※制度・開示情報は2026年9月3日時点で確認できる公式情報を基準にしています。
ソフトバンクの株主優待を調べていて、「廃止されたはずでは」「いつ復活したのか」と混乱した人も多いのではないでしょうか。廃止の話と現在の優待の話が、どちらも事実として出てくるためです。
結論から言うと、2026年9月時点でソフトバンクの株主優待は廃止されておらず、現在も実施されています。ソフトバンク株式会社(9434)の普通株式を100株以上、1年以上継続保有し、所定の申請を行うと、PayPayマネーライト1,000円分を受け取れる制度です。
一方で、2019年に「ソフトバンク」の株主優待が廃止されたのも事実です。ただし2019年に廃止された制度と現在の制度は同じものではありません。2019年に廃止したのはソフトバンクグループ株式会社(9984)で、現在のPayPayを使った優待はソフトバンク株式会社(9434)が2024年に新設したものです。
現在の制度内容を確認したうえで、2019年の廃止と2024年の新設の関係、その後の制度変更、改悪といえるのかどうかまで時系列で整理します。

ソフトバンクの株主優待は現在も実施されている

2026年9月3日時点で、ソフトバンク株式会社(9434)の株主優待制度は継続しています。優待内容はPayPayマネーライト1,000円分で、普通株式を100株以上、1年以上継続保有した株主が対象です。受け取るには株主優待サイトでの申請も必要になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象銘柄 | ソフトバンク株式会社(9434)の普通株式 |
| 優待内容 | PayPayマネーライト1,000円分 |
| 必要株数 | 100株以上 |
| 継続保有 | 1年以上 |
| 基準日 | 3月31日または9月30日 |
| 進呈時期 | 基準日が3月31日の場合は翌年5月、9月30日の場合は翌年11月 |
| 申請 | 必要 |
基準日が2つある点は誤解しやすい部分です。3月31日と9月30日の両方を基準日として年2回受け取れる制度ではありません。100株以上を取得して株主名簿に記載された後、先に到来する3月31日または9月30日のいずれかが基準日として適用されます。
現在の株主優待はPayPayマネーライト1,000円分
優待額は、100株以上の保有で一律1,000円分です。200株、500株、1,000株と保有株数を増やしても、優待額が保有株数に比例して増える仕組みではありません。
優待内容は「PayPayポイント」ではなく「PayPayマネーライト」です。PayPayマネーライトはPayPay加盟店などでの決済に使えるほか、PayPayユーザー間で送金できる点が特徴です。
現時点で廃止・終了の発表はない
ソフトバンク株式会社は現在も株主優待ページで制度内容、申請方法、進呈スケジュールを案内しています。2026年6月にも申請期限後の取り扱いを見直す制度変更を発表しており、2026年9月時点で株主優待を廃止・終了するという公式発表はありません。
現在の優待は「復活」ではなく2024年に新設された
現在の優待を、2019年に廃止された制度がそのまま復活したものと整理すると事実とずれます。廃止されたのはソフトバンクグループ(9984)の優待、新設されたのはソフトバンク(9434)の優待で、会社も証券コードも異なります。
2019年に株主優待を廃止したのはソフトバンクグループ(9984)
ソフトバンクグループ株式会社(9984)は2019年5月9日、2019年3月末時点の株主を対象とする第35回株主優待を最後に、株主優待制度を廃止すると発表しました。現在の同社IRページでも、株主優待制度は第35回株主優待を最後に終了したと案内されています。
現在の優待はソフトバンク(9434)が新設した制度
ソフトバンク株式会社(9434)は2024年4月25日、普通株式の1株を10株に分割する株式分割とあわせて、株主優待制度を新設すると発表しました。新設時点では、100株以上を1年以上保有した株主にPayPayポイント1,000ポイントを進呈する予定でした。その後、優待内容はPayPayマネーライト1,000円分へ変更されています。
旧制度と現在の制度は別物
| 項目 | 旧制度 | 現在の制度 |
|---|---|---|
| 会社 | ソフトバンクグループ株式会社 | ソフトバンク株式会社 |
| 証券コード | 9984 | 9434 |
| 主な優待内容 | 通信サービス関連の割引など | PayPayマネーライト1,000円分 |
| 制度の状況 | 2019年に終了 | 2024年に新設し、現在も実施中 |
| 制度の関係 | 現在の9434の優待とは別制度 | 9984の旧制度を引き継いだ制度ではない |
「2019年に廃止された株主優待が2024年に復活した」というより、ソフトバンクグループ(9984)の旧制度は終了したままで、別の上場会社であるソフトバンク(9434)が新しい株主優待を始めたと整理すると正確になります。
ソフトバンクグループの株主優待はなぜ廃止された?
