SKハイニックスの株価は今後どうなる?HBM・AI半導体・決算から見通しを解説

SKハイニックスは、AI向けの高帯域幅メモリ「HBM」で世界トップクラスのシェアを持つ韓国の大手半導体メーカーです。

生成AIの普及によってAIサーバーやデータセンターへの投資が拡大し、NVIDIA向けHBMや高容量サーバーDRAMの需要が増加しています。2026年1Qには売上高・営業利益ともに過去最高を記録し、AI向けメモリ需要の拡大が業績を大きく押し上げました。

「SKハイニックスの株価は今後も上がる?」「HBM需要やAI投資の成長は続く?」「現在のPERは割安?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、SKハイニックスの現在の株価や決算、HBM市場での強み、AIインフラ投資、メモリ市況、PER・時価総額・目標株価を確認し、今後の見通しを強気・中立・弱気の3つのシナリオから解説します。

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目次

SKハイニックスの株価は今後どうなる?

SKハイニックスの株価は今後どうなる?

SKハイニックスの今後の株価は、短期・中期・長期で分けて考えることが重要です。

短期的には、AI関連株への過熱感や利益確定売り、韓国の代表的な株価指数であるKOSPIの地合いによって、値動きの大きい状況が続く可能性があります。

SKハイニックスの株価は、AIサーバー向けHBMの需要拡大や過去最高業績を背景に大きく上昇してきました。一方、株価上昇によって投資家の期待値も高くなっているため、好材料が出ても市場予想を上回れなければ売られる可能性があります。

中期的には、HBMや高容量サーバーDRAMの販売拡大、DRAM・NAND価格、今後の決算内容が株価を左右すると考えられます。

HBMの需要が引き続き拡大し、メモリ価格も高水準を維持できれば、売上高や利益の成長が株価を支える可能性があります。

長期的には、生成AIの普及によってAIサーバーやデータセンターへの投資が拡大し、HBM需要が成長を続けるかが重要です。

また、次世代製品のHBM4でも高い市場シェアを維持し、SamsungやMicronとの競争で優位性を保てるかも注目されます。

期間ごとの株価見通しをまとめると、以下のとおりです。

投資期間株価の見通し注目ポイント
短期値動きの大きい状況が続く可能性利益確定売り、KOSPI、ADR上場後の需給
中期好業績が続けば見直される可能性HBM販売、DRAM価格、決算
長期AIインフラ投資が続けば成長余地HBM4、AIサーバー需要、競争力

2026年7月時点では、SKハイニックスの業績やAI向けHBM需要は強い状況です。

一方、株価は過去1年間で大幅に上昇しており、市場では将来の利益成長も一定程度織り込まれていると考えられます。

今後は、短期的な株価の値動きと、中長期的なHBM・AI半導体市場の成長性を分けて見ることが重要です。

SKハイニックスの現在の株価とこれまでの推移

2026年7月9日時点のSKハイニックスの株価は、218万6,000ウォンです。

同日の株価は前日比11万ウォン高、上昇率は5.30%となりました。7月上旬に大きく下落した後、米国でのADR上場に対する強い投資需要などを背景に反発しています。

2026年7月9日時点の主な株価指標は、以下のとおりです。

項目数値
株価218万6,000ウォン
52週高値298万7,000ウォン
52週安値24万5,000ウォン
時価総額約1,470兆ウォン
実績PER約19.7倍

※2026年7月9日終値時点。株価や時価総額、PERなどの指標は日々変動します。

52週高値の298万7,000ウォンと比べると、株価は高値から調整しています。

一方、52週安値は24万5,000ウォンであり、直近の下落後も1年前と比べると大幅に高い水準です。

SKハイニックスの株価は、AI向けメモリ市場の成長期待を背景に急上昇した後、2026年6月から7月にかけて大きく調整しています。

そのため、現在の株価を見る際は、直近の下落率だけでなく、過去1年間の大幅な株価上昇も考慮する必要があります。

AI・HBM需要を背景に株価が大きく上昇

SKハイニックスの株価が大きく上昇した主な背景は、生成AIの普及によるHBM需要の拡大です。

HBMとは、複数のDRAMを縦方向に積み重ね、大量のデータを高速で処理できるようにした高性能メモリです。

生成AIの学習や推論には膨大なデータ処理が必要となるため、NVIDIAなどのAI向けGPUではHBMの重要性が高まっています。

SKハイニックスはNVIDIA向けHBMの主要サプライヤーであり、世界的なAIデータセンター投資の拡大による恩恵を受けてきました。

また、HBMだけでなく、DRAMやNAND価格の上昇も業績を押し上げています。

メモリ価格が上昇すると、同じ数量を販売した場合でも売上高が増加しやすくなります。高付加価値のHBMやサーバー向けメモリの販売比率が高まったことで、利益率も大幅に改善しました。

こうした業績成長を背景に、SKハイニックスは2026年6月、一時的にSamsungを上回り、韓国で時価総額が最も大きい上場企業となりました。

2026年6月22日時点の時価総額は約2,080兆ウォンとなり、Samsungの時価総額を上回りました。

Reutersによると、SKハイニックスの株価は直近2週間で約25%下落した後も、2026年7月9日時点で過去1年間に約680%上昇しています。

株価上昇を支えた主な材料は、以下のとおりです。

株価上昇の要因内容
NVIDIA向けHBM需要AI向けGPUの販売拡大によって高性能メモリ需要が増加
DRAM・NAND価格の上昇メモリ価格の上昇によって売上高や利益が拡大
過去最高業績HBMやサーバー向けメモリが業績を押し上げ
AI関連株への資金流入AIインフラの成長を期待した投資資金が流入
市場での評価向上Samsungを上回る時価総額となった時期もある

