「ヒューリックの次回決算はいつ?」「不動産売却が伸びれば好決算になりそう?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。
ヒューリックは2025年12月期まで増益を続け、2026年12月期も営業利益と経常利益の最高益更新を計画しています。一方、第1四半期の経常利益は前年同期比で減少し、市場予想も下回りました。
次回の中間決算では、不動産売却による利益回復だけでなく、賃貸事業の安定性、金利上昇による支払利息、ホテル事業の成長、一時費用を除いた利益の質を確認する必要があります。
本記事では、ヒューリックの次回決算日、第2四半期と通期の市場コンセンサス、前回決算の内容、次回決算で注目したいポイント、決算後の株価を左右する条件を解説します。

ヒューリックの次回決算はいつ?
ヒューリックの次回決算は、2026年7月28日(火)11時30分に発表される予定です。発表されるのは、2026年12月期第2四半期累計の中間決算です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 決算 | 2026年12月期第2四半期累計 |
| 発表日 | 2026年7月28日(火) |
| 発表時間 | 11時30分 |
| 証券コード | 3003 |
| 決算期 | 12月 |
会計基準は日本基準です。決算発表は取引時間中に予定されており、発表直後は経常利益の市場予想との差や通期予想の修正有無を受けて、株価が大きく動く可能性があります。
ヒューリックは物件の売却時期によって四半期ごとの売上高と利益が変動しやすい企業です。中間決算では1〜6月の累計数値だけでなく、第1四半期実績を差し引いた4〜6月期単独の利益、不動産売却の内容、一時的な損益を分けて確認しましょう。
ヒューリックの第2四半期決算予想
2026年7月24日時点で、2026年12月期第2四半期累計の経常利益コンセンサスは782億円です。前年同期の665億4,700万円から約17.5%の増益が見込まれています。
| 項目 | 2026年12月期2Q市場予想 | 前年2Q実績 | 比較 |
|---|---|---|---|
| 経常利益 | 782億円 | 665億4,700万円 | 約17.5%増 |
| 通期会社予想に対する進捗率 | 約42.3% | 約39.1% | 約3.2ポイント改善 |
ヒューリックは第2四半期の会社予想を公表していません。このため、782億円は会社計画との直接比較ではなく、市場参加者が予想する1〜6月累計の経常利益です。
経常利益がコンセンサスどおりなら、通期会社予想1,850億円に対する進捗率は約42.3%となります。単純な半年経過の目安である50%を下回りますが、不動産売却の時期には偏りがあるため、進捗率だけで通期未達と判断するのは適切ではありません。
ただし、前年の中間期より進捗率が改善する見込みであることを踏まえると、782億円前後を確保できるかが、通期計画の実現可能性を判断する最初の基準になります。
4〜6月期単独では約512億円の経常利益が必要
2Q累計コンセンサスに到達するには、4〜6月期単独で約512億1,400万円の経常利益が必要です。これは第1四半期実績269億8,600万円を、2Q累計コンセンサス782億円から差し引いた計算値です。
| 項目 | 2026年4〜6月期の目安 | 前年4〜6月期実績 | 比較 |
|---|---|---|---|
| 経常利益 | 約512億1,400万円 | 385億3,700万円 | 約32.9%増 |
| 算出方法 | 2Q累計予想782億円-1Q実績269億8,600万円 | 前年2Q累計-前年1Q | ― |
約512億円は、データ会社が直接公表した4〜6月期単独予想ではなく、累計コンセンサスから逆算した目安です。それでも、前年4〜6月期の385億3,700万円を約32.9%上回る必要があり、市場が第2四半期に強い利益回復を期待していることがわかります。
第1四半期の経常利益は前年同期比3.6%減でした。したがって、中間期で約17.5%増益という市場予想を達成するには、不動産売却益を中心に4〜6月期の利益を大きく伸ばす必要があります。
中間決算が前年同期比で増益となっても、経常利益が782億円を下回れば、市場では「増益だが期待未達」と受け止められる可能性があります。前年同期比とコンセンサス比を分けて評価することが重要です。
第1四半期は市場予想を約20.2%下回った