背景にあったのは、株主還元の方法を見直す方針です。2019年の発表では、株主への「公平な利益還元のあり方」という観点から検討した結果、株主優待制度を廃止すると説明しています。
2019年3月末を最後に株主優待を廃止
最後の対象となったのは2019年3月末時点の株主です。第35回株主優待をもって制度は終了し、その後ソフトバンクグループ(9984)で株主優待制度は再開されていません。
廃止理由は株主への公平な利益還元
株主優待は、優待サービスを実際に利用できる株主と利用しない株主でメリットに差が出ます。ソフトバンクグループは株主還元のあり方を見直し、より公平な利益還元という観点から制度を終了しました。制度廃止だけを単独で行ったのではなく、同時に株式分割や配当方針の変更も発表しています。
株主優待廃止と同時に株式分割や増配も実施した
2019年の株主還元見直しでは、普通株式1株を2株に分割するとともに、分割後の2020年3月期年間配当予想を1株44円としました。株式分割を考慮すると、前期に対して実質的に年間配当を倍増させる内容です。
株主優待を廃止して単純に株主還元を縮小したというより、優待から配当を含めた還元方法へ重点を移す見直しの一環だったといえます。
旧制度は通信サービス関連の優待が中心だった
ソフトバンクグループの旧株主優待は、実施時期によって内容が変わっていますが、Yahoo! BBやソフトバンク携帯電話などグループの通信サービスを利用する株主向けの特典が中心でした。過去にはYahoo! BBの月額利用料相当分の割引や、ソフトバンク携帯電話の基本使用料を一定期間無料にする優待などが実施されています。
現在のPayPayマネーライトを進呈する制度とは、優待内容の性格そのものが異なります。
ソフトバンクの株主優待は2024年に新設された
現在の優待は2024年4月25日に新設が発表されました。ソフトバンクは同時に普通株式の1株を10株へ分割することも発表しており、株式の購入に必要な金額を引き下げる施策と株主優待を組み合わせた設計です。
2024年4月に株主優待の新設を発表
新設時の条件は、普通株式を100株以上、1年以上保有することでした。2024年10月1日に1株から10株への株式分割が実施されたため、分割後の100株は分割前の10株に相当します。当初発表時点では、対象株主にPayPayポイント1,000ポイントを進呈する内容でした。
新設の背景は個人株主・若年投資家の拡大
ソフトバンクは新設の目的として、若年層を含む新たな投資家に自社株を選んでもらい、長期保有を促すことで投資家層を拡大することを挙げています。グループ関連サービスの利用を通じて事業への理解を深めてもらう狙いも示しました。
統合報告書では、株主優待にかかる総額を年間約10億円と見込み、個人株主数やPayPay経済圏の拡大につなげる戦略的な取り組みと位置づけています。
当初はPayPayポイント1,000ポイントを予定していた
2024年4月の新設発表では、優待内容はPayPayポイント1,000ポイントでした。ただし実際に初回優待が進呈される前の2024年10月に内容が見直され、現在のPayPayマネーライト1,000円分へ変更されています。この変更では、必要株数、1年以上という保有条件、1,000円相当という優待価値は変わっていません。
ソフトバンクの株主優待はその後も制度変更されている
2024年の新設発表後、優待内容や基準日、受け取り方法、申請ルールが複数回変更されました。ただし、1,000円相当の優待額、100株以上の必要株数、1年以上の継続保有という基本条件は維持されています。
| 時期 | 主な内容 |
|---|---|
| 2024年4月 | 株主優待制度を新設。PayPayポイント1,000ポイントを予定 |
| 2024年10月 | 優待内容をPayPayマネーライト1,000円分へ変更 |
| 2025年3月 | 基準日に9月30日を追加 |
| 2025年6月 | 18歳未満でスマートフォンを持たない株主の代理受領に対応 |
| 2026年6月 | 申請期限を過ぎた場合の基準日・申請期日の取り扱いを変更 |
2024年10月|PayPayマネーライトへ変更
2024年10月23日、優待内容はPayPayポイント1,000ポイントからPayPayマネーライト1,000円分へ変更されました。ソフトバンクは変更理由として、PayPayマネーライトはユーザー間で譲渡・譲り受けができ、PayPayポイントより利便性が高いことを挙げています。付与条件と付与金額相当分に変更はありません。
2025年3月|9月30日も基準日に追加
2025年3月12日、従来の3月31日に加えて9月30日も基準日として設定されました。これにより、100株以上を取得した時期に応じ、3月31日または9月30日のうち先に到来する日から1年以上の継続保有期間を数える仕組みになっています。
基準日が2つになっても、3月と9月の両方で年2回優待を受け取れるわけではありません。100株以上を取得し株主名簿に記載された後、先に到来するいずれか一方の基準日が適用されます。
2025年6月|未成年株主の代理受領に対応
2025年6月27日、18歳未満でスマートフォンを持っていない株主について、両親などのPayPayアカウントで株主優待を代理受領できるよう制度が見直されました。未成年株主が自分のスマートフォンやPayPayアカウントを用意できない場合でも、優待を受け取りやすくするための変更です。100株以上・1年以上という対象条件や1,000円分という優待額に変更はありません。
2026年6月|申請期限後の取り扱いを変更
2026年6月12日、申請期日を過ぎた場合の取り扱いが変更されました。通常、基準日が3月31日の場合は翌年3月31日、9月30日の場合は翌年9月30日が申請期日です。
申請期日までに申請しなかった場合は、当初の基準日を申請日以降に先に到来する次回基準日へ変更する仕組みになりました。3月31日基準で期限までに申請しなかった場合は9月30日基準へ、9月30日基準で未申請の場合は翌年3月31日基準へ切り替わります。申請期限を過ぎても、従来より長く待たずに優待を受け取れるようになりました。
ソフトバンクの株主優待は改悪された?