一方、株価が大きく上昇したことで、今後も高い成長率を維持することが求められる状況となっています。

現在の業績が好調でも、市場の期待を下回れば利益確定売りが増える可能性がある点には注意が必要です。

2026年6〜7月は高値から大きく調整

SKハイニックスの株価は、2026年6月に過去最高値を更新した後、7月にかけて大きく下落しました。

主な背景としては、AI関連株への過熱感、好業績の織り込み、メモリ価格の上昇鈍化に対する懸念などが挙げられます。

また、SamsungやSKハイニックスなどの大型半導体株が売られたことで、KOSPIも大きく下落しました。

2026年7月8日のKOSPIは前日比5.35%下落し、6月につけた過去最高値から20%以上下落しました。同日、SKハイニックスの株価も5.7%下落しています。

SKハイニックスの主な下落要因は、以下のとおりです。

下落要因内容
AI関連株の過熱感大幅上昇後の反動で利益確定売りが増加
好業績の織り込み高い利益成長がすでに株価へ反映されていた可能性
メモリ価格への懸念DRAM・NAND価格の上昇ペース鈍化が意識された
KOSPIの急落韓国株全体の下落や指数売りに巻き込まれた
利益確定売り過去1年間の大幅上昇を受けて売却が増加

ただし、株価が下落したからといって、HBM需要や業績が直ちに悪化したわけではありません。

今後は、今回の下落が大幅上昇後の一時的な調整なのか、AI投資やメモリ市況の変化を先回りした動きなのかを確認する必要があります。

SKハイニックスの業績は今後も成長する?

SKハイニックスの今後の株価を考えるうえで、最も重要なのが業績です。

直近の業績は非常に好調です。

2026年1Qは、AIサーバー向けHBM、高容量サーバーDRAM、企業向けSSD(eSSD)の販売拡大によって、売上高・営業利益ともに過去最高を記録しました。

AIインフラ投資が続き、高性能メモリの需要が拡大すれば、今後も業績成長が続く可能性があります。

一方、株価は現在の業績だけでなく、将来の利益成長を先回りして動きます。

過去最高業績を更新しても、市場予想を下回ったり、成長率が鈍化したりすれば、株価が下落する可能性があります。

2026年1Qは売上・利益ともに過去最高

SKハイニックスの2026年1Qの業績は、以下のとおりです。

項目2026年1Q前四半期比前年同期比
売上高52兆5,763億ウォン+60%+198%
営業利益37兆6,103億ウォン+96%+405%
営業利益率72%+14ポイント+30ポイント
純利益40兆3,459億ウォン+165%+398%

売上高は前年同期の約3倍、営業利益は約5倍まで拡大しました。

営業利益率は72%となり、売上高だけでなく収益性も大きく改善しています。

一般的なメモリよりも付加価値の高いHBMや、高容量サーバーDRAMなどの販売拡大が利益率の向上につながりました。

現在の業績を見る限り、SKハイニックスはAIインフラ投資の拡大による恩恵を強く受けています。

HBM・サーバーDRAM・eSSDが業績を押し上げ

SKハイニックスの業績成長を支えているのは、HBMだけではありません。

AIサーバーやデータセンターでは、大量のデータを高速で処理するため、HBM、高容量DRAM、企業向けSSDなど、複数の高性能メモリが必要になります。

特に、NVIDIAなどのAI向けGPUに使用されるHBMは、高性能で付加価値も高いため、販売拡大によって売上高だけでなく利益率の改善も期待できます。

SKハイニックスの主な成長製品は、以下のとおりです。

製品主な用途業績への影響
HBMAI向けGPU・AIアクセラレーター高い需要と付加価値が売上・利益を押し上げ
高容量サーバーDRAMAIサーバー・データセンターAI処理に必要なメモリ容量の増加が追い風
eSSDAIデータセンターのデータ保存大容量ストレージ需要の拡大が成長材料
一般DRAMサーバー・パソコン・スマートフォンメモリ価格上昇で収益性が改善
NANDSSD・データセンター需要拡大や価格上昇が利益改善につながる

AIサーバーの普及によって、1台あたりに搭載されるメモリ容量が増加すれば、SKハイニックスの製品需要も拡大する可能性があります。

また、高付加価値製品の売上比率が高まれば、販売数量の増加だけでなく、利益率の維持や改善にもつながります。

今後は利益の成長率が重要

SKハイニックスの業績は好調ですが、業績が伸びているだけで株価が上昇するとは限りません。

株式市場では、現在の利益だけでなく、今後の利益成長率や市場予想との差が重視されるためです。

たとえば、営業利益が過去最高を更新しても、市場がさらに高い利益を予想していた場合は、決算発表後に株価が下落する可能性があります。

また、売上高や利益が増加していても、前年同期比の成長率が低下すると、「業績のピークが近いのではないか」と警戒される場合があります。

今後の決算では、以下の項目を確認しましょう。

決算で確認したい項目見方
売上高高い成長率を維持できているか
営業利益市場予想を上回っているか
営業利益率70%前後の高い収益性を維持できるか
HBM販売販売数量と販売価格がともに成長しているか
会社見通しAI需要やメモリ価格をどのように予想しているか

特に注目したいのが、営業利益率です。

2026年1Qの営業利益率は72%と非常に高い水準でした。

高い利益率を維持できれば、SKハイニックスの競争力や価格交渉力が引き続き強いと判断される可能性があります。

一方、SamsungやMicronとの競争激化、HBM価格の低下、製造コストの増加などによって利益率が低下すると、将来の利益予想も見直される可能性があります。

今後は、「過去最高業績を更新したか」だけでなく、成長率や利益率を維持できているかを見ることが重要です。

SKハイニックスの株価上昇が期待される理由

SKハイニックスの株価は短期的に大きく変動していますが、中長期では複数の成長材料があります。

特に、HBM市場での高いシェア、次世代HBM4への移行、AIインフラ投資の拡大は、今後の業績を支える可能性があります。

また、DRAMやNAND価格が高水準を維持すれば、HBM以外のメモリ事業でも利益拡大が期待できます。

2026年7月には、SKハイニックスのADRがNASDAQへ上場する予定です。米国投資家がSKハイニックスへ直接投資しやすくなることで、投資家層の拡大や企業価値の再評価も期待されています。

