三井松島ホールディングスの株価は、2026年7月23日にストップ高まで上昇しました。前日に、大幅増配、業績予想の上方修正、M&Aが同時に発表され、株主還元と成長への期待が高まったためです。
ただし、上方修正には株式譲渡益による一過性の利益も含まれています。
ここでは、直近の株価上昇材料と、今後も株価を支える可能性がある普遍的な上昇要因を分けて解説します。

↓↓詳細はこちら↓↓
三井松島ホールディングスの株価が上昇した直近の理由

三井松島ホールディングスの株価が上昇した主な理由は、年間配当予想の大幅な引き上げ、業績予想の上方修正、山洋の子会社化です。
なかでも、年間配当予想を74円から130円へ引き上げたことは大きなサプライズとなりました。一方、純利益の上方修正には株式譲渡益が含まれているため、一過性の利益と継続的な利益を分けて評価する必要があります。
| 上昇材料 | 内容 | 継続性 |
|---|---|---|
| 大幅増配 | 年間74円から130円へ増額 | 高い |
| 業績上方修正 | 売上高・営業利益・純利益を引き上げ | 内容による |
| 株式譲渡益 | MM Investmentsが特別利益を計上 | 一過性 |
| 山洋の子会社化 | 工業用・医療用綿棒の収益を取り込む | 中長期 |
| 累進配当 | 年間130円を新たな基準額に設定 | 中長期 |
年間配当予想を74円から130円へ引き上げ
三井松島ホールディングスは、2027年3月期の年間配当予想を、従来の74円から130円へ引き上げました。
内訳は中間配当65円、期末配当65円です。前回予想から56円の増配となり、前期の年間64円と比べると66円増える見通しです。
年間配当予想は、前期の2倍を超える水準まで引き上げられました。
発表前の2026年7月22日終値1,553円を基準にすると、予想配当利回りは約8.37%です。高い配当利回りが意識され、高配当株を探す資金が流入したことが、株価上昇につながったと考えられます。
一方、ストップ高となった7月23日終値1,953円を基準にすると、予想配当利回りは約6.66%です。
配当金の金額が変わらなくても、株価が上昇すると配当利回りは下がります。そのため、急騰後に投資を検討する場合は、増配額だけでなく、現在の株価を基準とした利回りを確認することが重要です。
三井松島ホールディングスは、今後、年間130円を新たな基準額として累進配当を維持する方針を示しています。単年度の特別配当ではなく、中長期の株主還元方針として発表された点も好感されました。
2027年3月期の業績予想を上方修正
三井松島ホールディングスは、2027年3月期の売上高、営業利益、経常利益、純利益の予想をそれぞれ引き上げました。
| 項目 | 修正前 | 修正後 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 680億円 | 710億円 | 4.4%増 |
| 営業利益 | 97億円 | 100億円 | 3.1%増 |
| 経常利益 | 100億円 | 104億円 | 4.0%増 |
| 純利益 | 71億円 | 86億円 | 21.1%増 |
| EPS | 185.40円 | 229.67円 | - |
売上高は30億円、営業利益は3億円、経常利益は4億円の上方修正です。これに対して、純利益は15億円引き上げられ、修正率は21.1%に達しています。
純利益の修正幅が、営業利益の修正幅を大きく上回っている点が特徴です。
本業の利益を示す営業利益は3.1%の上方修正にとどまっています。一方、純利益にはMM Investmentsによる株式譲渡益が含まれているため、利益の増加がすべて本業の急成長によるものではありません。
業績予想の上方修正自体は株価にとってプラス材料ですが、今後の業績を評価する際は、営業利益の成長と特別利益を分けて確認する必要があります。
MM Investmentsの株式譲渡益を計上
純利益予想が大きく引き上げられた理由の一つが、MM Investmentsによる上場株式の譲渡益です。
MM Investmentsは、三井松島ホールディングスの金融・投資事業を担い、割安と判断した上場企業へ投資しています。保有株式の一部を売却したことで譲渡益が発生し、特別利益として純利益を押し上げました。
ただし、株式譲渡益は毎期同じ金額が発生する利益ではありません。
保有株式の価格や売却時期によって損益が変動するため、今回の譲渡益だけを基準に、翌期以降の利益を予想することは難しいといえます。
一方、上場株式投資は、一時的な余剰資金の運用ではなく、中期経営計画に盛り込まれた正式な成長戦略です。株式の売却益に加えて、保有期間中の配当収入も収益源になります。
MM Investmentsを評価する際は、単年度の売却益だけでなく、次の点を継続的に確認する必要があります。
- 保有株式の含み益・含み損
- 株式売却益の推移
- 受取配当金
- TOPIXと比較した運用成績