制度は何度か変更されていますが、2026年9月時点で優待金額の減額や必要株数の引き上げ、継続保有期間の延長は行われていません。PayPayマネーライトへの変更、9月30日の基準日追加、未成年株主の代理受領、申請期限後の取り扱いなどが見直されています。
| 項目 | 新設時から現在までの状況 |
|---|---|
| 優待額 | 1,000円相当のまま |
| 必要株数 | 100株以上のまま |
| 継続保有条件 | 1年以上のまま |
| 受け取る残高の種類 | PayPayポイント → PayPayマネーライト |
| 基準日 | 3月31日のみ → 3月31日または9月30日 |
| 受け取り手段 | 未成年株主の代理受領に対応 |
| 申請期限を過ぎた場合 | 次回基準日へ切り替え |
現時点では優待金額の減額は行われていない
新設発表時はPayPayポイント1,000ポイント、現在はPayPayマネーライト1,000円分です。受け取る残高の種類は変わりましたが、会社は付与金額相当分に変更はないと説明しています。
必要株数も100株以上のまま
必要株数は制度新設時から100株以上で変わっていません。1年以上の継続保有条件も維持されています。優待の対象となるための基本的なハードルは引き上げられていません。
これまでの主な変更は受け取りやすさを高める内容
PayPayマネーライトへの変更はユーザー間の送金を可能にするもので、9月30日の基準日追加は株式の取得時期によって保有期間を開始しやすくするものです。未成年株主の代理受領や申請期限後の取り扱い変更も、優待を受け取れるケースを広げる方向の見直しです。
2026年9月までの制度変更を見る限り、優待額や必要株数を厳しくする方向よりも、制度の使い勝手を改善する変更が中心になっています。
ソフトバンクの株主優待は今後どうなる?
2026年9月時点で廃止の予定は発表されていません。ただし株主優待は会社が任意で設ける制度で、将来にわたる継続が保証されているわけではありません。現状の方向性と、変更があった場合の確認項目を押さえておくと判断しやすくなります。
現時点で廃止予定は発表されていない
現在も公式IRページで申請や進呈スケジュールが案内されています。2026年6月には申請期限後の取り扱いが改善されており、少なくとも現時点では制度を終了するのではなく、運用を見直しながら継続している状況です。
直近では制度を利用しやすくする変更が続いている
2024年10月以降の主な変更を見ると、PayPayマネーライトへの変更、9月基準日の追加、未成年株主の代理受領、申請期限後の救済的な取り扱いなど、利用者側の利便性を高める方向の見直しが続いています。
ソフトバンクは株主優待を個人株主数やPayPay経済圏の拡大につなげる戦略的施策と説明しています。単なるコストではなく事業戦略の一部として位置づけている点は、現在の制度を考えるうえでの材料になります。
株主優待が将来も続く保証はない
一方、株主優待は配当と同様、固定された権利として将来まで内容が保証されるものではありません。株主数の増加による優待コストの拡大、株主還元方針の変更、PayPayを含むグループ戦略の変更などがあれば、将来的に優待内容や対象条件が変更されることもあります。
実際、ソフトバンクグループ(9984)は2019年に株主への公平な利益還元という観点から旧株主優待を廃止しました。会社も制度も異なりますが、株主優待が経営方針に応じて見直されるという点は共通します。
今後変更される場合に確認したいポイント
新たな発表があった場合は、「継続」「変更」「廃止」という言葉だけでなく、次の項目を確認すると実際の影響を判断しやすくなります。
- PayPayマネーライト1,000円分という優待額が維持されるか
- 必要株数が100株以上のままか
- 1年以上という継続保有条件が変更されないか
- 3月31日・9月30日の基準日の扱いが変わらないか
- 申請方法や申請期限が変更されないか
- PayPay以外の優待内容へ変更されないか
株主優待の投資価値は、優待金額だけでなく必要投資額や配当、継続保有条件まで含めて決まります。制度変更があった場合も、変更された部分と維持された部分を分けて確認することになります。
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ソフトバンクの株主優待は復活した?