主な株価上昇材料は、以下のとおりです。

上昇材料内容
HBM市場で首位AI向け高性能メモリで高い市場シェアを持つ
HBM4への移行次世代AI半導体向けの需要を取り込む可能性
AIインフラ投資AIサーバーやデータセンター投資の拡大
メモリ価格の上昇DRAM・NANDの売上高や利益率が改善
生産能力の拡大将来のAI・メモリ需要の増加に対応
NASDAQ上場米国投資家の資金流入や評価改善への期待

最大の成長材料は、AI向けHBM市場で高い競争力を持っていることです。

SKハイニックスは、長年にわたってHBMの開発を続けたことで、NVIDIAなどの主要AI半導体企業へ製品を供給しています。

Reutersによると、SKハイニックスは2025年の世界HBM市場で61%のシェアを獲得しました。

また、HBMは一般的なメモリと比べてAIプロセッサとの結びつきが強く、製品の置き換えも容易ではありません。
高い技術力や顧客認証が必要となるため、SKハイニックスが現在の競争力を維持できれば、中長期の利益成長につながる可能性があります。

一方、今後はSamsungやMicronもHBMの開発や生産能力を拡大すると考えられます。

株価上昇が続くためには、AI市場そのものが成長するだけでなく、SKハイニックスがHBM4などの次世代製品でも高い市場シェアと利益率を維持できるかが重要です。

今後の成長材料① HBM市場で高いシェアを持つ

SKハイニックスの最大の強みは、AI向けの高帯域幅メモリ「HBM」です。

生成AIの学習や推論では、大量のデータを高速で処理する必要があります。

AI向けGPUの演算性能が向上しても、メモリからデータを十分な速度で供給できなければ、GPUの性能を最大限に活用できません。

HBMは複数のDRAMを縦方向に積み重ねることで、高速なデータ転送と省電力化を実現する高性能メモリです。
NVIDIAなどのAI向け半導体には大量のHBMが搭載されており、AIサーバーやデータセンターへの投資拡大によって需要が急増しています。

SKハイニックスは早い段階からHBMの開発や生産に力を入れてきたことで、世界市場で高いシェアを獲得しました。

HBMは通常のDRAMよりも高付加価値で利益率も高いため、市場での優位性を維持できれば、今後の売上高や利益の成長にもつながる可能性があります。

2026年1QのHBM市場シェアは58%

Counterpoint Researchによると、2026年1Qの世界HBM市場では、SKハイニックスが売上高ベースで58%のシェアを持ち、世界首位を維持しました。

主なHBMメーカーの状況は、以下のとおりです。

メーカーHBM市場での位置
SKハイニックス世界首位。HBM3Eを中心に高い市場シェア
SamsungNVIDIA向けHBM4の供給を開始し、シェア拡大を目指す
MicronAI向けHBMの供給や生産能力を拡大

SKハイニックスは世界HBM市場の半分以上を占めており、AI向けメモリ市場で強い競争力を持っています。

一方、2025年1Qの市場シェアは69%だったため、前年同期と比べると11ポイント低下しました。

Counterpoint Researchは、SamsungがNVIDIAへHBM4を供給し、今後シェアを拡大する可能性があるとしています。また、2026年のHBM市場では依然としてHBM3Eが売上の中心となる一方、下期からHBM4の出荷が本格化すると予想しています。

現時点ではSKハイニックスが首位を維持していますが、今後は市場全体の成長だけでなく、SamsungやMicronの追い上げにも注目が必要です。

HBM市場が拡大しても、競合企業の供給増加によってSKハイニックスの市場シェアが低下すれば、株価の評価に影響する可能性があります。

今後は、HBM市場で首位を維持できるかに加え、高い販売価格や利益率を維持できるかも重要になります。

NVIDIA向けHBMで強い関係を持つ

SKハイニックスは、NVIDIA向けHBMの主要サプライヤーです。

NVIDIAのAI向けGPUでは、大量のデータを高速で処理するためにHBMが使用されています。

AIモデルの大規模化や処理量の増加によって、AI半導体1基あたりに搭載されるHBMの容量が増えれば、NVIDIAのAI半導体販売だけでなく、SKハイニックスのHBM需要にも追い風となる可能性があります。

Reutersは、SKハイニックスをNVIDIAの主要HBMサプライヤーと報じています。AI向けメモリ市場での高いシェアやNVIDIAとの供給関係は、SKハイニックスの成長を支える重要な強みです。