IFISの四半期進捗欄に掲載されている第1四半期の経常利益予想338億円に対し、実績は269億8,600万円でした。予想との差は68億1,400万円、未達率は約20.2%です。
| 項目 | 1Q実績 | 1Q市場予想 | 予想との差 |
|---|---|---|---|
| 経常利益 | 269億8,600万円 | 338億円 | 68億1,400万円下振れ |
| 市場予想との比較 | ― | ― | 約20.2%未達 |
会社は第1四半期について、おおむね計画どおりに進捗していると説明し、通期予想を据え置きました。しかし、会社の内部計画に沿っていることと、市場期待を満たすことは同じではありません。
今回の中間決算では、第1四半期のコンセンサス未達を4〜6月期の利益で取り戻せるかが焦点です。2Q累計経常利益が782億円に近づき、通期予想を支える物件売却パイプラインを示せれば、安心材料になり得ます。
通期コンセンサスは会社予想とほぼ同水準
2026年7月24日時点の通期市場コンセンサスは、営業利益が会社予想をわずかに下回り、経常利益と最終利益が会社予想をわずかに上回っています。通期については、市場もおおむね会社計画どおりの着地を見込んでいます。
| 項目 | 会社予想 | 市場予想 | 市場予想と会社予想の差 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 非開示 | 8,750億8,600万円 | 比較不可 |
| 営業利益 | 2,100億円 | 2,093億3,100万円 | 6億6,900万円下振れ |
| 経常利益 | 1,850億円 | 1,862億7,300万円 | 12億7,300万円上振れ |
| 親会社帰属利益 | 1,210億円 | 1,234億6,500万円 | 24億6,500万円上振れ |
営業利益の市場予想は会社予想を約0.3%下回り、経常利益は約0.7%、最終利益は約2.0%上回る水準です。通期コンセンサスは会社予想から大きく離れていないため、会社計画を達成できる見通しが確認できれば、業績面の不安は後退しやすくなります。
一方、次回決算に関係する2Q累計コンセンサスは、第1四半期の弱さを補う急回復を前提としています。通期の期待値は極端に高くなくても、中間決算のハードルは低くありません。
なお、ヒューリックは不動産売却の時期によって売上高が大きく変動するため、2026年12月期の通期売上高予想を公表していません。市場の売上高予想8,750億8,600万円を会社予想と比較して「上振れ期待」と判断することはできない点に注意が必要です。
年間配当は67円へ増配予想
ヒューリックは2026年12月期の年間配当を、前期の62円から67円へ5円増配する方針です。中間配当33.5円、期末配当33.5円を予定し、会社予想ベースの配当性向は約42.0%となります。
計画どおりなら18期連続の増配となる見込みです。安定した賃貸収益と物件売却益を組み合わせて利益を伸ばし、配当を増やしてきたことはヒューリックの特徴です。
ただし、増配を継続するには会計上の利益だけでなく、物件取得・開発資金を賄うキャッシュ創出力も必要です。中間決算では配当予想の維持に加え、営業キャッシュ・フロー、借入金、支払利息を確認しましょう。
前回の第1四半期決算は大幅増収でも営業・経常減益
2026年12月期第1四半期は、売上高が前年同期比44.8%増加した一方、営業利益は2.0%、経常利益は3.6%減少しました。物件売却によって売上高と不動産事業の利益は伸びましたが、追加のれん償却が全社利益を押し下げた決算です。
| 項目 | 2026年12月期1Q | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,268億4,100万円 | 44.8%増 |
| 営業利益 | 311億7,100万円 | 2.0%減 |
| 営業利益率 | 約13.7% | 約6.6ポイント低下 |
| 経常利益 | 269億8,600万円 | 3.6%減 |
| 親会社帰属利益 | 181億4,100万円 | 5.6%増 |
| 1株当たり利益 | 23.89円 | 5.8%増 |
売上高の増加率と利益の増減率が大きく異なるため、売上高だけを見ると決算の実態を誤解しやすくなります。販売した物件の規模や利益率、のれん償却などの一時費用、金融費用を分けて分析する必要があります。
