データセンター関連株というと半導体や電力株が先に思い浮かびやすいですが、電線株に絞ると意外と全体像が見えにくいテーマです。
実際には、生成AIの普及で通信量が増えたことによる光配線の恩恵株と、データセンター増設に伴う電力供給インフラの恩恵株が混ざっており、同じ「データセンター関連の電線株」でも意味合いがかなり違います。
フジクラは国内データセンター向け4000心光ファイバケーブルを製品化し、住友電工はデータセンタ用ケーブリングソリューションを展開、古河電工グループはハイパースケールデータセンタ向け13824心の超多心光ファイバケーブルを量産開始、SWCCもe-Ribbon®の増産投資で旺盛なデータセンター需要への対応を打ち出しています。
だからこそ、この記事では「データセンター関連の電線株」をひとまとめにせず、本命株・周辺株・注目理由を整理していきます。
データセンター関連の電線株とは?
データセンター関連の電線株を考えるときに最初に大切なのは、「なぜ電線株がデータセンター関連なのか」を整理することです。
データセンターでは、サーバーやスイッチ、ラック間をつなぐ大量の光配線が必要になります。一方で、巨大な施設を安定稼働させるには、受変電設備や高電圧分野を含む電力供給側の整備も重要です。
住友電工のデータセンタ用ケーブリングソリューションは、機器間のケーブリング品質や作業効率性の重要性を説明しており、古河電工のデータセンタソリューションも、光通信だけでなく電力伝送や機能製品まで幅広く提供すると示しています。
このため、データセンター関連の電線株は、ざっくり次の2つに分けて考えるとわかりやすいです。
| 分類 | どういう関連か | 主に見られやすい銘柄 |
|---|---|---|
| 光配線関連 | 光ファイバ、光コネクタ、超多心ケーブル、高密度配線 | フジクラ、住友電工、古河電工、SWCC |
| 電力供給関連 | 受変電、送配電、高電圧、施工・周辺インフラ | 住友電工、古河電工、SWCC |
この整理を最初に置いておくと、「なぜこの会社がデータセンター関連なのか」を理解しやすくなります。
特に住友電工や古河電工のように、通信と電力の両面を持つ会社は、単なる光配線株として見るより、データセンターのインフラ全体で見たほうが実態に近いです。
データセンター関連の電線株は「光配線関連」と「電力供給関連」に分けて見る
まず中心になるのは、光配線関連です。
生成AIやクラウド利用の拡大で、データセンター内部や拠点間では、より多くのデータを、より高速に、より省スペースで流す必要が出てきています。フジクラの4000心SWR®/WTC®、古河電工グループの13824心超多心光ファイバケーブル、SWCCのe-Ribbon®はいずれも、この「高密度・多心・施工性」という流れに対応する製品です。
一方で、データセンターは大量の電力を使う設備でもあるため、電力供給関連の銘柄も無視できません。
住友電工はデータセンタ向け光配線を展開しつつ、高電圧ケーブル分野も持っていますし、古河電工はデータセンタソリューションの中で電力伝送も含むと説明しています。SWCCも中期経営計画で海外データセンター向け戦略製品とあわせて、送配電網増強の需要拡大を示しています。つまりデータセンター関連の電線株は、通信だけでなく電力インフラも含めて見る必要があります。
生成AIの普及で高密度・多心の光ファイバ需要が増えている
生成AIの普及で、データセンター向けの光ファイバ需要は「ただ増える」だけでなく、高密度化・多心化の方向で進んでいます。
フジクラは2026年3月、生成AIやクラウドサービスの普及拡大で通信データ量・トラフィック量が急増していることを背景に、国内データセンター向け最多心数とする4000心SWR®/WTC®を製品化しました。古河電工グループのLighteraも、ハイパースケールデータセンタ向けに世界最高クラスとなる13824心の超多心光ファイバケーブルの量産開始を公表しています。
つまり、データセンター関連の電線株が注目されるのは、単に「ネット需要が増えるから」ではありません。
限られたスペースの中に、より多くの光ファイバを、効率よく、短工期で敷設するニーズが強まっており、それに対応できる会社が評価されやすくなっているからです。
データセンター増設は送配電や高電圧分野の需要にもつながる
データセンター関連の電線株を考えるときは、光配線だけでなく、施設を支える電力供給側にも目を向けたいです。