また、AI半導体の性能向上に伴い、GPUに必要なメモリ容量やデータ転送速度も高まっています。

NVIDIAが次世代AI半導体を投入し、AIデータセンターへの投資が拡大すれば、高性能なHBMの需要も増加する可能性があります。

一方、特定の大口顧客への依存度が高まる場合は、顧客集中リスクにも注意が必要です。

NVIDIAの製品販売が減速したり、AI半導体の生産計画が変更されたりすると、HBMの発注数量にも影響する可能性があります。

また、NVIDIAが複数のメモリメーカーから調達する方針を強めれば、SamsungやMicronとの受注競争が激しくなることも考えられます。

NVIDIAのAI半導体販売はSKハイニックスにとって大きな成長材料ですが、今後はNVIDIA以外のAI半導体企業へ供給先を広げられるかも重要です。

今後の成長材料② 次世代HBM4が株価の焦点

SKハイニックスの今後を考えるうえでは、現在主力のHBM3Eだけでなく、次世代製品のHBM4が重要になります。

AIモデルの大規模化によって、AI半導体にはさらに高いデータ処理能力や電力効率が求められています。

HBM4への移行が進めば、高性能なAI半導体向けメモリの需要が増え、SKハイニックスの売上高や利益を押し上げる可能性があります。

一方、HBM4ではSamsungやMicronも開発や顧客認証を進めています。

SKハイニックスがHBM3Eで築いた優位性をHBM4でも維持できるかが、今後の市場シェアや株価を左右する可能性があります。

HBM4は次世代AI半導体向けメモリ

HBM4は、現在主流のHBM3Eに続く次世代の高帯域幅メモリです。

SKハイニックスによると、HBM4ではデータの入出力に使用する端子数を従来世代の2倍となる2,048個へ増やしています。

データを一度にやり取りできる経路が増えることで、従来製品より高速なデータ処理が可能になります。

また、SKハイニックスは、HBM4の帯域幅が前世代の2倍となり、電力効率も40%以上改善したと説明しています。

AIデータセンターでは、半導体の性能だけでなく、消費電力や冷却コストも大きな課題となっています。

電力効率の高いHBM4が普及すれば、AI半導体の処理性能を向上させながら、データセンターの電力負担を抑えられる可能性があります。

SKハイニックスは2025年9月、HBM4の開発を完了し、量産に向けた準備を整えたと発表しました。

ただし、製品の開発や量産準備が完了しても、実際の業績への影響は出荷数量や販売価格によって変わります。

今後は、主要顧客への本格出荷がどの程度進み、HBM4が売上高や利益へどれほど貢献するかが注目されます。

NVIDIAのRubin向け需要を取り込めるか

HBM4の主な需要先として注目されているのが、NVIDIAの次世代AIプラットフォーム「Rubin」です。

SKハイニックスがHBM4でも主要サプライヤーとなれば、次世代AI半導体の成長を取り込める可能性があります。

SKハイニックスが公開した2026年の市場見通しでは、UBSが、NVIDIAのRubin向けHBM4市場においてSKハイニックスが約70%のシェアを獲得する可能性を予想しています

HBM3Eで築いた技術力や量産実績、NVIDIAとの供給関係をHBM4でも維持できれば、中長期の成長材料となります。

一方、約70%という数値はアナリストによる予測であり、将来の市場シェアが確定しているわけではありません。

SamsungはすでにNVIDIA向けHBM4の供給を進めており、MicronもAI向けHBMへの投資を拡大しています。

今後、競合メーカーの製品がNVIDIAなどの認証を取得し、量産規模を拡大すれば、SKハイニックスのシェアが予想を下回る可能性もあります。

HBM4では市場全体の成長だけでなく、各メーカーの性能、歩留まり、生産能力、顧客認証の進捗が重要になります。

HBM4の量産・出荷時期を確認

HBM4が株価の成長材料となるかを判断するには、開発完了だけでなく、実際の量産や出荷状況を確認する必要があります。

今後の決算では、以下の項目が注目されます。

確認ポイント見方
HBM4の出荷数量出荷が本格化し、売上高への貢献が拡大しているか
主要顧客の認証NVIDIAなどのAI半導体に採用されているか
HBM3EからHBM4への移行次世代製品への切り替えが計画どおり進んでいるか
HBM4の販売価格高い付加価値や利益率を維持できているか
Samsung・Micronとの比較市場シェアや量産能力で優位性を保っているか

HBM4の販売数量が増加し、高い販売価格や利益率を維持できれば、SKハイニックスの業績成長につながる可能性があります。

一方、量産の遅れや顧客認証の停滞、競合メーカーのシェア拡大が確認された場合は、将来の成長期待が低下する可能性があります。

今後の成長材料③ AIインフラ投資の拡大

SKハイニックスの中長期的な成長を支えるのが、世界的なAIインフラ投資です。

生成AIの利用拡大によって、大手テクノロジー企業はAIサーバーやデータセンターへの投資を増やしています。

AIモデルの学習や推論では大量のデータを高速で処理する必要があるため、GPUなどのAI半導体だけでなく、データを供給するHBMの重要性も高まっています。

AI半導体の販売数量が増え、1つの半導体に搭載されるHBM容量も拡大すれば、HBM市場は大きく成長する可能性があります。

SKハイニックスが公表した市場見通しによると、BofAは2026年のHBM市場規模を前年比58%増の546億ドルと予想しています。

ただし、この数値は市場予測であり、実際の市場規模はAIデータセンターの投資額やAI半導体の販売状況によって変動します。

AIサービスの利用拡大が続き、大手テクノロジー企業が設備投資を増やせば、SKハイニックスのHBMや高容量サーバーDRAMには追い風となります。

一方、AIサービスの収益化が進まず、設備投資が縮小した場合は、HBM需要の成長率も鈍化する可能性があります。

今後は、AI技術そのものの進化だけでなく、AIインフラへの投資を継続できるだけの収益が生まれているかも重要です。

AI需要はGPU以外にも広がる可能性

これまでのHBM需要は、NVIDIAのAI向けGPUが大きくけん引してきました。

一方、GoogleやAmazonなどの大手テクノロジー企業は、自社のAIサービスに適した独自半導体の開発を進めています。

特定の用途に合わせて設計されるASICなどの独自AI半導体でも、高速なデータ処理を実現するためにHBMが採用される可能性があります。

SKハイニックスの市場見通しでは、Goldman Sachsが、2026年のASIC向けHBM需要は前年比82%増加し、HBM市場全体の約3分の1を占める可能性があると予測しています。

AI需要がNVIDIAのGPU以外へ広がれば、HBMの需要先も多様化する可能性があります。

主な成長分野は、以下のとおりです。

AI関連分野SKハイニックスへの期待
NVIDIAのGPUAIサーバー向けHBM需要の拡大
Googleなどの独自AI半導体TPUなどの独自チップ向け需要
Amazonなどのクラウド向け半導体自社データセンター用AIチップへの採用
ASIC向けHBM用途別に設計されたAI半導体の普及
AI推論サーバーAIサービスの利用拡大によるメモリ需要
AIデータセンター向けストレージ高容量eSSDやNAND需要の拡大

