1四半期の利益が市場予想の約550億円を上回るか
  • 半導体用スパッタリングターゲットの販売が拡大しているか
  • HBMや先端ロジック向け需要が成長しているか
  • インジウムリン基板の販売が伸びているか
  • AIサーバー向けチタン銅や高機能銅合金が成長しているか
  • 銅価格と為替が業績へ与えた影響
  • 基礎材料の減益が会社の想定内か
  • 東邦チタニウムとの統合効果が進んでいるか
  • 通期予想の上方修正期待が高まる内容か

AI関連材料への期待が高い一方、市場では会社予想を上回る利益がすでに予想されています。

そのため、増収増益を達成したかだけでなく、市場コンセンサスを上回り、AI関連製品の成長を継続できているかが決算評価を左右する可能性があります。

決算発表後は、事業別の業績や銅価格・為替の影響を確認し、PTSだけでなく翌営業日の株価や出来高も見て判断しましょう。

出典

・JX金属「IRカレンダー」
https://www.jx-nmm.com/ir/calendar.html

・JX金属「2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82809/8d90b3b6/ed11/45b4/90be/824bc477af62/140120260510521173.pdf

・JX金属「2026年3月期 決算説明資料」
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82809/c394d9be/d14d/4a76/bb6c/1674a894a764/140120260510521204.pdf

・JX金属「2026年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS〕(連結)」
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82809/115c71b6/83bc/4bed/90d9/94e6a9c0f10c/140120250804528656.pdf

・JX金属「IR資料室」
https://www.jx-nmm.com/ir/library/

・JX金属「決算説明会資料」
https://www.jx-nmm.com/ir/library/presentation.html

・JX金属「ニュースリリース」
https://www.jx-nmm.com/newsrelease/

・JX金属「株主・投資家情報」
https://www.jx-nmm.com/ir/

・株予報Pro「JX金属(5016)アナリスト予想・コンセンサス」
https://kabuyoho.jp/sp/reportAnalyst?bcode=5016

・IFIS株予報「JX金属(5016)業績進ちょくと決算スケジュール」
https://kabuyoho.ifis.co.jp/index.php?action=tp1&bcode=5016&sa=report

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