- 投資資金に対する収益率
株式相場が上昇すれば利益拡大が期待できる一方、市場環境が悪化した場合には、評価損や売却損が発生する可能性もあります。
山洋の子会社化を発表
三井松島ホールディングスは、綿棒・綿球メーカーの山洋を子会社化すると発表しました。
山洋は一般用綿棒で国内トップクラスのシェアを持つほか、工業用綿棒ブランド「HUBY」を展開しています。HUBYは、半導体、電子機器、光学製品などの製造工程における清掃や異物除去に使用されます。
三井松島ホールディングスは、半導体需要やデータセンター投資の拡大を、工業用綿棒の成長機会として挙げています。
山洋の2026年2月期の業績は、次のとおりです。
| 項目 | 2026年2月期実績 |
|---|---|
| 売上高 | 36億4,100万円 |
| 営業利益 | 3億9,300万円 |
| 純利益 | 4億600万円 |
すでに営業利益と純利益を確保している企業であり、子会社化後は、三井松島ホールディングスの売上高や営業利益への貢献が期待されます。
株式取得日は2026年8月21日の予定です。取得価額は公表されておらず、買収資金には手元資金と銀行借入が使われます。
今後は、山洋の利益貢献だけでなく、買収によって発生するのれん、借入金の増加、支払利息なども含めて評価する必要があります。
また、半導体・データセンター需要は、会社が示した今後の成長期待です。現時点では、関連する具体的な受注額や売上高が公表されているわけではありません。
今回の上方修正は一過性か継続的か
今回の業績上方修正には、株式譲渡益による一過性の利益と、山洋の子会社化によって今後も続く可能性がある利益の両方が含まれています。
株価上昇が一時的なものにとどまるか、中長期的な上昇につながるかを判断するには、利益の継続性を見極めることが重要です。
純利益の増加には一過性の株式譲渡益が含まれる
2027年3月期の純利益予想は、71億円から86億円へ21.1%引き上げられました。一方、営業利益予想は97億円から100億円への3.1%増にとどまっています。
純利益と営業利益の修正幅に大きな差があるのは、MM Investmentsによる株式譲渡益が特別利益として計上されるためです。
純利益の上方修正額を、そのまま本業の成長と捉えることはできません。
株式譲渡益は保有株式を売却した時点で計上されるため、翌期にも同じ利益が発生するとは限りません。株式市場の環境によっては、売却益が縮小したり、損失が発生したりする可能性もあります。
次回以降の決算では、株式譲渡益を除いた純利益や、営業利益、営業キャッシュフローを確認し、本業がどの程度成長しているかを判断する必要があります。
山洋の利益は連結後も継続する可能性がある
山洋は、すでに売上高36億4,100万円、営業利益3億9,300万円を計上している企業です。
株式の売却益とは異なり、山洋の事業が安定して続けば、子会社化後も売上高と営業利益へ継続的に貢献する可能性があります。
特に工業用綿棒は、半導体や電子機器の製造工程で使用されるため、関連市場が拡大すれば、山洋の業績成長にもつながります。
ただし、買収後に三井松島ホールディングスへ残る利益は、山洋の現在の営業利益と同額になるとは限りません。
取得価額が公表されていないため、のれんの金額や償却負担は現時点では判断できません。銀行借入を利用することから、支払利息の増加も考慮する必要があります。
今後は、山洋の連結開始時期、のれん償却費、借入金、連結後の営業利益を確認することが重要です。
年間130円の累進配当は中長期の株価材料
三井松島ホールディングスは、従来の中期経営計画で、2030年3月期に年間配当100円以上を目指していました。
しかし、今回の配当予想修正によって、2027年3月期の段階で年間130円まで引き上げられる見通しとなりました。
さらに、今後は年間130円を新たな基準額として、配当を維持または増額する累進配当方針が示されています。
従来の中期目標を前倒しで上回る株主還元方針は、中長期の株価を支える材料になります。
累進配当を採用すると、業績が一時的に悪化した場合でも減配されにくいとの期待が高まり、高配当株を重視する投資資金が入りやすくなります。
ただし、累進配当は原則的な経営方針であり、将来の配当額を法的に保証するものではありません。大幅な業績悪化や財務状況の変化が発生した場合には、配当方針が見直される可能性があります。
年間130円の配当が持続できるかを判断するには、純利益だけでなく、営業キャッシュフロー、手元資金、有利子負債、M&Aに必要な投資額も確認する必要があります。
三井松島ホールディングスの株価が上がる5つの理由

三井松島ホールディングスの株価は、増配や上方修正などの短期的な材料だけで動くわけではありません。
同社は石炭事業から撤退した後、M&Aと上場株式投資を中心とする事業投資会社へ転換しています。
中長期的には、次の5つが株価を押し上げる要因になります。
- ニッチトップ企業のM&A
