任天堂の2027年3月期第1四半期決算はどうだった?コンセンサス比較・Switch 2の状況を解説

任天堂(7974)が2026年8月6日に発表した2027年3月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比9.5%減の5,178億円となった一方、営業利益は同150.5%増の1,425億円、経常利益は同115.1%増の2,061億円と大幅な増益になりました。LSEGが集計した15人のアナリストによる営業利益予想平均703億円も大きく上回っています。

結論から見ると、市場予想を大幅に上回る強い決算です。ただし、営業利益の急増には米国IEEPA関税の還付約3億ドルという一時的な押し上げ要因が含まれます。一方で、ソフトウェア販売の増加や商品ミックスの改善、デジタル売上高の拡大も確認できており、「関税還付だけで作られた好決算」と評価するのも適切ではありません。

この記事では任天堂の最新決算について、市場コンセンサスと比較しながら、何が良かったのかを解説していきます。

▼公式サイトはこちら

【楽天証券】最大20,700ポイントのチャンス!

目次

任天堂の最新決算はどうだった?

任天堂の最新決算はどうだった?

2027年3月期第1四半期は、Nintendo Switch 2発売初年度だった前年同期からハードウェア販売台数が減少したため減収となりました。しかし、利益率の高いソフトウェアの構成比が上昇し、関税還付や円安も追い風となったことで利益は大きく伸びています。

2027年3月期第1四半期の決算結果

項目2027年3月期1Q2026年3月期1Q前年同期比
売上高5,178億円5,723億円-9.5%
営業利益1,425億円569億円+150.5%
営業利益率27.5%9.9%+17.6pt
経常利益2,061億円958億円+115.1%
純利益1,474億円960億円+53.5%

最大の特徴は、売上高が減少したにもかかわらず営業利益が2.5倍以上に拡大した点です。ゲーム専用機ビジネスの売上高はハード販売減少を主因に13.1%減の4,830億円でしたが、IP関連収入等は『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』の映像コンテンツ収入などにより107.4%増の348億円まで拡大しました。

また、売上総利益は52.0%増の2,813億円、売上総利益率は32.3%から54.3%へ22.0ポイント上昇しています。営業利益率も9.9%から27.5%へ大幅に改善しており、単純な売上規模よりも「どの売上が増えたか」が利益を大きく左右した四半期でした。

任天堂の決算はコンセンサスを上回った?

今回の決算は前年同期比で大幅増益だっただけでなく、決算発表前の市場予想と比べても大きな上振れとなりました。任天堂の決算を評価するうえでは、前年同期との比較だけでなく、市場がどの程度の利益を期待していたかを確認することが重要です。

1Q実績は市場予想を大幅に上回った

指標実績決算前コンセンサス上振れ率
営業利益1,425.96億円703億円(LSEG)約+102.8%
経常利益2,061.50億円1,027.40億円(IFIS)約+100.7%

Reutersによると、LSEGが集計した15人のアナリストによる第1四半期の営業利益予想平均は703億円でした。実績の1,425.96億円は予想の約2.03倍で、約103%の上振れです。市場が増益を予想していたとしても、実績はその期待をさらに大幅に上回ったことになります。

IFIS株予報では、2026年7月28日時点の第1四半期経常利益コンセンサスが1,027.40億円でした。これに対して実績は2,061.50億円で、こちらも約101%上振れしています。営業利益と経常利益の双方で予想を大きく超えており、決算数値そのもののサプライズは強い内容でした。

通期コンセンサスは会社予想よりかなり高い

項目会社予想IFISコンセンサス(7/28時点)会社予想との差
売上高2兆500億円2兆3,693.99億円+15.6%
営業利益3,700億円4,407.79億円+19.1%
経常利益4,300億円5,270.30億円+22.6%
純利益3,100億円4,118.70億円+32.9%