第1四半期の営業利益率は約13.7%で、前年同期の約20.3%から低下しました。ただし、不動産会社の四半期利益率は売却物件の構成で変動するため、利益率低下をそのまま賃貸事業の悪化とみなすことはできません。
不動産事業の利益は15.4%増加
主力の不動産事業は、売上高1,913億6,000万円、セグメント利益385億3,400万円となりました。前年同期比では売上高が43.4%、利益が15.4%増加しています。
第1四半期にはヒューリックみなとみらい、ヒューリック府中タワーなどの販売が収益に寄与しました。売却金額が大きく増えた一方、利益の増加率は売上高より低く、販売物件の利益率や構成が前年と異なったことがうかがえます。
次回決算では、売却物件の名称と利益貢献に加え、賃貸収益が増えているかを確認しましょう。物件売却は成長資金を回収する重要な手段ですが、売却益だけに依存すると四半期業績の変動が大きくなります。
追加のれん償却を除く営業利益は約19.8%増
第1四半期は、リソー教育の株価下落に伴い、その他事業で69億6,100万円の追加のれん償却を計上しました。この一時費用を除いた調整後営業利益は381億3,200万円となり、前年同期比で約19.8%増加します。
| 項目 | 1Q実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 報告営業利益 | 311億7,100万円 | 2.0%減 |
| 追加のれん償却 | 69億6,100万円 | 一時費用 |
| 追加償却を除く営業利益 | 381億3,200万円 | 約19.8%増 |
報告上の営業減益だけを見ると本業が弱く見えますが、一時費用を除けば利益は増えています。反対に、一時費用を除いた数字だけを見て、追加償却の影響を無視するのも適切ではありません。
のれん償却は会計上の費用で直接の現金流出を伴わない一方、買収時に見込んだ収益力が低下した可能性を示します。次回決算では同様の追加費用がないか、リソー教育を含む新規事業の利益が改善しているかを確認しましょう。
ホテル・旅館事業は増収増益
ホテル・旅館事業は売上高168億4,600万円、セグメント利益20億4,700万円となり、前年同期比でそれぞれ13.5%、10.7%増加しました。宿泊需要は堅調ですが、利益の伸びが売上の伸びをやや下回っています。
計算上のセグメント利益率は約12.2%で、前年同期の約12.5%からわずかに低下しました。客室単価や稼働率の上昇が、人件費、食材費、開業準備費などの増加を上回っているかが重要です。
2026年6月15日には「THE GATE HOTEL 大阪 by HULIC」が開業しました。第2四半期には開業後約2週間分のみが反映されるため、中間決算での利益貢献は限定的と考えられますが、初期稼働や今後の収益見通しに関する説明は成長性を判断する材料になります。
支払利息は前年同期比53.7%増加
第1四半期の支払利息は66億1,700万円となり、前年同期の43億600万円から約53.7%増加しました。借入金の増加と金利上昇の影響が、営業利益から経常利益へ至る段階で利益を圧迫しています。
2026年3月末の借入金は約1兆5,823億円、自己資本比率は25.5%でした。ヒューリックは物件取得と開発に大きな資金を投じるため、借入金が多いこと自体は事業構造の一部ですが、金利上昇局面では資金調達コストの管理が重要になります。
第1四半期には解約違約金などの受取収入が経常利益を一部支えました。次回決算では支払利息の増加だけでなく、営業外収益に一時的な押し上げ要因がないかも確認しましょう。
前年の中間決算は増収増益でも利益率が低下
2025年12月期第2四半期累計は、売上高が前年同期比46.4%増、営業利益が8.8%増となりました。不動産売却による大幅増収に対して利益の伸びは緩やかで、営業利益率は前年同期から低下しています。
| 項目 | 2025年12月期2Q | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,000億8,100万円 | 46.4%増 |
| 営業利益 | 750億5,500万円 | 8.8%増 |
| 営業利益率 | 約25.0% | 約8.6ポイント低下 |
| 経常利益 | 665億4,700万円 | 2.6%増 |
| 親会社帰属利益 | 448億9,300万円 | 1.7%増 |
前年の4〜6月期単独の経常利益は385億3,700万円でした。今回の累計コンセンサスに届くには約512億円が必要なため、市場は前年より約127億円多い四半期利益を織り込んでいます。