- 石炭撤退後の安定した収益基盤
- 上場株式投資による利益
- 累進配当による株主還元
- 自社株買いによる1株当たり価値の向上
ニッチトップ企業のM&Aで利益を積み上げている
三井松島ホールディングスは、「ニッチ・安定・わかりやすい」を投資方針として、M&Aによる事業拡大を進めています。
対象となるのは、特定分野で高いシェアを持ち、事業内容や収益構造が比較的理解しやすい企業です。
これまでに、製造業を中心として10社以上を買収してきました。年間150件以上のM&A案件が持ち込まれており、その中から収益性や成長性を確認したうえで投資先を選定しています。
買収件数を増やすだけでなく、利益を安定して生み出す企業を選ぶことを重視しています。
社内にはFAやM&Aの専門チームがあり、案件の発掘、企業価値の算定、買収交渉、資金調達まで一貫して対応できる体制を整えています。
買収後も経営を完全に任せるのではなく、コスト管理、生産性の改善、人材採用、設備投資などに関与します。買収先の利益を伸ばせれば、三井松島ホールディングス全体の企業価値向上につながります。
一方、M&Aでは取得価額が高すぎると、のれんや借入金の負担が増えます。買収件数だけでなく、買収後の営業利益や投資回収の進捗を確認することが重要です。
石炭撤退後も安定した収益基盤を構築した
三井松島ホールディングスの祖業は石炭事業です。かつては石炭価格の上昇によって業績や株価が大きく動く資源関連株として認識されていました。
しかし、2024年3月期に石炭生産事業を終了し、現在は生活消費財、産業用製品、金融その他の事業を中心とする持株会社へ転換しています。
石炭価格への依存度を下げ、複数事業から利益を得る構造へ変化しました。
生活消費財では、ペットフード、飲食用資材、オーダースーツなどを展開しています。産業用製品では、事務機器、チェーン、電子部品、工業用製品などを取り扱っています。
異なる分野の企業を傘下に持つことで、一つの市場が悪化した場合でも、別の事業で利益を補える可能性があります。
株式市場での評価軸も、石炭価格や資源市況を中心とする「石炭株」から、M&Aによって利益を積み上げる「事業投資会社」へ変わりつつあります。
ただし、石炭事業のような大きな利益を新規事業で継続的に補えるかは、今後も確認する必要があります。
上場株式投資を新たな収益源としている
三井松島ホールディングスは、MM Investmentsを通じて上場株式への投資を行っています。
投資対象は、企業価値に対して株価が割安と判断した銘柄です。短期的な値動きだけを狙うのではなく、企業価値の向上を見込みながら長期保有する方針を掲げています。
運用では、TOPIXを上回るパフォーマンスを目標としています。
上場株式投資から得られる収益は、保有株式の売却益だけではありません。投資先から受け取る配当金も継続的な収益源になります。
M&Aでは企業全体を買収する必要がありますが、上場株式投資では少額から投資でき、売却によって資金を回収しやすい点が特徴です。
一方、株式投資の利益は市場環境に左右されます。株価が下落した場合には含み損が発生し、売却時には損失を計上する可能性があります。
金融・投資事業の利益が大きくなるほど、三井松島ホールディングスの業績も株式市場の変動を受けやすくなる点には注意が必要です。
累進配当により減配懸念が抑えられやすい
三井松島ホールディングスは、年間配当を維持または増額する累進配当方針を掲げています。
M&Aや上場株式投資で得た利益を、配当を通じて株主へ還元する方針です。
累進配当では、前期の年間配当を原則として下回らないため、通常の配当方針と比べて減配への懸念が抑えられやすくなります。
安定した配当が期待できれば、高配当株を重視する投資資金が入りやすくなります。
今回、基準となる年間配当が130円へ引き上げられたことで、今後の業績成長に応じて、さらに増配される可能性も意識されます。
ただし、配当金を支払うには現金が必要です。会計上の純利益が増えていても、営業キャッシュフローが弱ければ、配当の継続が財務負担になる可能性があります。
累進配当の持続性を判断するには、利益だけでなく、営業キャッシュフロー、現金及び預金、有利子負債、M&A投資額を確認する必要があります。
自社株買いが1株当たり価値と需給を支えやすい
三井松島ホールディングスは、これまで大規模な自己株式取得を実施してきました。
2026年6月までに市場で取得した自己株式は233万3,600株、取得総額は31億4,214万円です。
自社株買いによって市場に流通する株式数が減少すると、需給面で株価を支える効果が期待できます。
また、発行済株式数が減少すれば、利益総額が変わらなくても1株当たり利益のEPSは上昇します。配当総額が同じ場合には、1株当たり配当を増やしやすくなる点もメリットです。
自社株買いは、1株当たりの企業価値と株主還元を高める資本政策です。
ただし、2026年6月までの自己株式取得はすでに終了しています。現在も市場で継続的に買い付けているわけではありません。