生成AIは、大規模なモデルを開発する学習用途だけでなく、実際にAIサービスを利用する推論用途へ広がっています。

推論サービスの利用者や処理量が増えると、AIサーバーの増設だけでなく、大容量DRAMやデータ保存用のeSSD、NANDの需要拡大も期待されます。

AI投資がNVIDIAのGPUだけでなく、独自AI半導体や推論サーバーへ広がれば、SKハイニックスが恩恵を受ける市場も拡大する可能性があります。

今後の成長材料④ DRAM・NANDのメモリ市況

SKハイニックスの今後を考えるうえでは、HBMだけでなく、一般的なDRAMやNANDの市況も重要です。

SKハイニックスはHBM専業の企業ではありません。

サーバー、パソコン、スマートフォンなどに使用されるDRAMや、SSDなどに使用されるNANDも販売しています。

DRAMやNANDは市場の需給によって価格が変動するため、販売価格が上昇すると、同じ数量を販売した場合でも売上高や利益が増加しやすくなります。

特に、AIデータセンターでは高容量サーバーDRAMや企業向けSSDの需要も増えており、AI投資の恩恵はHBM以外のメモリにも広がっています。

2025年10月時点で、SKハイニックスは2026年分のDRAM・HBM・NANDの生産能力について、主要顧客との販売交渉が進み、供給分が事実上売り切れたと説明しました。

供給を上回る需要が続けば、メモリ価格や利益率には追い風となる可能性があります。

メモリ供給不足は業績の追い風

メモリの需要が供給を上回ると、メーカーは販売価格を引き上げやすくなります。

SKハイニックスにとっては、HBMだけでなく、一般DRAMやNANDの価格上昇も業績の追い風です。

AI向けメモリの需要拡大によって、各メーカーが生産能力をHBMなどの高付加価値製品へ振り向けると、一般的なDRAMやNANDの供給も不足する可能性があります。

Reutersは、2026年のメモリ市場では需要が供給を上回り、DRAMやNANDの価格上昇が半導体メーカーの利益を押し上げていると報じています。

メモリ価格が上昇し、高容量サーバー向け製品の販売も増加すれば、SKハイニックスは販売数量と販売価格の両面で成長する可能性があります。

また、供給不足が続く場合は、顧客との価格交渉でもメモリメーカーが有利になりやすく、高い利益率を維持できる可能性があります。

価格上昇率の鈍化には注意

メモリ価格が上昇していても、必ず株価が上昇するとは限りません。

株式市場では、現在の価格水準だけでなく、「今後も同じペースで価格が上昇するか」が重視されます。

たとえば、DRAM価格が大幅に上昇した後、価格の上昇率が徐々に低下すると、販売価格自体は上がっていても、「利益成長のピークが近いのではないか」と警戒される可能性があります。

2026年7月には、メモリ供給が引き続き不足している一方、価格上昇ペースの鈍化や半導体メーカーの利益がピークを迎える可能性が株式市場で意識されました。

メモリ株を見る際は、「価格が上昇しているか」だけでなく、「価格の上昇率が加速しているか、鈍化しているか」を確認することが重要です。

価格上昇率が鈍化しても、需要が強く高い価格を維持できれば、業績が直ちに悪化するとは限りません。

一方、価格上昇率の鈍化に加えて、販売数量や会社の利益見通しも低下した場合は、メモリ市況の転換が意識される可能性があります。

2027年以降の供給増加を確認

短期的なメモリ供給不足は、SKハイニックスの販売価格や利益に追い風となります。

一方、Samsung、SKハイニックス、Micronなどは、AI向けメモリ需要の拡大に対応するため、大規模な設備投資を進めています。

新しい工場が稼働し、生産能力が大幅に増加した場合、将来的には供給不足が解消される可能性があります。

需要の伸び以上に供給量が増えると、メモリ価格が下落し、売上高や利益率が低下することも考えられます。

Reuters Breakingviewsは、一部のアナリスト予測として、メモリ供給不足が2027年末ごろまで続く一方、新たな生産能力が稼働することで、2028年にはDRAM価格が大きく下落する可能性を紹介しています。

ただし、将来のメモリ価格はAI需要や設備投資の進捗によって変化するため、価格下落が確定しているわけではありません。

AIサーバーの需要が予想以上に拡大すれば、生産能力が増加しても供給不足が続く可能性があります。

今後は、各社の設備投資額だけでなく、新工場の稼働時期、ウエハー生産能力、AIインフラ需要の成長率を合わせて確認する必要があります。

短期的な供給不足は価格や利益の追い風ですが、大規模な設備投資によって将来の供給が増えれば、メモリ価格が下落する可能性があります。

SKハイニックスのNASDAQ上場・ADRは株価の追い風になる?

SKハイニックスは、2026年7月10日にADR(米国預託証券)をNASDAQへ上場する予定です。

ADRとは、米国以外の企業の株式を裏付けとして発行され、米国市場で売買できる証券です。

SKハイニックスのADRでは、10ADRが韓国市場の普通株1株に相当します。

これまでSKハイニックスへ直接投資するには、韓国株を取り扱う証券会社を利用する必要がありました。

NASDAQへのADR上場によって、米国の投資家が米国株口座からSKハイニックスへ投資しやすくなると期待されています。

米国市場での知名度が高まり、投資家層が拡大すれば、株価の評価にも影響する可能性があります。

米国投資家が投資しやすくなる

ADR上場によって、米国の個人投資家や機関投資家は、韓国市場で口座を開設せずにSKハイニックスへ投資できるようになります。

米国市場で米ドルを使って売買できるため、普段から米国株へ投資している場合も取引しやすくなります。

ADR上場による主な変化は、以下のとおりです。

期待される変化内容
米国株口座で取引できる韓国株専用口座を利用せず投資できる
米ドルで売買できる米国株と同じ通貨で取引できる
投資家層が広がる米国の個人投資家や機関投資家が参加しやすい
認知度が高まるAI関連企業として米国市場で注目される可能性
資金流入への期待新たな投資家から資金が流入する可能性

