オリックスの株主優待はなぜ廃止された?ふるさと優待・株主カードの終了時期と現在の還元を解説

「オリックスの株主優待をもらうには何株必要なのか」「株主カードでレンタカーは今も30%OFFになるのか」と調べている人も多いのではないでしょうか。結論からいうと、オリックス(8591)の株主優待はすでに廃止されています。

人気の高かったカタログギフト「ふるさと優待」は2024年3月31日時点の株主が最後の対象で、申し込みは2024年8月31日に終了しました。ホテルやレンタカー、水族館、プロ野球観戦などに使えた「株主カード」も、2025年7月31日で利用期間が終わっています。

分かりにくくなっているのは、制度が廃止された時期と、最後の優待を実際に使えた時期がずれていることが理由です。

現在の状況を整理したうえで、旧ふるさと優待のAコース・Bコース、株主カードで使えたサービス、廃止の理由、優待に代わる現在の株主還元、そして復活や隠れ優待の可能性まで順番に見ていきます。

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目次

オリックスの株主優待は廃止済み【2026年9月現在】

オリックスの株主優待は廃止済み

オリックスの株主優待制度はすでに終了しています。公式サイトでも、2024年3月31日時点の株主への「ふるさと優待」カタログと「株主カード」の発送を最後に制度を廃止したこと、ふるさと優待の申し込みは2024年8月31日、株主カードの利用は2025年7月31日に終了したことが明記されています。今から100株を買っても、優待は付きません。

制度・サービス現在最後の対象・期限注意点
ふるさと優待終了2024年3月31日時点の株主が最終対象。申込期限は2024年8月31日現在は新規申込不可
株主カード終了2024年3月31日時点の株主への送付が最後。利用期限は2025年7月31日カードを持っていても利用不可
レンタカー・ホテル・水族館など終了株主カードの有効期限とともに2025年7月31日で終了
現在の株主優待制度なし新たに100株買っても優待は付かない

「制度の廃止時期」と「最後に使えた時期」は違う

制度としては2024年3月末の株主を最後に新規の優待提供を終えましたが、最後に送られた株主カードには約1年間の有効期限が設定されていました。そのためカードを持っていた株主は、2025年7月31日まで対象サービスを利用できたのです。

ふるさと優待は2024年8月31日で申込終了

ふるさと優待の最後の対象は、2024年3月31日時点でオリックスの株主名簿に記載されていた、100株以上を保有する国内居住の株主でした。対象者には2024年7月上旬に最後のカタログが送られ、WEBまたはハガキで商品を申し込む仕組みでした。

最終申込期限は2024年8月31日で、WEBは同日23時59分まで、ハガキは同日必着と案内されていました。2024年3月末時点で対象株主だった人でも、この期限を過ぎてから商品を選ぶことはできません。現在100株以上を保有していても、新しいカタログは届きません。

株主カードは2025年7月31日で利用終了

株主カードは制度終了後も一定期間使えたため、特に誤解が生じやすい部分です。オリックスは2024年3月31日時点の株主へのカード送付を最後とし、そのカードの有効期限を2025年7月31日までとしていました。

最後の株主カードでは、ホテル・旅館の宿泊割引、水族館の入場料割引、オリックス・バファローズ公式戦の観戦優待、レンタカーやカーシェアなどのカーライフ関連サービス、人間ドックのヘルスケア優待が利用できました。いずれも有効期限内での利用が前提だったため、現在は過去の株主カードを手元に持っていても優待価格は適用されません。

オリックスの「ふるさと優待」とはどんな制度だった?

ふるさと優待は、オリックスが2015年に始めたカタログギフト形式の株主優待です。オリックスグループが全国で築いてきた取引先や事業ネットワークを活用し、各地域の取引先企業が製造・販売する食品や飲料などから、株主が好きな商品を選べる仕組みでした。

オリックスはリースだけでなく、保険、銀行、不動産、環境エネルギー、自動車、事業投資など幅広い事業を展開しています。ふるさと優待には、株主へ物品を還元するだけでなく、全国の取引先や多角的な事業基盤を知ってもらう役割もありました。保有年数に応じてコースが分かれていたことも特徴です。

100株以上でカタログギフトがもらえた

対象は、基準日時点でオリックス株を100株以上保有する国内居住の株主でした。カタログに掲載された複数の商品から1点を選ぶ方式で、最終年度の2024年もこの設計が引き継がれています。

優待品には肉類、海産物、米、加工食品、飲料、菓子など地域の食品や飲料が多く並びました。オリックスグループの事業や取引先とのつながりを感じられる商品構成が、一般的なカタログギフト型優待との違いでした。