一方で、通期については市場の期待値がすでに会社計画をかなり上回っています。IFISの決算発表前コンセンサスでは、営業利益は4,407.79億円と会社予想3,700億円を約19%上回り、経常利益も5,270.30億円と会社予想を約23%上回っていました。

そのため、今後の焦点は「会社が上方修正するかどうか」だけではありません。仮に営業利益を4,000億円へ上方修正しても、決算前の市場予想4,400億円前後には届きません。任天堂の業績評価では、会社予想に対する進捗だけでなく、市場が織り込んでいる利益水準にどこまで近づけるかも確認する必要があります。

任天堂の営業利益が150%増えた理由

営業利益が前年同期の569億円から1,425億円へ増えた背景には、複数の要因があります。特に影響が大きいのが米国関税の還付ですが、ソフトウェア比率の上昇や円安も利益を押し上げました。

約3億ドルの関税還付が営業利益を押し上げた

任天堂は、米国IEEPAに基づいて支払っていた関税の還付に伴い、約3億ドルを売上原価の減額として計上しました。還付対象となった関税は、主として販売価格へ転嫁せず任天堂自身が負担していたものです。そのため、還付は売上高を増やすのではなく、原価を減らして売上総利益と営業利益を押し上げる形で効いています。

決算説明資料に記載された第1四半期の平均ドル円159.38円で単純換算すると、3億ドルは約478億円に相当します。営業利益1,425.96億円から機械的に478億円を差し引いた参考値は約948億円です。これはLSEGの営業利益コンセンサス703億円をなお約35%上回ります。

※関税還付額は「約3億ドル」とされており、実際の会計計上額を平均為替レートで正確に再現できるものではありません。約948億円は、一時要因の規模感を確認するための単純な参考試算です。

したがって、今回の大幅増益には関税還付の寄与が大きい一方、還付だけを取り除けば市場予想を下回るような決算だったわけではありません。一時要因を除いたベースでも、収益性は決算前の期待を上回っていた可能性が高いと考えられます。

ソフトウェア比率の上昇で利益率が改善した

指標前年同期今回変化
ハード売上高比率78.8%55.3%-23.5pt
自社ソフト売上高比率64.8%82.6%+17.8pt
デジタル売上高比率59.3%61.5%+2.2pt
売上総利益率32.3%54.3%+22.0pt

もう一つの重要な要因が商品ミックスです。Nintendo Switch 2発売直後だった前年同期はハードウェア売上の比率が78.8%と非常に高い状態でしたが、今回は55.3%まで低下しました。一方、ソフト売上高に占める自社ソフト比率は64.8%から82.6%へ上昇しています。

任天堂は、ソフトウェア販売が堅調に推移し、売上高に占める割合が上昇したことを売上総利益率改善の要因として明示しています。前年同期はハード比率が非常に高かったのに対し、今回は自社ソフト比率が大きく上昇しており、この商品ミックスの変化が収益性改善につながりました。

売上総利益率が32.3%から54.3%まで上昇した背景には関税還付も含まれますが、ソフト構成の改善も同時に進んでいます。次回以降に関税還付がなくなった後も、ソフト比率が高い状態を維持できるかが、利益率の持続性を判断するうえで重要になります。

円安も営業利益・経常利益を押し上げた

為替もプラスに働きました。第1四半期の平均為替レートは1ドル159.38円、1ユーロ185.27円で、前年同期からそれぞれ14.90円、21.36円の円安です。任天堂は売上高段階で約390億円、営業利益段階で約222億円のプラス影響があったと説明しています。

経常利益では営業外収益の増加も大きく、為替差益は前年同期22億円から168億円へ増加しました。このほか持分法による投資利益303億円、受取利息131億円なども計上しています。営業利益の伸びは商品ミックス・関税還付・為替などが中心ですが、経常利益には営業外収益も上乗せされている点を分けて見る必要があります。

Nintendo Switch 2の販売は順調?