住友電工はデータセンタ用ケーブリングソリューションを展開する一方で、高電圧ケーブル分野も持っています。古河電工もデータセンタソリューションを、光通信だけでなく電力伝送や機能製品まで含めた形で説明しています。SWCCもデータセンター需要拡大とあわせて、送配電網増強や関連製品需要を成長テーマとして示しています。これらを踏まえると、データセンター増設は通信ケーブル需要だけでなく、電源・受変電・送配電側のインフラ需要にも波及すると考えるのが自然です。
データセンター関連の電線株を見るときは、次のように考えると整理しやすいです。
- 光配線ど真ん中の本命株
フジクラ、住友電工、古河電工、SWCC - 通信と電力を両方見られる銘柄
住友電工、古河電工 - データセンター需要の周辺インフラまで含めて見られる銘柄
古河電工、SWCC
この視点を持っておくと、「データセンター関連の電線株」と言われたときに、どの会社が何で関連しているのかを区別しやすくなります。
データセンター関連の電線株が注目される理由

データセンター関連の電線株が注目される理由は、単に“AI人気に乗っているから”ではありません。
実際には、生成AIの普及で通信量が増え、ハイパースケールデータセンターでは超多心ケーブルや施工性が重要になり、さらに施設増設によって電力供給側のインフラ需要も増えるという、かなり具体的な流れがあります。各社の公式発信を並べると、その構図がかなりはっきり見えます。
まず全体像を表でまとめると、次のようになります。
| 注目される理由 | 何が起きているか | 関連しやすい銘柄 |
|---|---|---|
| 通信量の急増 | AI・クラウド拡大で光ファイバ需要が増加 | フジクラ、住友電工、古河電工、SWCC |
| 高密度配線ニーズ | 超多心化、省スペース化、施工性向上が重要 | フジクラ、古河電工、SWCC |
| 電力供給側の整備 | データセンター増設で電力インフラ需要も増える | 住友電工、古河電工、SWCC |
生成AIで通信量が増え、光配線の高密度化が進んでいる
生成AIやクラウドサービスの普及拡大で、データセンター内外の通信量は急増しています。
フジクラは、生成AIやクラウドサービスの普及拡大により通信データ量・トラフィック量が急増していることを背景に、4000心SWR®/WTC®を国内データセンター向けに製品化したと説明しています。住友電工も、データトラフィックの急拡大に伴ってデータセンターの重要性が高まっているとし、機器間ケーブリングの品質や作業効率性への要求が高まっていると案内しています。
この流れが意味するのは、電線株の中でも光ファイバ・光コネクタ・高密度配線に強い会社が特に見られやすいということです。
単にケーブルを作るだけでなく、高密度・多心・効率施工に対応できる技術が評価されやすく、データセンター関連の電線株としての存在感につながっています。
ハイパースケールDCでは超多心ケーブルや施工性が重要になっている
ハイパースケールデータセンターでは、通信量の増加に対応するため、より多くのファイバを、より短い工期で、より少ないスペースに収める必要があります。
古河電工グループのLighteraは、ハイパースケールデータセンタ向けに世界最高クラスとなる13824心の超多心光ファイバケーブルの量産開始を公表し、三重事業所に第2工場を開設して安定供給体制を強化しました。SWCCも、e-Ribbon®について、生成AIデータセンター・欧米テレコム市場の高密度配線ニーズに対応する16心タイプの新開発と、その後の増産投資を発表しています。
フジクラの4000心SWR®/WTC®も同じ文脈で理解しやすいです。
つまり、データセンター関連の電線株が注目されるのは、単なる数量増だけでなく、
- 超多心化
- 高密度配線
- 施工性向上
- 安定供給体制の強化
まで求められているからです。この条件に対応できる企業ほど、本命株として見られやすくなります。
データセンターの増設で電力供給側のインフラ需要も増える
データセンター関連の電線株というと、どうしても光ファイバの話に寄りがちですが、実際には電力供給側のインフラ需要も大きなポイントです。
住友電工は光配線製品だけでなく高電圧ケーブル分野も持ち、古河電工のデータセンタソリューションも光通信・電力伝送・機能製品を含めた構成です。SWCCは中期経営計画で、海外データセンター向けe-Ribbon®の需要拡大とあわせて、高経年設備更新や送配電網増強による需要拡大も示しています。