なお、ふるさと優待は国内居住株主向けの制度です。株主優待は配当と違い、すべての株主が同じ条件で現金を受け取る仕組みではありません。この性質が、後にオリックスが廃止の理由に挙げた「より公平な利益還元」につながります。

AコースとBコースの違い

ふるさと優待にはAコースとBコースがあり、100株以上を3年以上継続保有している株主はAコース、3年未満の株主はBコースが対象でした。Aコースについて、オリックスは「Bコースよりもワンランク上の商品」と説明していました。

継続保有の判定は、証券口座で3年間持っていればよいというものではありません。オリックスの株主名簿確定基準日である3月末・9月末の株主名簿に、同一株主番号で連続して記載されていることが条件でした。株主番号が変わった場合や、保有株を証券会社へ貸し出す貸株サービスを利用した場合などは、継続保有期間の判定に影響することがありました。

最後の2024年分でも、2024年3月31日時点で3年以上継続保有していた株主にはAコース、3年未満ならBコースが送られました。優待廃止を発表した2022年の時点でも、オリックスはAコースの長期保有条件を最後まで維持すると説明しています。

最後のふるさと優待のスケジュール

2024年のふるさと優待は、2024年3月31日時点の対象株主へのカタログ送付が最後でした。申し込みはWEBまたはハガキで、第1希望・第2希望の商品を選ぶ方式です。最終申込期限は2024年8月31日で、商品は原則として2024年7月中旬から10月中旬にかけて順次発送されました。

「制度廃止は2024年3月」「カタログ発送は2024年7月」「申込終了は2024年8月31日」と複数の日付があるため、情報を確認するときはどの日付を指しているかを見ると混乱しにくくなります。

オリックスの株主カードで使えたサービス

株主カードは、オリックスグループが展開するさまざまなサービスを株主向けの優待価格で利用できるカードでした。オリックスは2010年から株主カードによる割引優待を始めており、2015年開始のふるさと優待より歴史の長い制度です。

ふるさと優待が年1回の商品選択型だったのに対し、株主カードは有効期限内に対象サービスを利用する際に提示するタイプでした。ホテルや水族館、レンタカーなど、オリックスの幅広い事業を実際に使える点が特徴です。最後に発行されたカードの有効期限は2025年7月31日で、現在は公式のグループ優待はすべて終了しています。

分野最後の株主カードでの内容
レンタカー対象車両の基本料金・ハイシーズン料金・北海道/沖縄の夏季料金が30%OFF
ホテル・旅館公式サイトのプランから5%OFF、10%OFF、最大15%OFFなど施設ごとに設定
水族館京都水族館・すみだ水族館・新江ノ島水族館の当日入場料金が10%OFF
プロ野球オリックス・バファローズ公式戦ホームゲームの当日券を優待価格で購入
カーライフ個人向けカーリース契約でカーナビ付与、カーシェア新規入会特典、中古車購入割引
ヘルスケア人間ドックの優待価格

※すべて2025年7月31日で利用終了しています。

レンタカーの30%OFF優待は終了

株主カードでは、オリックスレンタカーの株主向け割引も利用できました。最後のグループ優待では、対象車両の基本料金、ハイシーズン料金、北海道や沖縄の夏季料金から30%OFFとなる株主向けプランが用意されていました。

利用には株主向け予約専用ページからの事前予約が必要で、株主本人が来店して運転または同乗すること、店舗で株主カードを提示することなどが条件でした。対象外の店舗やクラスもあり、カードを持っていれば全プランが一律30%OFFになる仕組みではありません。

このプランも株主カードの有効期限内での利用が条件だったため、現在は「オリックス株を持っているからレンタカーが30%OFF」という優待はありません。旅行やレンタカー利用を目的に株を買っても、割引は受けられません。

ホテル・水族館・野球観戦などの優待も終了

宿泊優待は施設ごとに内容が異なり、公式サイトのプランから5%OFF、10%OFF、最大15%OFFなどの設定がありました。すべてのホテルが同じ割引率だったわけではなく、対象施設やプラン、利用条件を確認して予約する必要がありました。

水族館は、最後の案内で京都水族館、すみだ水族館、新江ノ島水族館の当日入場料金が10%OFFでした。オリックス・バファローズについては、2025年シーズンの7月31日までの対象ホームゲームで当日券を優待価格で購入できました。カーライフ関連では、新車の個人向けカーリース契約で指定のカーナビゲーションが付く優待、カーシェアの新規入会特典、中古車購入時の割引などもありました。

オリックスはなぜ株主優待を廃止した?