中間決算を前年同期比で評価するときは、売上高の大幅増加に惑わされず、営業利益と経常利益の増加率、営業利益率、支払利息を確認しましょう。売却物件の規模が大きくても利益率が低下し、金融費用が増えれば、株主に帰属する利益の伸びは限定されます。
ヒューリックの次回決算で注目したいポイント

次回決算では、2Q累計コンセンサスとの比較を起点に、利益回復の中身と資金調達コストを確認します。最大の注目点は、4〜6月期に不動産売却益を積み上げ、一時費用と支払利息を吸収して経常利益782億円へ到達できるかです。
| 注目点 | 確認する内容 |
|---|---|
| 2Q経常利益 | 市場予想782億円を上回るか |
| 4〜6月期単独 | 逆算目安512億1,400万円を確保できるか |
| 不動産売却 | 売却物件、利益額、利益率、下期の売却パイプライン |
| 賃貸事業 | 空室率、平均賃料、賃貸収入、既存物件の増収 |
| 一時損益 | 追加のれん償却などを除く実力利益 |
| ホテル・旅館 | 客室単価、稼働率、利益率、新規開業の初期費用 |
| 金利・財務 | 支払利息、借入金、自己資本比率、キャッシュ・フロー |
| 通期予想 | 据え置き・修正と経常利益1,850億円への道筋 |
不動産売却の利益額と再現性
中間決算の利益回復には、4〜6月期の物件売却が大きく影響します。ヒューリックは賃貸収入を得ながら物件価値を高め、適切な時期に売却して次の投資へ資金を振り向ける事業モデルを採用しています。
確認したいのは売却金額だけではありません。売却物件の利益率、帳簿価額と売却価額の差、売却先、取引の一時性、下期にも続くパイプラインを確認する必要があります。
高い利益率で複数物件を売却し、下期の計画も確保できていれば、通期利益の達成確度は高まります。反対に、大型物件の売却で累計利益を押し上げても、下期の売却候補が乏しければ、決算時点の好調さをそのまま通期へ延長できません。
売上高の会社予想が非開示であることも、不動産売却の時期と規模を予測しにくいことの表れです。売上高の増減より、セグメント利益と通期経常利益への寄与を優先して確認しましょう。
賃貸収益の安定性と賃料上昇
物件売却益が四半期ごとに変動する一方、賃貸事業はヒューリックの安定収益を支えます。2026年3月末時点の会社保有オフィス空室率は0.7%で、市場平均の2.2%を下回りました。
平均賃料も月額1坪当たり2万6,152円で、市場平均の2万2,302円を上回っています。低い空室率を維持しながら賃料改定を進められるかが、物件売却に依存しない利益成長の鍵です。
ヒューリックは東京23区の駅近物件を中心にポートフォリオを構築しています。立地の強さは稼働率を支える一方、建物の取得・建て替えコストや固定資産税、修繕費が増えれば、賃料上昇がそのまま利益増加につながらない場合があります。
中間決算では、空室率と平均賃料に加え、賃貸収入の前年同期比、既存物件の賃料改定率、新規取得・竣工物件の稼働状況を確認しましょう。
一時費用を除く実力利益
報告利益と、一時的な損益を除いた利益の両方を確認する必要があります。第1四半期は追加のれん償却によって営業利益が減少しましたが、同費用を除く営業利益は増加していました。
次回決算で追加償却が発生しなければ、前年同期比の利益は改善しやすくなります。ただし、それは事業の成長だけでなく、第1四半期に計上した一時費用の反動を含みます。
反対に、新たなのれん償却や物件評価損が発生しても、賃貸収益、物件売却益、ホテル利益が伸びていれば、本業の方向性は報告利益より良い可能性があります。会社資料に調整後利益が示された場合は、調整項目の内容と金額を確認し、毎期発生する費用を安易に除外しないことが大切です。
ホテル・旅館事業の利益率
ホテル・旅館事業は国内外の旅行需要を取り込み、ヒューリックが成長分野と位置づける事業です。次回決算では、売上高の増加だけでなく、セグメント利益率が改善しているかを確認します。
客室単価と稼働率が上昇しても、人件費、食材費、光熱費、開業費用がそれ以上に増えれば利益率は低下します。増収率と増益率を比較し、稼働拡大が利益につながっているかを見ましょう。
THE GATE HOTEL 大阪は中間期末直前の開業であり、2Q累計への寄与は小さいと考えられます。開業直後の稼働状況や予約動向、通期への利益貢献見込みが示されるかが、下期を評価する材料になります。
支払利息とキャッシュ・フロー