このため、データセンター関連の電線株は、次の2段階で考えるとかなりわかりやすいです。
- 第一段階:通信量増加による光配線需要
フジクラ、住友電工、古河電工、SWCC - 第二段階:施設増設に伴う電力インフラ需要
住友電工、古河電工、SWCC
この2段階で見ると、「なぜフジクラが強いのか」「なぜ古河電工やSWCCもデータセンター関連として見られるのか」がかなり整理しやすくなります。
データセンター関連の電線株の本命銘柄
データセンター関連の電線株を見るときは、まずどの会社が“データセンターど真ん中”なのかを整理しておくとわかりやすいです。
特に本命株として見やすいのは、フジクラ、住友電工、古河電工、SWCCの4社です。いずれも公式に、データセンター向けの光配線、高密度配線、超多心ケーブル、増産投資などを打ち出しており、単なる連想ではなく、事業としてデータセンター需要との接点を示しています。
まずは、4社の違いをざっくり表で整理すると次のようになります。
| 銘柄 | 主なデータセンター関連性 | 強み・特徴 | 記事内での位置づけ |
|---|---|---|---|
| フジクラ | 4000心SWR®/WTC®、高密度光配線 | 生成AI向けDC需要を最も説明しやすい | 光配線の本命株 |
| 住友電工 | データセンタ用ケーブリング、光コネクタ | 通信と電力の両面を持つ | 総合型の本命株 |
| 古河電工 | データセンタソリューション、13824心量産 | 超多心・供給体制・周辺ソリューション | 光配線+周辺インフラの本命株 |
| SWCC | e-Ribbon®増産、16心タイプ開発 | 高密度配線ニーズへの対応が明確 | 有力関連株・本命候補 |
この4社は同じ「データセンター関連の電線株」でも、強みの出方が少し違います。
フジクラは光配線の本命、住友電工は通信と電力の両面、古河電工は超多心・供給体制まで含めた総合力、SWCCは高密度配線の有力株、という整理にすると比較しやすいです。
フジクラ
フジクラは、データセンター関連の電線株の中でも最もわかりやすい本命株の一つです。
2026年3月に、国内データセンター向け最多心数とする4000心SWR®/WTC®を製品化したと公表しており、その背景として生成AIやクラウドサービスの普及拡大による通信データ量・トラフィック量の急増を挙げています。
フジクラの強みは、単に光ファイバを作っているだけではなく、細径高密度型の光ファイバケーブル、接続技術、光配線ソリューションまで含めてデータセンター需要に応えやすいところです。
そのため、データセンター関連の電線株を探す人にとっては、まず最初に押さえたい銘柄として整理しやすいです。
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住友電工
住友電工は、データセンタ用ケーブリングを公式に打ち出している総合型の本命株です。
同社のデータセンタ用ケーブリングソリューションでは、データトラフィックの急拡大に伴ってデータセンターの重要性が高まっていること、そしてネットワークスイッチやサーバー間をつなぐためのケーブリングに、品質や作業効率性がより強く求められていることを説明しています。
住友電工の特徴は、光ファイバ・ケーブルや光コネクタなどの通信側の強みに加えて、電力分野も持っていることです。
このため、データセンター内部の光配線だけでなく、施設側の電力供給インフラまで含めて見やすい銘柄として整理できます。フジクラよりも“総合型”として見やすいのが住友電工の強みです。
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古河電工
古河電工は、データセンタソリューションを幅広く持つ本命株として見やすいです。
公式のデータセンタソリューションページでは、情報通信や放熱技術などの強みを活かし、データセンタ関連に幅広い製品を提供していると説明しています。さらに2026年3月には、グループ会社Lighteraがハイパースケールデータセンタ向けに世界最高クラスとなる13824心の超多心光ファイバケーブルの量産開始を公表しました。
古河電工の魅力は、超多心ケーブルそのものだけでなく、安定供給体制や周辺ソリューションまで含めて語りやすいところです。