オリックスが廃止を決定したのは2022年5月11日です。2024年に突然打ち切ったのではなく、約2年前から2024年3月をもって制度を終了する方針を公表していました。

公式発表によると、オリックスは株主カードやふるさと優待を通じて、株主にグループの多角的な事業への理解を深めてもらうことを目的としていました。一方で、優待のほかにも安定的・継続的な配当や機動的な自己株式取得を行っており、中期的な株主還元のあり方を見直すなかで制度廃止を判断しています。

すべての株主への公平な利益還元を重視した

オリックスが挙げた中心的な理由は、「株主の皆様へのより公平な利益還元のあり方」です。株主優待は、受け取る商品やサービスを実際に使うかどうかで実質的な価値が変わります。国内居住株主のみを対象とする制度や、特定の店舗・施設を利用する必要がある制度では、株主ごとに恩恵の受けやすさも変わります。

配当であれば持株数に応じて金銭を還元できるため、株主間の公平性を確保しやすくなります。オリックスは、優待廃止後は配当等による利益還元に集約すると明確に説明しました。2024年の定時株主総会でも、優待の存続を求める個人株主の声が多かったことに触れたうえで、「全ての株主様に対する公平性の原則」から廃止したと回答しています。

業績悪化やコスト削減が理由ではない

そのため、オリックスの優待廃止を「業績が悪くなったから」「優待コストを削減するため」と説明すると実態からずれます。公式の理由は、株主還元の公平性と資本の効率的な活用を重視した還元方針の変更です。

人気がなかったから廃止したのではなく、人気の高い制度であっても株主還元の方針そのものを変えた、と捉えると分かりやすくなります。

優待廃止後の株主還元はどうなった?

オリックスは優待廃止を発表した際、今後の利益還元を配当等へ集約すると説明しました。実際に2024年には配当性向を従来の33%から39%へ引き上げています。配当性向とは、利益のうちどれだけを配当に回すかを示す割合です。

項目内容
還元の中心配当等による利益還元
配当性向2024年に33%から39%へ引き上げ
2027年3月期の配当方針調整後EPSの39%、または1株当たり156.10円のいずれか高い方
自己株式取得経営環境や株価動向などを踏まえて機動的に実施

2026年9月時点の会社方針でも、2027年3月期の年間配当について、調整後当期純利益をもとに算出した調整後EPS(1株当たり利益)の39%、または1株当たり156.10円のいずれか高い方とする方針が示されています。優待制度がなくなった後も、株主還元の中心を現金配当に置く考え方は続いています。

ただし、ふるさと優待で受け取っていた商品の金額が、そのまま1株配当に上乗せされたわけではありません。優待と配当は還元の仕組みが異なり、会社全体として還元手段を優待から配当等へ移したという整理になります。

オリックスは配当に加えて、経営環境、株価動向、財務状況、目標とする経営指標などを踏まえた自己株式取得を機動的に行う方針も示しています。現在オリックス株を評価する場合は、過去の優待利回りではなく、配当、自己株式取得、利益成長、資本効率が判断材料になります。

オリックスの株主優待が復活する可能性は?

2026年9月時点で、オリックスが株主優待制度を復活させるとする公式発表は確認できません。個人投資家向けIRページでも、ふるさと優待の申し込みと株主カードの利用が終了したことが明記されており、新しい株主優待制度の案内は掲載されていません。

将来、会社の方針が変わって何らかの株主向け制度が再導入される可能性を完全に否定はできません。ただしオリックスの優待廃止は、一時的な業績悪化や特定年度だけの事情によるものではなく、「すべての株主への公平な利益還元」という考え方に基づく方針変更でした。廃止後は配当性向を39%へ引き上げ、現在も配当等を中心とした還元を続けています。

そのため、少なくとも現時点では「人気優待だったから近いうちに復活する」と考えられる具体的な材料はありません。オリックス株を検討する場合は、配当方針、業績、利益成長、自己株式取得、株価水準といった現在の材料が中心になります。優待が復活すれば追加の材料になりますが、現状では確認できる予定ではありません。

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オリックスに隠れ優待はある?

2026年9月時点で、オリックスが継続的な株主向け制度として公式に案内している優待はありません。いわゆる「隠れ優待」を含め、株式を保有しているだけで毎年決まって受け取れる公式の制度は確認できません。

過去のホテル・水族館・レンタカー・野球観戦などの割引は、隠れ優待ではなく株主カードによる正式なグループ優待でした。これらはもともと株主カードによる正式なグループ優待として案内されていたサービスで、現在はカードの有効期限終了に伴って利用できなくなったものです。

企業が株主総会や議決権行使、キャンペーンに関連して一時的な謝礼や企画を実施することはありますが、それは毎年継続する株主優待制度とは別のものです。継続的な隠れ優待があるかを判断する際は、毎年同じ条件で実施されているか、会社が株主向けに正式に案内しているかを確認することになります。

オリックスの株主優待に関するよくある質問

オリックス株を100株買えば株主優待はもらえる?