SKハイニックスは、NVIDIAやGoogleなどへAI向けメモリを供給する企業ですが、これまでは米国の投資家が直接保有しにくい銘柄でした。

Reutersは、ADR上場によって投資しやすさが改善し、新たな投資家層へアクセスできる可能性があると報じています。

米国市場でAI関連企業としての認知度が高まれば、HBM市場での競争力や業績成長が改めて評価される可能性があります。

米国上場で評価差が縮小する可能性

SKハイニックスはHBM市場で世界首位のシェアを持つ一方、米国市場に上場するMicronより低い評価倍率で取引される場面がありました。

海外の投資家が直接投資しにくいことや、韓国株市場全体の評価が米国株より低いことも、評価差の一因と考えられています。

ADR上場によって米国投資家が直接売買しやすくなれば、投資のしにくさによる評価差が縮小する可能性があります。

Reutersは、市場関係者の見方として、ADR上場は投資家層を広げ、Micronとの評価差を縮める可能性があると報じています。

また、海外投資家からの注目が高まり、企業価値を評価する投資家が増えれば、株価指標が見直される可能性もあります。

一方、ADR上場だけで業績が伸びるわけではありません。

中長期の株価は、HBM需要やメモリ価格、利益成長によって左右されます。

ADR上場は投資しやすさを改善する材料ですが、企業の収益力や成長性と合わせて見ることが重要です。

ADRへの需要は募集株数の7倍超

2026年7月9日時点では、SKハイニックスのADRに対する需要が募集株数の7倍を超えたと報じられています。

募集段階で多くの投資需要が集まったことは、米国の機関投資家などがSKハイニックスのAI向けメモリ事業に高い関心を持っていることを示しています。

HBM市場での高いシェアやNVIDIAとの関係、AIインフラ需要の拡大が評価された可能性があります。

一方、高い需要は上場前の投資家の関心を示すものであり、上場後の株価上昇を保証するものではありません。

ADR上場後は、実際の売買動向や出来高、韓国市場の普通株との価格差などを確認する必要があります。

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松井証券でSKハイニックス株を検討する主なメリットは、以下のとおりです。

メリット内容
米国株として取引できる韓国株専用の口座ではなく、松井証券の米国株サービスから投資できる
1株から購入できる投資金額を調整しながら少額で投資を始めやすい
米ドルと日本円の両替手数料が無料円と米ドルを両替するときの為替コストを抑えやすい
NISAの米国株売買手数料が無料NISA対象銘柄の場合、売買手数料を抑えて投資できる
米国株の情報を確認しやすい株価や企業情報を確認しながら取引できる

特に注目したいのが、米ドルと日本円を両替するときの為替手数料です。

松井証券では、日本円から米ドル、米ドルから日本円へ両替するときの為替手数料が無料です。そのため、SKハイニックスのADRを米ドルで購入する場合も、両替にかかるコストを抑えやすくなります。

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SKハイニックスのPER・時価総額・目標株価

SKハイニックスの株価が割高か割安かを判断する際は、PERや時価総額、アナリストの目標株価も参考になります。

ただし、メモリメーカーはDRAMやNANDの価格によって利益が大きく変動します。

現在のPERが低くても、将来の利益が減少すれば割安とは限りません。

PERだけで判断せず、HBM需要やメモリ価格、利益成長が続くかを確認することが重要です。

SKハイニックスのPERは割安?

2026年7月9日時点のStockAnalysisの表示では、SKハイニックスの実績PERは約19.7倍、予想PERは約5.3倍です。

株価指標数値
実績PER約19.7倍
予想PER約5.3倍

※2026年7月9日時点。PERは株価や利益予想、データ提供会社によって異なります。

予想PERが実績PERより低いのは、今後の利益成長が予想されているためです。

AI向けHBMやDRAM、NANDの販売拡大によって利益が急増すれば、現在の株価を将来利益で割った予想PERは低くなります。

予想PERだけを見ると割安に感じる可能性があります。

一方、メモリ株では利益が好況と不況によって大きく変動します。

メモリ価格が高騰し、利益が大幅に増加している時期は、株価が上昇していてもPERが低く表示される場合があります。

その後、メモリ価格が下落し、利益が減少すれば、現在の予想PERを維持できない可能性があります。

そのため、「PERが低い=必ず割安」とは限りません。

現在の利益が一時的なピークなのか、AI需要によって高い利益を継続できるのかを確認する必要があります。

時価総額は約1,470兆ウォン

2026年7月9日時点のSKハイニックスの時価総額は、約1,470兆ウォンです。

株価は同日時点で218万6,000ウォンとなっており、2026年6月につけた高値からは調整しています。

2026年6月には、SKハイニックスの時価総額が一時約2,080兆ウォンとなり、Samsungを上回って韓国で時価総額最大の上場企業となりました。

HBM市場での高いシェアやAI向けメモリ需要の拡大によって、SKハイニックスの企業価値は大きく上昇しています。

一方、時価総額が大きくなったことで、今後も株価が上昇するには、さらに大きな利益成長や市場の評価向上が必要になります。

アナリストの目標株価はいくら?