13824心ケーブルの量産開始とあわせて第2工場を開設し、グローバル市場への安定供給体制を強化したと説明しており、単なる“テーマ性”ではなく、供給力まで含めてデータセンター需要を取り込みにいっていることがわかります。
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SWCC
SWCCは、データセンター関連の電線株としては高密度配線ニーズに強い有力株です。
2025年8月には、リボン状光ファイバ心線「e-Ribbon®」シリーズの16心タイプを新開発し、生成AIデータセンター・欧米テレコム市場の高密度配線ニーズに対応すると発表しました。さらに2025年9月には、データセンター需要急増を背景にe-Ribbon®の増産投資も決定しています。
フジクラや古河電工ほど“王道の本命株”という印象ではないかもしれませんが、SWCCは高密度配線の波にしっかり乗っている銘柄として整理できます。
特に、限られた空間で光回線数を増やす必要があるデータセンターでは、省スペース化と高効率配線のニーズが強く、e-Ribbon®のような製品との相性が良いです。
データセンター関連の出遅れ株・中小型・周辺銘柄
本命株4社に比べると規模や知名度では見劣りしても、比較候補として見ておきたい中小型・周辺銘柄もあります。
ここで大事なのは、「今すぐ買うべき銘柄」として強く断定するのではなく、データセンター需要との接点がどこにあるかを整理しておくことです。特に中小型株は、“データセンターど真ん中”なのか、“用途の一部”なのかで意味がかなり違います。
比較候補として見やすい銘柄を、まず表で整理すると次のようになります。
| 銘柄 | 分類 | 主なデータセンター関連性 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| 平河ヒューテック | 中小型・周辺株 | 高速伝送ケーブル、AOC/DAC、AIデータセンター用途 | DC内部配線寄りの比較候補 |
| JMACS | 中小型・周辺株 | 難燃高強度光ケーブル、データセンター配線用途 | 光ケーブル周辺の比較候補 |
この2社は、本命4社のようにデータセンター関連の中心銘柄というより、データセンター用途を持つ中小型・周辺株として整理するのが自然です。
その意味では、「本命株の次に比較する棚」として見るのが使いやすいです。
平河ヒューテック
平河ヒューテックは、データセンター内部の高速伝送寄りで見やすい銘柄です。
同社の製品紹介では、「データセンター向け高速伝送ケーブル」を案内しており、400GやSAS4.0、PCI-e 4.0向けの用途を示しています。特にSAS4.0およびPCI-e 4.0のAOCに多くの引き合いがあると説明しているほか、QSFP112 400G DACケーブルについても、AIデータセンター、HPC、サーバー、スイッチ、ルーター、ストレージシステム向け用途を明示しています。
つまり平河ヒューテックは、フジクラや住友電工のような“光ファイバ主役”の電線株とは少し違い、DC内部配線・高速伝送ケーブルの比較候補として見やすい存在です。
本命株というよりは、データセンター需要の広がりを中小型株まで見たいときに候補へ入れやすい銘柄といえます。
JMACS
JMACSは、データセンター用途を公式に示している光ケーブル関連株として整理しやすいです。
難燃高強度HS-FR光ケーブルの製品ページでは、高強度の特徴を活かして露出配線で施設され、データセンターや工場内配線用途で使われたことが紹介されています。耐屈曲性能や難燃性なども示されており、配線用途での扱いやすさが強みとして見えます。
ただしJMACSは、フジクラや古河電工のようにデータセンター向けの超多心量産や大規模供給体制を打ち出しているわけではありません。
そのため、位置づけとしてはデータセンターど真ん中の本命株ではなく、用途の一部として関連する比較候補と考えるのが自然です。
周辺株は「DCど真ん中」か「用途の一部」かを分けて見る
データセンター関連の電線株を広く見るときに大切なのは、その銘柄がデータセンター需要の中心で恩恵を受けるのか、それとも一部用途にとどまるのかを分けることです。
本命株4社は、公式にデータセンター向け製品や増産、量産、ソリューションを打ち出しているため、“DCど真ん中”として整理しやすいです。一方、平河ヒューテックやJMACSは、データセンター用途を示してはいるものの、全体の中では比較候補・周辺株として置くほうが自然です。