Nintendo Switch 2の販売台数は前年同期比では減少しました。ただし、前年同期は発売初年度であり、発売直後の需要が集中していたため、前年比だけで「失速」と判断するのは適切ではありません。通期計画に対する進捗や、ソフトウェア販売の伸びと合わせて評価する必要があります。

Switch 2本体は382万台を販売

項目2027年3月期1Q前年同期前年同期比
Nintendo Switch 2 ハード382万台582万台-34.4%
Nintendo Switch ハード66万台98万台-31.8%
Nintendo Switch 2 ソフト946万本867万本+9.2%
Nintendo Switch ソフト3,381万本2,440万本+38.6%

Nintendo Switch 2のハード販売は382万台で、前年同期の582万台から34.4%減少しました。ただし任天堂は、発売初年度だった前年同期の規模には届かないものの、発売2年目のハードウェアとして初代Nintendo Switchの普及推移と比べても順調な販売状況だと説明しています。

国内では5月25日に価格改定を実施しましたが、会社によれば価格改定後も本体のセルスルーは底堅く推移しています。年間プレイユーザー数も前年に続いて1億人を超える水準を維持しており、旧SwitchからSwitch 2への移行を支えるユーザー基盤自体は大きく崩れていません。

通期1,650万台計画に対する進捗率は約23%

任天堂は2027年3月期のNintendo Switch 2販売台数を1,650万台と予想しており、第1四半期の382万台は年間計画の約23.2%に相当します。単純な四半期均等ペースの25%にはわずかに届きませんが、ゲーム機の販売は年末商戦の比重が大きいため、25%を下回ったことだけで計画未達を判断することはできません。

Reutersでは、東洋リサーチ・アドバイスの安田秀樹氏が、通常は第1四半期が年間販売の約15%程度を占めるのに対し、今回は20%を超えているとして、会社の年間販売計画を大きく上回る可能性があるとの見方を示しています。少なくとも現時点では、1,650万台計画に対して販売が明確に遅れている状況ではありません。

ソフトウェア販売はハード以上に評価できる

今回の決算でより強かったのはソフトウェアです。Nintendo Switch 2向けソフトは946万本で前年同期比9.2%増、旧Nintendo Switch向けソフトは3,381万本で38.6%増となりました。ハード販売台数が減少する中でもソフト販売本数が増えており、収益構造の改善につながっています。

特に『トモダチコレクション わくわく生活』は第1四半期のセルインが794万本となり、2026年8月5日までの全世界累計セルスルーは800万本を超えました。さらに『ぽこ あ ポケモン』も第1四半期に127万本を販売しています。

旧SwitchソフトがSwitch 2でも遊べる後方互換性も重要です。任天堂は、前期以前にNintendo Switch向けに発売したタイトルも安定して販売されていると説明しています。新ハードへの移行によって旧世代のソフト資産が急に収益を失うのではなく、Switch 2ユーザーにも販売を続けられることは、巨大なソフトラインアップを持つ任天堂の強みです。

ソフト・デジタル・IP事業はどこまで伸びた?

ハードウェア販売台数だけを見ると減速しているように見えますが、ソフトウェア、デジタル、IP関連収入は大きく伸びました。これらはハード販売後の継続的な収益化に直結するため、今後の利益率を考えるうえでも重要です。

デジタル売上高は90%増の1,327億円

ゲーム専用機のデジタル売上高は前年同期比90.0%増の1,327億円となりました。ソフトウェア売上高に占めるデジタル売上高比率も59.3%から61.5%へ2.2ポイント上昇しています。

増加要因として任天堂は、パッケージ併売ダウンロードソフトの売上増加と円安を挙げています。デジタル売上高にはダウンロード版ソフトだけでなく、ダウンロード専用ソフト、追加コンテンツ、Nintendo Switch Onlineなども含まれます。ハードウェアの普及後もソフト購入や追加コンテンツ、オンラインサービスから継続収益を得られる構造は、ハード販売の波を和らげる要素になります。