2026年7月9日時点のInvesting.comの集計では、37人のアナリストによるSKハイニックスの平均目標株価は約320万8,000ウォンです。

項目数値
平均目標株価約320万8,000ウォン
最高目標株価470万ウォン
最低目標株価103万ウォン
アナリスト数37人

※2026年7月9日時点。目標株価はアナリストの予想であり、将来の株価を保証するものではありません。

最高目標株価は470万ウォン、最低目標株価は103万ウォンとなっており、予想には大きな幅があります。

目標株価に大きな差があるのは、AIインフラ投資やHBM市場の成長、将来のメモリ価格に対する見方が分かれているためと考えられます。

AI需要が拡大し、HBM4でも高いシェアを維持できると予想する場合は、高い利益成長を前提とした評価になりやすいです。

一方、メモリ価格の下落や競争激化を警戒する場合は、将来の利益を慎重に見積もることになります。

目標株価は参考情報の1つですが、平均値だけで判断せず、目標株価の前提となるHBM需要やメモリ価格も確認することが重要です。

SKハイニックスの株価が下落するリスク

SKハイニックスは、HBM市場での高いシェアやAIインフラ投資を背景に成長が期待されています。

一方、AI投資の減速やメモリ価格の下落、Samsung・Micronとの競争激化が起きた場合は、業績や株価に影響する可能性があります。

主なリスクは、以下のとおりです。

リスク株価への影響
AI投資の減速HBM需要の成長期待が低下
メモリ価格の下落売上高や利益率が悪化する可能性
Samsungの追い上げHBMシェアや価格交渉力が低下する可能性
Micronの供給拡大AI向けHBMの受注競争が激化
大規模な設備投資将来の供給過剰につながる可能性
NVIDIAへの依存顧客の発注や製品戦略の影響を受ける
KOSPIの下落指数売りや韓国株全体の売りに巻き込まれる可能性
AI関連株の過熱感好決算でも利益確定売りが増える可能性

特に重要なのは、AI投資の持続性です。

大手テクノロジー企業がAIサーバーやデータセンターへの投資を拡大すれば、HBMや高容量DRAMの需要も増加する可能性があります。

一方、AIサービスの収益化が進まず、設備投資が縮小した場合は、将来のHBM需要も下方修正される可能性があります。

また、SamsungやMicronがHBM4の生産能力を拡大すれば、顧客の選択肢が増え、SKハイニックスの市場シェアや価格交渉力に影響することも考えられます。

SKハイニックスの株価が下落した場合は、単なる利益確定やKOSPI全体の下落なのか、HBM需要や利益見通しが変化したのかを分けて確認することが重要です。

SKハイニックスの今後を3つのシナリオで予想

SKハイニックスの今後の株価は、HBM4の市場シェア、AIインフラ投資、DRAM・NAND価格によって大きく変わる可能性があります。

将来の株価を正確に予測することはできませんが、強気・中立・弱気の3つのシナリオに分けると、確認すべきポイントを整理しやすくなります。

シナリオ想定される状況株価への影響
強気HBM4で首位維持、AI投資拡大、メモリ価格の高水準が継続高値更新を目指す可能性
中立業績は好調だが成長率が徐々に鈍化大きく上下しながら決算を確認
弱気AI投資減速、HBMシェア低下、メモリ価格下落株価調整が長期化する可能性

強気シナリオ

強気シナリオでは、SKハイニックスがHBM4でも高い市場シェアを維持し、AIインフラ投資の拡大が続く状況を想定します。

主な条件は、以下のとおりです。

  • NVIDIA向けHBM4で高い市場シェアを獲得
  • AIデータセンターへの設備投資が拡大
  • DRAM・NAND価格が高水準を維持
  • HBMや高容量サーバーDRAMの販売数量が増加
  • 高い営業利益率を維持
  • ADR上場によって投資家層が拡大
  • 米国企業との評価差が縮小

AI半導体の需要が拡大し、SKハイニックスがHBM4でも主要サプライヤーの地位を維持できれば、売上高や利益が市場予想を上回る可能性があります。

また、DRAMやNANDの供給不足が続けば、HBM以外のメモリ事業も業績を押し上げる可能性があります。

高い利益成長に加えて、ADR上場による評価倍率の上昇が起きた場合は、過去最高値を更新する可能性も考えられます。

中立シナリオ

中立シナリオでは、HBM需要や業績は成長するものの、成長率が徐々に鈍化する状況を想定します。

主な条件は、以下のとおりです。

  • HBM需要は引き続き拡大
  • 売上高や営業利益は過去最高を更新
  • 前年同期比の利益成長率は低下
  • メモリ価格は高水準だが、上昇率が鈍化
  • SamsungやMicronがHBMシェアを拡大
  • 高い市場期待によって株価の値動きが大きくなる

業績が好調でも、市場がさらに高い成長を予想している場合は、決算発表後に株価が下落する可能性があります。

HBM市場が成長していても、SKハイニックスのシェア低下や利益率の鈍化が確認されると、株価は上昇と下落を繰り返しながら業績を確認する展開になることも考えられます。

業績が悪化していなくても、期待値が高い場合は株価が調整する可能性がある点に注意が必要です。

弱気シナリオ

弱気シナリオでは、AI投資が減速し、メモリ市場の需給が悪化する状況を想定します。

主な条件は、以下のとおりです。

  • AIデータセンターへの投資が減速
  • NVIDIAなどのAI半導体販売が鈍化
  • Samsung・MicronがHBM市場シェアを拡大
  • DRAM・NAND価格が下落
  • 大規模な増産によって供給過剰になる
  • HBMの販売価格や利益率が低下
  • 営業利益が市場予想を下回る

AI投資の減速によってHBM需要が弱まり、同時にメモリ価格も下落すると、売上高と利益率の両方に影響する可能性があります。

また、競合メーカーがHBM4でシェアを拡大した場合は、SKハイニックスの成長期待や価格交渉力が低下することも考えられます。

将来の利益予想が下方修正されれば、現在の予想PERが低くても、株価調整が長期化する可能性があります。

SKハイニックスの株価を見るときに確認したいポイント

SKハイニックスの今後を判断する際は、日々の株価だけでなく、HBM市場やメモリ価格、利益率の変化を確認することが重要です。

主な確認ポイントは、以下のとおりです。

確認ポイント見方
HBM市場シェア世界首位を維持できているか
HBM4の出荷NVIDIAなど主要顧客への採用や出荷が進んでいるか
AI設備投資大手テクノロジー企業の投資が続いているか
DRAM価格価格上昇率が鈍化していないか
NAND価格AIデータセンターやeSSD需要が続いているか
営業利益率高い収益性を維持できているか
Samsung・MicronHBMの性能や生産能力で競争が激しくなっていないか
KOSPI韓国株全体の地合いが悪化していないか
ADR米国投資家からの需要や売買が続いているか