整理の仕方としては、次のように考えるとわかりやすいです。
- DCど真ん中の本命株
フジクラ、住友電工、古河電工、SWCC - DC内部配線寄りの比較候補
平河ヒューテック - DC用途を持つ周辺候補
JMACS
このように分けておくと、「関連株を広げすぎて、結局どれが本命かわからない」という状態を避けやすくなります。
データセンター関連の電線株を選ぶときのチェックポイント
データセンター関連の電線株は、同じテーマで語られやすい一方で、実際には光配線の恩恵を受ける銘柄と、電力供給側のインフラ需要で見られる銘柄が混ざっています。
フジクラは国内データセンター向け4000心SWR®/WTC®を製品化し、住友電工はデータセンタ用ケーブリングソリューションを展開、古河電工グループはハイパースケールデータセンタ向け13824心の超多心光ファイバケーブルを量産開始、SWCCはe-Ribbon®の16心タイプ開発と増産投資を打ち出しています。つまり、同じ「データセンター関連の電線株」でも、強みの方向はかなり違います。
そのため、銘柄を選ぶときは次の3つで整理すると比較しやすくなります。
| チェックポイント | 何を見るか | 比較するときのコツ |
|---|---|---|
| 光配線の本命株か、電力供給側の関連株か | 通信量増加の恩恵が中心か、施設の電力インフラ需要が中心か | まず「何関連か」を分ける |
| データセンター向け製品が事業の柱か、一部用途か | 会社の中心事業としてDC需要を取り込むのか、一部用途にとどまるのか | 本命株と周辺株を分けやすい |
| 製品化、増産、量産、設備投資が続いているか | 会社が需要拡大を前提に供給体制を強化しているか | テーマ先行か、実需があるかを見分けやすい |
光配線の本命株か、電力供給側の関連株かをまず分ける
最初にやりたいのは、その銘柄がデータセンターの何に効くのかを分けることです。
フジクラは生成AIやクラウドサービスの普及拡大で通信データ量・トラフィック量が急増していることを背景に、国内データセンター向け4000心SWR®/WTC®を製品化しました。住友電工も、ネットワークスイッチやサーバ等の機器間をつなぐためのケーブリング品質や作業効率性への要求が高まっているとして、データセンタ用ケーブリングソリューションを展開しています。これらは、典型的な光配線関連の本命株です。
一方で、住友電工や古河電工は、通信だけでなく電力側の製品群も持っています。住友電工はデータセンタ用ケーブリングを展開する一方で高電圧ケーブル分野も持ち、古河電工のデータセンタソリューションは情報通信だけでなく電力伝送や機能製品まで含めた構成です。つまり、通信ど真ん中の銘柄と通信+電力の両面で見られる銘柄を分けると、かなり整理しやすくなります。
データセンター向け製品が事業の柱か、一部用途かを見る
次に重要なのは、その会社にとってデータセンター関連製品が事業の柱に近いのか、それとも一部用途なのかを見ることです。
フジクラ、住友電工、古河電工、SWCCは、公式にデータセンター向け製品や増産、量産、ソリューションを打ち出しており、データセンター需要との接点がかなり明確です。特にフジクラの4000心製品化、古河電工グループの13824心量産、SWCCのe-Ribbon®増産投資は、会社側がデータセンター需要を明確な成長機会として見ている材料です。
これに対して、平河ヒューテックやJMACSのような中小型・周辺銘柄は、データセンター用途を公式に示しているものの、記事全体の中では比較候補として置くほうが自然です。平河ヒューテックはデータセンター向け高速伝送ケーブルやAOC/DACを案内し、JMACSは難燃高強度HS-FR光ケーブルの採用例としてデータセンター内配線用途を示しています。
ただし、これらは本命4社のように“データセンター需要の中心銘柄”として語るより、用途の一部として関連している銘柄と考えたほうが整理しやすいです。
製品化、増産、量産、設備投資が継続しているか確認する
データセンター関連の電線株がまだ見られるかを判断するときは、会社が継続的に供給体制を強化しているかを見ることが大切です。