ヒューリックは不動産取得と開発を継続するため、営業利益が増えても、借入金と支払利息が急増すると経常利益とキャッシュ・フローが圧迫されます。第1四半期に支払利息が約53.7%増えたため、中間決算では金融費用の伸びを優先して確認しましょう。
2025年12月期は営業キャッシュ・フロー2,692億3,900万円に対し、投資キャッシュ・フローは5,445億円の支出でした。差額を借入金や社債などの財務活動で補う構造であり、成長投資と財務健全性のバランスが重要です。
中間期にはキャッシュ・フロー計算書が開示されます。営業キャッシュ・フロー、物件取得による投資支出、借入金の増減、利払い負担、自己資本比率をセットで確認しましょう。
棚卸資産のうち販売用不動産が減少し、仕掛販売用不動産が増えている場合は、物件売却と次の開発案件への投資が同時に進んでいる可能性があります。在庫の金額だけでなく、資産の内訳と回転も重要です。
通期予想と中長期計画への進捗
ヒューリックは2026年12月期に営業利益2,100億円、経常利益1,850億円、親会社帰属利益1,210億円を計画しています。中間決算で経常利益782億円を確保し、下期に残る約1,068億円をどの事業で積み上げるかが確認点です。
中間期の進捗率が50%を下回っても、下期に大型物件の売却が予定されていれば通期達成は可能です。会社が通期予想を据え置く場合は、単なる「変更なし」ではなく、物件売却予定、賃貸収益、ホテル、新規事業、支払利息の前提を確認しましょう。
長期計画では、経常利益を2029年に2,200億円、2036年に3,000億円へ伸ばす目標を掲げています。都市型商業施設、ホテル・旅館、都市型データセンターなどへの投資が、資金調達コストを上回る収益を生み出しているかも中長期の評価材料です。
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決算後の株価は、前年同期比だけでなく、2Q累計コンセンサスとの差と通期計画の達成確度に反応しやすくなります。前年同期比で増益でも、経常利益782億円を下回れば、市場期待には届かなかったと評価される可能性があります。
決算を判断するときは、「前年より増えたか」「市場予想を上回ったか」「通期1,850億円へ進める内容か」の3段階に分けて確認しましょう。
株価の上昇要因になり得る決算
経常利益が市場予想を上回り、賃貸収益と不動産売却の両方で通期達成の根拠を示せれば、決算が買い材料として評価される可能性があります。
- 2Q累計経常利益が市場予想782億円を上回る
- 4〜6月期単独の経常利益が逆算目安の約512億円を確保する
- 高い利益率の物件売却が進み、下期の売却パイプラインも十分にある
- オフィスの低い空室率と賃料上昇によって賃貸利益が増える
- 追加のれん償却を除く本業利益が継続して伸びる
- ホテル・旅館事業の売上高と利益率が改善する
- 支払利息の伸びが鈍化し、経常利益への圧迫が弱まる
- 通期予想を上方修正する、または経常利益1,850億円の達成確度を高める説明がある
通期コンセンサスは会社予想とほぼ同水準です。大幅な上方修正がなくても、中間期の市場予想を上回り、下期の物件売却計画と安定賃貸収益を説明できれば、業績への信頼が高まる可能性があります。
株価が下落する可能性がある決算
見かけ上は増収増益でも、経常利益が782億円に届かず、下期の回復根拠が弱ければ株価が下落する可能性があります。
- 2Q累計経常利益が市場予想782億円を下回る
- 4〜6月期の不動産売却益が想定より少なく、下期へ先送りされる
- 売上高が増えても、売却物件の利益率低下によって利益が伸びない
- 追加のれん償却や評価損など、新たな一時費用が発生する
- ホテル・旅館事業で費用が先行し、利益率が低下する
- 借入金と支払利息が増え、営業増益が経常利益につながらない
- 通期予想を据え置いても、経常利益1,850億円へ至る説明が不足する
たとえば、2Q累計経常利益が前年同期の665億円を上回っても、782億円を大きく下回れば「好決算だが期待未達」と受け止められる場合があります。反対に、報告営業利益に一時費用が含まれていても、調整後の本業利益が伸び、通期達成の根拠が明確なら評価が改善する可能性があります。
2026年5月には既存株主による海外売出しが実施されました。新株発行ではないため1株利益の希薄化はありませんが、短期的には株式需給が意識される材料です。決算後は需給だけでなく、業績コンセンサスが上方または下方へ修正されるかまで確認しましょう。