なお、ハードウェアに同梱された『マリオカート ワールド』などのソフトは販売本数には含まれる一方、売上高はハードウェアとして計上されます。そのため、販売本数の増加とデジタル売上高の伸びを単純に同じ尺度で比較するのではなく、売上計上方法の違いも踏まえて見る必要があります。

IP関連収入は107%増、映画の興行収入は10億ドルを突破

IP関連収入等は前年同期の167億円から348億円へ107.4%増加しました。主な要因は、2026年4月から世界各地で公開された『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』に関連する映像コンテンツ収入です。

同作の全世界累計興行収入は10億ドルを突破し、任天堂によればゲーム原作映画として前作『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』に次ぐ歴代2位の記録となりました。映像事業はゲーム専用機が十分に普及していない地域でも任天堂キャラクターとの接点を作れるため、直接的な映像収入だけでなく、ゲームやグッズなど他のIPビジネスへ波及する役割も持ちます。

2027年には「ゼルダの伝説」の実写映画も予定されています。現時点でIP関連収入はゲーム専用機ビジネスより規模が小さいものの、ゲーム機販売だけに依存しない収益源として拡大している点は今回の決算で確認できました。

【PR】少額から投資を始めたい方は、楽天ポイントが使えて1株から購入できる楽天証券がおすすめ

少額から投資を始めたい方は、楽天ポイントが使えて1株から購入できる楽天証券がおすすめ

「興味のある企業に投資してみたいけれど、いきなり大きな金額を投じるのは不安」と感じる方も多いのではないでしょうか。

通常、日本株は100株単位で取引するため、銘柄によっては購入にまとまった資金が必要です。

楽天証券の「かぶミニ®」なら、対象の国内株式を1株から購入できます。
さらに、普段の買い物や楽天グループのサービスで貯めた楽天ポイントを、国内株式の購入代金に利用できます

例えば、貯まった楽天ポイントに少額の現金を組み合わせて、気になる企業の株を1株ずつ買い増していくことも可能です。

まとまった資金を一度に用意する必要がないため、投資初心者でも無理のない金額から個別株投資を始められます。

すでに別の証券会社を利用している場合でも、楽天ポイントを活用して少額投資を行うためのサブ口座として使い分けられるので、この機会に口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。

▼公式サイトはこちら

【楽天証券】最大20,700ポイントのチャンス!

任天堂の決算で気になる点は?

第1四半期は市場予想を大幅に上回りましたが、利益のすべてをそのまま次四半期以降へ延長して考えることはできません。関税還付の反動に加え、メモリなどの部材価格上昇や研究開発費の増加も確認しておきたいポイントです。

関税還付による利益押し上げは次回以降続かない

今回の営業利益1,425億円には約3億ドルの関税還付が含まれており、この規模の還付が毎四半期続く前提ではありません。したがって、次回決算で前年同期比150%増のような増益率が再現されなくても、それだけで本業が悪化したとは判断できません。

一方で、平均為替レートを使った単純試算では還付相当額を差し引いても営業利益は約948億円となり、決算前のLSEGコンセンサス703億円を上回ります。重要なのは「関税還付がなくなったら利益が消えるか」ではなく、還付を除いた後もソフト構成改善による高い利益率をどこまで維持できるかです。

メモリなど部材価格の高騰は利益率の重荷

任天堂は2027年3月期の業績予想に、メモリを中心とする部材価格の高騰や関税支払いなどに伴う原価影響として約1,000億円を織り込んでいます。Nintendo Switch 2の販売台数が伸びても、メモリなどの調達コストが上昇すれば、ハードウェア1台当たりの採算は悪化しやすくなります。

第1四半期は関税還付とソフト比率上昇によって粗利益率が大きく改善しましたが、今後は「ハード販売増による売上成長」と「部材高による原価上昇」が同時に発生する可能性があります。ハードの採算悪化を、自社ソフトやデジタル売上の拡大でどこまで吸収できるかが重要です。