フジクラは2026年3月に4000心SWR®/WTC®を製品化し、同月には光ファイバ・SWR®/WTC®の生産能力増強投資方針も公表しています。古河電工は13824心の超多心光ファイバケーブルを量産開始し、第2工場を開設して安定供給体制を強化しました。SWCCもe-Ribbon®の16心タイプを新開発したうえで、旺盛なデータセンター需要に応えるため増産投資を決定しています。住友電工もデータセンター関連事業の成長戦略資料を公表しており、データセンター分野を継続テーマとして扱っています。
見る順番としては、次の流れにすると実務で使いやすいです。
- まず、データセンターの何に関連するのかを確認する
- 次に、それが会社の柱か、一部用途かを確認する
- 最後に、製品化・増産・量産・投資が続いているかを見る
この3段階で見ると、「関連していそう」というレベルの銘柄と、「本当にデータセンター需要を取り込みにいっている銘柄」を分けやすくなります。
データセンター関連の電線株で注意したいポイント
データセンター関連の電線株は魅力がありますが、関連範囲が広く、人気テーマになりやすい点には注意が必要です。
特にこのテーマは、「光配線ど真ん中の銘柄」と「電力供給や周辺インフラで恩恵を受ける銘柄」が混ざりやすく、さらに中小型の周辺株まで広げると、どこまでが本命なのかが見えにくくなります。各社の量産・製品化・増産投資は追い風ですが、「何がどの程度効くのか」を分けて見たいところです。
まず、注意点を整理すると次のようになります。
| 注意点 | どういうズレが起こりやすいか | 見るときのコツ |
|---|---|---|
| 通信向けと電力向けが混ざる | 同じDC関連でも恩恵の出方が違う | 何関連かを先に分ける |
| 周辺株は業績寄与が小さいこともある | テーマ性は強くても事業全体への寄与が限定的な場合がある | 本業か一部用途かを確認する |
| 人気テーマ化すると株価が先に動く | 実需より期待が先行することがある | 増産・量産・受注の裏付けを見る |
データセンター関連といっても、通信向けと電力向けで意味が違う
データセンター関連の電線株という言葉は便利ですが、実際には通信向けの関連性と電力向けの関連性で意味が違います。
フジクラは生成AIやクラウド拡大を背景に国内データセンター向け4000心SWR®/WTC®を製品化しており、かなり通信向けの色が強いです。一方、住友電工や古河電工は、データセンタ向け光配線に加えて電力分野の製品やソリューションも持っています。SWCCもe-Ribbon®では通信寄りですが、会社全体では送配電網更新や電力インフラ需要との結びつきも強いです。
そのため、「データセンター関連」とひとくくりにせず、
光配線の本命なのか、電力供給側の関連株なのか
を分けて見ることが大切です。ここが曖昧なままだと、銘柄比較がかなりしづらくなります。
周辺株はテーマ性に比べて業績寄与が小さいこともある
平河ヒューテックやJMACSのような周辺銘柄は、公式にデータセンター用途を示しているので比較候補としては有効です。
ただし、平河ヒューテックはデータセンター向け高速伝送ケーブルやAOC/DACを案内し、JMACSはデータセンターや工場内配線用途を採用例として示している一方で、本命4社のように“データセンター向け量産・大規模供給体制の中心企業”という位置づけではありません。つまり、テーマ性に対して事業全体への寄与が相対的に小さい可能性はあります。
だからこそ、周辺株を見るときは
「データセンターど真ん中」か「用途の一部」か
を必ず確認したいです。関連していること自体は事実でも、それが会社の利益成長の中心テーマかどうかは別問題だからです。
人気テーマ化すると株価が先に動きやすい
データセンター関連は、AIやクラウドと結びつきやすいため、人気テーマとして株価が先に動きやすい分野でもあります。
フジクラの製品化、古河電工グループの量産、SWCCの増産投資はたしかに追い風ですが、相場では「需要が伸びそう」という期待が先に織り込まれることもあります。なので、株価の勢いだけで判断するのではなく、製品化の継続、供給能力増強、成長戦略の明示といった実務的な裏付けまで確認したいです。
特に見たいのは次の点です。
- 新製品や量産開始が出ているか
- 増産投資や生産能力強化が続いているか
- 会社が成長戦略として明示しているか
この3つがそろっている銘柄のほうが、テーマ先行だけで終わりにくいです。
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データセンター関連の電線株の本命はどれ?