ヒューリックの決算で毎回確認したい重要指標
ヒューリックの決算は、利益、物件売却、安定賃貸収益、財務の順に追うと変化を把握しやすくなります。不動産売却益が増えているかだけでなく、継続的な賃貸収益とキャッシュ創出力が強まっているかまで確認しましょう。
- 売上高・営業利益・経常利益・親会社帰属利益
- 四半期コンセンサスとの差
- 通期会社予想に対する進捗率
- 不動産事業の売上高・利益・売却物件
- 賃貸収入・平均賃料・空室率
- 一時費用を除いた営業利益
- ホテル・旅館事業の売上高・利益率・稼働状況
- 支払利息・借入金・自己資本比率
- 営業・投資・財務キャッシュ・フロー
- 配当予想と通期業績予想の修正
特に、物件売却によって営業利益が増えても、支払利息の増加で経常利益が伸びない場合は注意が必要です。反対に、売却時期のずれで累計利益が市場予想に届かなくても、賃貸収益が安定し、下期の売却計画が具体的なら通期評価は変わる可能性があります。

まとめ
ヒューリックの2026年12月期第2四半期累計決算は、2026年7月28日(火)11時30分に発表される予定です。市場では経常利益782億円が予想されており、前年同期から約17.5%の増益が見込まれています。
第1四半期実績から逆算すると、コンセンサス到達には4〜6月期単独で約512億1,400万円、前年同期比約32.9%増の経常利益が必要です。最大の注目点は、不動産売却によって利益を回復し、一時費用と支払利息を吸収しながら782億円へ到達できるかです。
通期コンセンサスは会社予想とほぼ同水準ですが、中間決算には強い回復が織り込まれています。前年同期比で増益でも市場予想を下回れば株価の反応が弱くなる可能性があるため、2Q累計経常利益、4〜6月期単独利益、売却パイプライン、賃貸収益、支払利息、通期予想を順番に確認しましょう。
出典
ヒューリック株式会社「IRカレンダー」
https://www.hulic.co.jp/ir/calendar/
ヒューリック株式会社「決算資料」
https://www.hulic.co.jp/ir/library/
ヒューリック株式会社「2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」
https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20260427/20260423509097.pdf
ヒューリック株式会社「2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20260129/20260128539955.pdf
ヒューリック株式会社「2025年12月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」
https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20250728/20250725520946.pdf
ヒューリック株式会社「新長期計画」
https://www.hulic.co.jp/ir/strategy/medium_term.html
ヒューリック株式会社「個人投資家向け会社説明会資料(2026年6月)」
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/special/hulic/pdf/pdf-01.pdf
ヒューリックホテルマネジメント株式会社「THE GATE HOTEL 大阪 by HULIC」
https://www.gate-hotel.jp/osaka/about.html
IFIS株予報「3003 ヒューリック 業績進ちょくと決算スケジュール」
https://kabuyoho.ifis.co.jp/index.php?action=tp1&bcode=3003&sa=report
マネックス証券「銘柄スカウター ヒューリック」
https://scouter.monex.co.jp/report/top/3003
ヒューリック株式会社「株式の海外売出しに関するお知らせ」
https://finance.biggo.jp/news/jpx_tdnet_140120260521543003
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