会社の通期予想は、メモリ高と関税支払いを含む約1,000億円の原価影響をすでに前提にしています。そのため、部材価格が会社想定の範囲内に収まれば追加の悪材料にはなりにくい一方、想定以上のメモリ高が続けば利益予想の上振れ余地を削る可能性があります。

研究開発費は26%増、将来投資も拡大

研究開発費は前年同期の389億円から491億円へ26.0%増加しました。販管費全体も8.2%増の1,388億円となっています。研究開発費の増加は短期的には利益を押し下げる要因ですが、任天堂にとって新しいハードウェアやソフトウェアを継続して生み出すための必要投資でもあります。

任天堂は新たな研究開発拠点となる「技術開発棟」の建設も進めており、2029年3月の竣工を予定しています。現時点の概算建設費は1,210億円です。短期的なコスト増だけでなく、Switch 2世代以降も継続的にソフト・ハード開発へ投資する姿勢が強まっていると見ることができます。

任天堂は通期業績を上方修正する可能性がある?

第1四半期の利益進捗は高く、市場予想も大幅に上回りましたが、任天堂は2026年5月8日に公表した通期業績予想を据え置きました。上方修正余地はあるものの、市場はすでに会社計画より高い利益を見込んでいるため、修正幅まで含めて考える必要があります。

通期業績予想は据え置き

項目2027年3月期予想前期比1Q進捗率
売上高2兆500億円-11.4%25.3%
営業利益3,700億円+2.7%38.5%
経常利益4,300億円-20.7%47.9%
純利益3,100億円-26.9%47.6%
年間配当162円前期219円から57円減

売上高2兆500億円、営業利益3,700億円、経常利益4,300億円、純利益3,100億円という会社計画に変更はありません。年間配当予想も162円で据え置かれています。

業績予想の前提為替レートは1ドル150円、1ユーロ175円です。第1四半期の平均レートはそれぞれ159.38円、185.27円だったため、少なくとも第1四半期は会社の通期前提より円安で推移しました。ただし、為替は今後逆方向へ動く可能性もあるため、第1四半期のプラス影響をそのまま通期へ延長することはできません。

利益の1Q進捗率は高いが、一時要因を含む

会社予想に対する第1四半期の進捗率は、営業利益38.5%、経常利益47.9%、純利益47.6%です。4分の1が経過した段階としては高い水準で、数字だけを見れば上方修正余地を意識しやすい進捗です。

ただし、営業利益には約3億ドルの関税還付、経常利益には為替差益168億円などが含まれます。今後これらが同じ規模で繰り返されるわけではありません。進捗率の高さはポジティブですが、「1Qで約4割進んだので営業利益は単純に5,000億円を超える」といった年率換算は避ける必要があります。

市場はすでに上方修正をかなり織り込んでいる

決算発表前のIFISコンセンサスでは通期営業利益4,407.79億円、経常利益5,270.30億円、純利益4,118.70億円が見込まれていました。いずれも会社予想を大幅に上回っています。市場は第1四半期決算が出る前から、会社計画が保守的である可能性をある程度織り込んでいたことが分かります。

したがって、今後会社が上方修正を発表しても、修正後の利益が市場予想を下回れば「上方修正したのに期待ほどではない」と評価される可能性があります。任天堂の決算を見る際は、会社予想の上方修正有無だけでなく、決算前後のコンセンサスがどの水準まで切り上がるかも重要です。

上方修正の条件はSwitch 2とソフト販売

通期計画ではNintendo Switch 2ハードウェア1,650万台、Switch 2ソフトウェア6,000万本、旧Nintendo Switchソフトウェア1億500万本を見込んでいます。第1四半期時点ではSwitch 2ハードの販売ペースに大きな遅れはなく、ソフトウェア販売も前年同期を上回りました。