2019年に廃止された制度がそのまま復活したわけではありません。2019年に優待を廃止したのはソフトバンクグループ(9984)で、現在の優待はソフトバンク(9434)が2024年に新設した別制度です。
ソフトバンクの株主優待は廃止された?
ソフトバンク(9434)の現在の株主優待は2026年9月時点で実施中です。ソフトバンクグループ(9984)の旧株主優待は2019年3月末を最後に終了しています。
2019年に廃止された優待と現在の優待は同じ?
同じ制度ではありません。会社、証券コード、優待内容が異なります。9984の旧制度は通信サービス関連の特典が中心でしたが、9434の現在の制度はPayPayマネーライト1,000円分です。
ソフトバンクグループ(9984)にも現在株主優待はある?
ありません。ソフトバンクグループの公式IRでは、第35回株主優待を最後に制度を終了したと案内しています。
ソフトバンクの現在の株主優待はいつから始まった?
制度の新設が発表されたのは2024年4月25日です。初回の保有期間は2025年3月31日から2026年3月31日までとされ、条件を満たした3月基準の株主への初回進呈は2026年5月です。
PayPayポイントからPayPayマネーライトへの変更は改悪?
優待価値は1,000円相当のままで、必要株数や継続保有条件も変更されていません。ソフトバンクは、ユーザー間で譲渡できるPayPayマネーライトへの変更で利便性が向上すると説明しています。優待金額を減らす変更ではありません。
ソフトバンクの株主優待は今後廃止される?
2026年9月時点で廃止予定は発表されていません。ただし株主優待制度は将来の継続が保証されているものではなく、会社の株主還元方針や事業戦略によって変更・廃止されることもあります。
まとめ|廃止されたのはソフトバンクグループ(9984)の旧制度、現在の優待はソフトバンク(9434)の新制度
ソフトバンクの株主優待を整理すると、2019年にソフトバンクグループ(9984)が旧株主優待を廃止し、2024年にソフトバンク(9434)がPayPayを使った新しい株主優待を新設しています。現在の制度は旧制度の復活ではなく、別会社が新設した別の株主優待です。
現在は100株以上を1年以上継続保有し、所定の申請を行った株主にPayPayマネーライト1,000円分が進呈されます。新設発表後にはPayPayマネーライトへの変更、9月30日の基準日追加、未成年株主の代理受領、申請期限後の取り扱い変更が行われましたが、2026年9月時点で優待額の減額や必要株数の引き上げ、制度廃止は発表されていません。
一方、株主優待は将来の継続が保証された制度ではありません。今後変更が発表された場合は、優待額、必要株数、継続保有期間、基準日、申請方法を個別に確認することになります。

出典
ソフトバンク株式会社「株主優待・株主特典イベント」 https://www.softbank.jp/corp/ir/investor/benefit/
ソフトバンク株式会社「株式分割および定款の一部変更、ならびに株主優待制度の新設に関するお知らせ」(2024年4月25日) https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2024/20240425_01/
ソフトバンク株式会社「株主優待の内容をPayPayマネーライトの進呈へ変更」(2024年10月23日) https://www.softbank.jp/corp/news/info/2024/20241023_01/
ソフトバンク株式会社「株主優待の基準日に9月30日を追加」(2025年3月12日) https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2025/20250312_02/
ソフトバンク株式会社「未成年の株主さまの株主優待についてのご案内」(2025年6月27日) https://www.softbank.jp/corp/news/info/2025/20250627_01/
ソフトバンク株式会社「株主優待の基準日と申請期日に関する取り扱いの一部変更について」(2026年6月12日) https://www.softbank.jp/corp/news/info/2026/20260612_01/
ソフトバンク株式会社「統合報告書2024 CEOメッセージ」 https://www.softbank.jp/corp/ir/documents/integrated_reports/fy2024/miyakawa/
ソフトバンクグループ株式会社「株式分割及び定款の一部変更、2020年3月期配当予想(増配)に関するお知らせ」(2019年5月9日) https://group.softbank/news/press/20190509_0
ソフトバンクグループ株式会社「よくあるご質問と回答」 https://group.softbank/ir/faq
ソフトバンクグループ株式会社「株主優待制度の変更に関するお知らせ」(2011年2月24日) https://group.softbank/news/press/20110224
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