本命株として見やすいのは、フジクラ、住友電工、古河電工、SWCCです。
フジクラは高密度光配線、住友電工はデータセンタ用ケーブリング、古河電工は超多心量産と供給体制、SWCCはe-Ribbon®の増産投資という形で、それぞれ公式にデータセンター需要との接点を示しています。
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フジクラはなぜデータセンター関連株と言われる?
フジクラがデータセンター関連株と言われるのは、生成AIやクラウド拡大を背景に、国内データセンター向け4000心SWR®/WTC®を製品化したからです。
しかも同社は、細径高密度型光ファイバケーブルや光配線ソリューションでデータセンター需要に応えると明示しており、データセンター関連の電線株としてかなり説明しやすい存在です。
古河電工もデータセンター関連なの?
古河電工もデータセンター関連として整理できます。
公式にデータセンタソリューションを掲げているうえ、古河電工グループのLighteraは、ハイパースケールデータセンタ向けに世界最高クラスとなる13824心の超多心光ファイバケーブルの量産開始と、第2工場開設による供給体制強化を公表しています。
SWCCはデータセンター関連の電線株に入る?
入ります。
SWCCは、生成AIデータセンター・欧米テレコム市場の高密度配線ニーズに対応する16心タイプのe-Ribbon®を新開発し、その後、旺盛なデータセンター需要の増大に応えるため増産投資も決定しました。本命4社の中ではやや有力関連株寄りですが、データセンター関連の電線株として十分整理しやすいです。
データセンター関連の電線株はまだ伸びる?
まだ伸びるかを見るには、製品化、増産、量産、設備投資の継続性を確認したいです。
フジクラの4000心製品化と生産能力増強方針、古河電工グループの13824心量産と第2工場開設、SWCCのe-Ribbon®増産投資、住友電工のデータセンター関連成長戦略資料などを見ると、足元のテーマには一定の事業面の裏付けがあります。ただし、人気テーマとして期待が先行しやすいので、株価だけでなく実需の継続もあわせて確認したいです。
まとめ
データセンター関連の電線株は、光配線関連と電力供給関連に分けて見るとかなりわかりやすくなります。
本命株としてはフジクラ、住友電工、古河電工、SWCCが中心で、フジクラは高密度光配線、住友電工は総合型、古河電工は超多心量産と供給体制、SWCCは高密度配線需要への対応で整理しやすいです。
一方で、平河ヒューテックやJMACSは、中小型・周辺の比較候補として見やすいものの、本命4社ほど“データセンターど真ん中”ではありません。
だからこそ、データセンター関連の電線株を見るときは、どの会社が何に関連しているのか、そして製品化・増産・量産・設備投資が継続しているのかを確認しながら判断したいです。
▼出典
〖電線〗が株式テーマの銘柄一覧|みんかぶ
4000心SWR®/WTC®ラインナップの製品化|株式会社フジクラ
事業内容|企業情報|株式会社フジクラ|株式会社フジクラ
データセンタ用ケーブリングソリューション | 住友電工|住友電気工業株式会社
データセンタソリューション|ソリューション|古河電気工業株式会社|古河電気工業株式会社
世界最高クラスとなる13824心の超多心光ファイバケーブルを量産開始|2026|ニュースリリース|古河電気工業株式会社
リボン状光ファイバ心線『e-Ribbon®』シリーズに16心タイプを新開発 -生成AIデータセンター・欧米テレコム市場の高密度配線ニーズに対応- | お知らせ | SWCC株式会社|SWCC株式会社
リボン状光ファイバ心線『e-Ribbon®』増産投資について ~旺盛なデータセンター需要の増大に応える生産能力増強~ | お知らせ | SWCC株式会社|SWCC株式会社
データセンター向け高速伝送ケーブルのご紹介 – 平河ヒューテック株式会社|平河ヒューテック株式会社
難燃高強度HS-FR 光ケーブル | JMACS株式会社|JMACS株式会社

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