今後は『ファイアーエムブレム 万紫千紅』『Nintendo Switch Sports Resort』『ゼルダの伝説 時のオカリナ』などの自社タイトルが予定され、2027年には『ゼノブレイド ジェネシス』や『ポケットモンスター ウインド・ウェーブ』なども控えています。ソフトメーカー各社のSwitch 2向けタイトルも、初代Switchの1年目を上回る数が提供されていると任天堂は説明しています。

ハード販売台数が年間計画を上回り、さらに自社ソフト比率やデジタル比率を高い水準で維持できれば、売上増だけでなく利益率面でも上振れしやすくなります。反対に、ハードが好調でもメモリ高で採算が悪化し、ソフト販売が伸びなければ利益の上振れは限定されます。上方修正余地を判断するうえでは、ハード台数よりも「ハード普及後にどれだけ高収益のソフトを販売できるか」が重要です。

任天堂の次回決算はいつ?

2026年8月6日時点で、任天堂のIRカレンダーには2027年3月期第2四半期決算の具体的な発表日は掲載されていません。直近の予定として公表されているのは、2026年9月30日の中間配当基準日です。

前年は11月4日に第2四半期決算を発表

前年の2026年3月期第2四半期決算は2025年11月4日に発表され、翌11月5日に第2四半期決算説明会・経営方針説明会が開催されました。2027年3月期についても秋頃の発表が想定されますが、正式な日程は任天堂のIRカレンダーで確認する必要があります。

次回決算で確認したいポイント

次回決算で最も確認したいのは、Nintendo Switch 2の販売計画1,650万台に対する進捗です。第1四半期の382万台は年間計画の23.2%で、会社側は発売2年目として順調としています。第2四半期までに販売ペースが維持されれば、年末商戦を前に年間計画の引き上げ余地が意識されやすくなります。

次に重要なのが、関税還付がなくなった後の利益率です。第1四半期の営業利益率27.5%には一時的な関税還付が含まれましたが、自社ソフト比率の上昇も利益率を押し上げています。第2四半期で売上総利益率や営業利益率がどの水準に落ち着くかを見ることで、今回の高収益のうちどこまでが継続可能なのかを判断しやすくなります。

メモリを中心とした部材価格の動向も重要です。会社は部材高・関税などで約1,000億円の原価影響を織り込んでいます。次回決算でこの前提が維持されるのか、追加のコスト増を見込むのかによって、Switch 2ハードの採算と通期利益の上振れ余地が変わります。

そして、会社予想と市場コンセンサスの差にも注目です。会社予想の営業利益3,700億円に対し、決算前の市場予想は4,400億円前後でした。業績予想が上方修正された場合でも、市場期待にどこまで近づく修正なのかを確認することが、次の決算を評価するうえで重要になります。

▼公式サイトはこちら

【楽天証券】最大20,700ポイントのチャンス!

出典

1. 任天堂株式会社「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」2026年8月6日
https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2026/260806.pdf

2. 任天堂株式会社「2027年3月期 第1四半期 決算説明資料」2026年8月6日
https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2026/260806_2.pdf

3. Reuters「Nintendo operating profit jumps 151% on robust software demand, U.S. tariff refund」2026年8月6日
https://www.reuters.com/business/retail-consumer/nintendo-q1-operating-profit-jumps-151-beating-analyst-estimates-2026-08-06/

4. IFIS株予報「7974 任天堂 – 業績進ちょくと決算スケジュール」
https://kabuyoho.ifis.co.jp/index.php?bcode=7974&sa=report

5. 任天堂株式会社「IRカレンダー」
https://www.nintendo.co.jp/ir/schedule/index.html?link=rss

6. 任天堂株式会社「当社商品およびサービスの価格変更に関するお知らせ」2026年5月8日
https://www.nintendo.co.jp/corporate/release/2026/260508.html

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次