特に重要なのは、HBM市場シェアと営業利益率です。

HBM市場全体が成長していても、競合メーカーのシェアが拡大し、SKハイニックスの販売価格や利益率が低下すれば、株価の評価に影響する可能性があります。

また、DRAMやNAND価格が上昇していても、上昇ペースが鈍化すると、将来の利益成長率低下が意識される場合があります。

株価の上下だけを見るのではなく、HBM需要・メモリ価格・利益率の変化を確認することが重要です。

SKハイニックス株は日本から買える?

SKハイニックスの普通株は、韓国取引所に上場しています。

日本から韓国市場の普通株を直接購入する場合は、韓国株を取り扱う証券会社を利用する必要があります。

また、SKハイニックスは2026年7月10日にADRとしてNASDAQへ上場する予定です。

ADRが上場すると、取扱証券会社ではSKハイニックスを米国株として売買できるようになります。

SKハイニックスのADRは、10ADRが韓国市場の普通株1株に相当します。

日本国内では、松井証券がNASDAQへの上場初日からSKハイニックスADRの取り扱いを開始する予定と発表しています。

ADRを利用する場合は、韓国株専用の取引口座ではなく、米国株口座から米ドルで投資できます。

韓国株を直接購入する方法に加え、米国市場のADRを利用する選択肢が増えることで、日本からもSKハイニックスへ投資しやすくなると考えられます。

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米ドルと日本円の両替手数料が無料円と米ドルを両替するときの為替コストを抑えやすい
NISAの米国株売買手数料が無料NISA対象銘柄の場合、売買手数料を抑えて投資できる
米国株の情報を確認しやすい株価や企業情報を確認しながら取引できる

特に注目したいのが、米ドルと日本円を両替するときの為替手数料です。

松井証券では、日本円から米ドル、米ドルから日本円へ両替するときの為替手数料が無料です。そのため、SKハイニックスのADRを米ドルで購入する場合も、両替にかかるコストを抑えやすくなります。

SKハイニックスの株価下落を投資機会として考えている方は、松井証券で取扱状況や株価、手数料などをチェックしてみてください。

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まとめ|SKハイニックスの今後はHBM需要とAI投資が焦点

SKハイニックスは、HBM市場での高い競争力やAIインフラ投資を背景に、中長期の成長が期待されています。

一方、株価はすでに大幅な業績成長を織り込んでおり、AI投資の減速やメモリ価格のピークアウト、Samsung・Micronとの競争には注意が必要です。

今後は、株価の値動きだけではなく、HBM4の販売状況、メモリ価格、営業利益率が成長を続けているかを確認しましょう。

出典

SK hynix「SK hynix Announces 1Q26 Financial Results」
https://news.skhynix.com/q1-2026-business-results/

SK hynix「SK hynix Completes World’s First HBM4 Development and Readies Mass Production」
https://news.skhynix.com/sk-hynix-completes-worlds-first-hbm4-development-and-readies-mass-production/

SK hynix「2026 Market Outlook: SK hynix’s HBM to Fuel AI Memory Supercycle」
https://news.skhynix.com/2026-market-outlook-focus-on-the-hbm-led-memory-supercycle/

Counterpoint Research「Global DRAM and HBM Market Share: Quarterly」
https://counterpointresearch.com/en/insights/global-dram-and-hbm-market-share

Reuters「SK Hynix overtakes Samsung to become South Korea’s most valuable company」
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/sk-hynix-overtakes-samsung-become-koreas-most-valuable-company-2026-06-22/

Reuters「South Korea’s SK Hynix launches $28 billion US listing to ride global AI wave」
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/south-koreas-sk-hynix-launch-28-billion-us-listing-ride-global-ai-wave-2026-07-06/

Reuters「SK Hynix’s US listing more than seven times oversubscribed, source says」
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/sk-hynix-us-listing-more-than-seven-times-oversubscribed-source-says-2026-07-09/

Reuters「Korean chip stocks flip to losses on lingering AI, memory pricing concerns」
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/south-korean-chip-stocks-slide-after-overnight-us-selloff-ai-boom-concerns-2026-07-08/

Reuters Breakingviews「Memory giants install limited buffer against slump」
https://www.reuters.com/commentary/breakingviews/memory-giants-install-limited-buffer-against-slump-2026-07-07/

Reuters「Nvidia supplier SK Hynix posts record Q3 profit, meets forecasts」
https://www.reuters.com/world/china/nvidia-supplier-sk-hynix-posts-record-q3-profit-meets-forecasts-2025-10-28/

Reuters「Samsung likely to post 18-fold jump in profit on surging AI demand for memory」
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/samsung-likely-post-18-fold-jump-profit-surging-ai-demand-memory-2026-07-05/

Stock Analysis「SK hynix (KRX:000660) Stock Price & Overview」
https://stockanalysis.com/quote/krx/000660/

Stock Analysis「SK hynix (KRX:000660) Statistics & Valuation Metrics」
https://stockanalysis.com/quote/krx/000660/statistics/

Investing.com「SK Hynix Inc Stock Forecast & Price Target」
https://www.investing.com/equities/sk-hynix-inc-consensus-estimates

松井証券「【米国株】米国株市場上場初日より、SKハイニックスの取り扱いを開始します。」
https://www.matsui.co.jp/news/2026/detail_0703_02.html

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