現在はもらえません。以前は100株以上でふるさと優待の対象になりましたが、2024年3月31日時点の株主への提供を最後に制度は廃止されています。100株、200株、1,000株などを新たに購入しても、ふるさと優待や株主カードは付与されません。

ふるさと優待はもう申し込めない?

申し込めません。最後のふるさと優待は2024年3月31日時点の対象株主に送付され、申込期限は2024年8月31日でした。WEB・ハガキともに受付は終了しており、過去のカタログから商品を新たに申し込むこともできません。

株主カードを持っていれば今でも使える?

使えません。最後に発行された株主カードの有効期限は2025年7月31日で、現在は有効期限を過ぎています。

オリックスレンタカーの株主割引は現在も使える?

使えません。最後の株主カードでは対象車両の基本料金などが30%OFFになる株主向けプランがありましたが、利用期限は株主カードと同じ2025年7月31日まででした。現在は株主であることを理由に同じ料金を利用することはできません。

オリックスの株主優待はいつ廃止が決まった?

廃止の決定は2022年5月11日です。オリックスはこの時点で、2024年3月をもって株主優待制度を終了する方針を公表しました。最終対象となる株主や株主カードの有効期限には猶予が設けられていたため、実際のサービス利用は2025年7月31日まで続きました。

優待がなくなった分、配当は増えた?

オリックスは優待廃止後、配当等による利益還元へ集約する方針を示し、2024年には配当性向を33%から39%へ引き上げています。ただし、旧優待の金銭価値をそのまま配当へ置き換えたわけではありません。配当は会社の利益水準や配当方針に基づいて決まるため、優待とは別の仕組みとして見ることになります。

まとめ|オリックスの株主優待はすべて終了している

オリックスの株主優待はすでに廃止されており、2026年9月時点で新たに株を購入しても、ふるさと優待や株主カードは受け取れません。ふるさと優待は2024年3月31日時点の株主が最終対象で申込期限は2024年8月31日、株主カードも同じ株主への送付が最後で、レンタカーやホテル、水族館、野球観戦を含む優待は2025年7月31日で利用が終わっています。

廃止の中心的な理由は、すべての株主へのより公平な利益還元です。業績悪化やコスト削減ではなく、還元の手段を優待から配当等へ移す方針変更でした。実際に配当性向は33%から39%へ引き上げられ、現在も配当と自己株式取得が還元の中心になっています。復活の公式発表や、恒常的な隠れ優待は確認できません。

オリックスは長く個人投資家に人気の優待銘柄でしたが、現在は配当や自己株式取得、業績成長を中心に評価する銘柄へ変わりました。現在は優待ではなく、配当・自己株式取得・業績成長を中心に評価する銘柄へ変わっています。

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出典

オリックス株式会社「個人投資家の皆さまへ」 https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/individual/index.html

オリックス株式会社「株主優待制度の廃止に関するお知らせ」 https://www.orix.co.jp/grp/pdf/company/ir/library/shareholder_meeting/60AGMNoticeJ.pdf

オリックス株式会社「2024年 株主優待制度 ふるさと優待 Bコース」 https://www.orix.co.jp/grp/pdf/company/ir/individual/investment/furusato_2024_b.pdf

オリックス株式会社「株主優待制度廃止に関するご質問について」 https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/newsrelease/pdf/220511_ORIXJ4.pdf

オリックス株式会社「2022年度『ふるさと優待』実施のお知らせ」 https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/newsrelease/220207_ORIXJ.html

オリックス株式会社「株主カードによるグループ優待のご案内」 https://www.orix.co.jp/grp/pdf/company/ir/individual/investment/yutai-guide_2024.pdf

オリックス株式会社「第61回定時株主総会 質疑応答要旨」 https://www.orix.co.jp/grp/pdf/company/ir/library/shareholder_meeting/61AGMQA.pdf

オリックス株式会社「配当方針・配当状況」 https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/stock/dividend.html

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この記事を書いた人

投資歴7年。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員資格取得。2019年に100万円から投資スタート。2022年に1000万円→2025に年5000万円突破。
YouTubeでは株式投資・企業決算を中心とした解説動画を200本以上公開(チャンネル登録者数5000人)。日本株を中心に、企業決算や業績、株価材料を分析しています。

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