自社株買いの実施中は買い需要が発生しますが、終了後は需給を支える効果が弱まる可能性があります。
今後の株価を判断する際は、過去の自社株買い実績だけでなく、新たな取得枠が発表されるか、取得した自己株式を消却するかも確認する必要があります。
株価上昇が続くために確認したいポイント
三井松島ホールディングスの株価上昇が続くためには、増配や上方修正の発表だけでなく、本業の利益成長と株主還元の持続性を確認する必要があります。
特に、株式譲渡益を除いた利益や山洋の買収効果、年間130円の配当を支えるキャッシュフローが重要です。
| 確認項目 | 見るべき理由 |
|---|---|
| 株式譲渡益を除いた利益 | 本業の実力を判断するため |
| 山洋の利益貢献 | 買収が継続的な増益につながるか確認するため |
| 山洋ののれん・借入金 | 買収後の実質的な利益を判断するため |
| 既存子会社の営業利益 | M&A以外の有機的な成長を確認するため |
| MM Investmentsの運用成績 | 投資利益の再現性を確認するため |
| 営業キャッシュフロー | 年間130円配当の持続性を判断するため |
| PER・PBR・配当利回り | 急騰後の割高・割安を確認するため |
| 出来高・信用買い残 | 短期的な需給悪化を確認するため |
株式譲渡益を除いた利益
今回の純利益上方修正には、MM Investmentsによる株式譲渡益が含まれています。
株式譲渡益は利益を押し上げる要因ですが、保有株式の売却によって発生する一過性の利益です。毎期同じ金額が計上されるとは限りません。
そのため、今後の決算では、株式譲渡益を除いた利益がどの程度あるかを確認する必要があります。
特に、売上高や営業利益が継続的に伸びていれば、本業の成長を伴った株価上昇と評価しやすくなります。
山洋の利益貢献
山洋は、工業用・医療用綿棒などを手がけ、すでに営業利益を計上している企業です。
子会社化後に山洋の業績が連結されれば、三井松島ホールディングスの売上高や営業利益を押し上げる可能性があります。
株式譲渡益とは異なり、山洋の事業が安定して成長すれば、毎期の利益へ継続的に貢献することが期待されます。
今後は、連結開始後の売上高や営業利益に加えて、半導体・電子機器向けの工業用綿棒がどの程度成長するかが注目されます。
山洋ののれん・借入金
山洋の取得価額は公表されていないため、買収によって発生するのれんの金額は現時点では分かりません。
買収先が計画どおりに利益を伸ばせなかった場合には、のれんの減損損失が発生する可能性があります。
また、買収資金には銀行借入も使われるため、有利子負債や支払利息が増えることも考えられます。
山洋が営業利益を計上していても、のれんの償却や支払利息を差し引くと、三井松島ホールディングスに残る利益が小さくなる可能性があります。
買収先の利益だけでなく、買収に伴う費用も含めて評価することが重要です。
既存子会社の営業利益
三井松島ホールディングスは、M&Aによって複数の企業を傘下に収めてきました。
今後も新たな企業を買収することは成長材料になりますが、既存子会社が自力で利益を伸ばせるかも重要です。
既存子会社の販売数量や単価、生産性が改善し、営業利益が増えていれば、新規M&Aに依存しない成長につながります。
一方、買収を続けなければ利益が増えない状態では、成長を維持するために多額の投資資金が必要になります。
決算では、連結全体の営業利益だけでなく、生活消費財や産業用製品など、各事業の利益推移も確認する必要があります。
MM Investmentsの運用成績
MM Investmentsによる上場株式投資は、三井松島ホールディングスの新たな収益源です。
保有株式の売却益や配当収入によって利益を得られる一方、株式市場が下落すれば、評価損や売却損が発生する可能性があります。
単年度に大きな売却益を計上したとしても、運用成果が長期間続かなければ、安定した収益源とは評価しにくくなります。
今後は、売却益だけでなく、受取配当金、保有株式の評価損益、TOPIXと比較した運用成績を確認することが重要です。
複数年にわたって市場平均を上回れるかが、投資事業の評価を左右します。
営業キャッシュフロー
年間130円の配当を維持するには、会計上の純利益だけでなく、実際に現金を生み出す力が必要です。
株式譲渡益によって純利益が増えていても、本業の営業キャッシュフローが弱ければ、配当やM&Aの資金を借入に頼る可能性があります。
反対に、既存事業から安定したキャッシュフローを得られていれば、配当を維持しながら次のM&Aにも資金を振り向けやすくなります。
年間130円の累進配当が持続できるかを判断する際は、営業キャッシュフロー、手元資金、有利子負債の推移を合わせて確認する必要があります。
PER・PBR・配当利回り
大幅増配や上方修正が発表されると、株価は短期間で大きく上昇することがあります。
しかし、株価の上昇に対して利益予想の増加が追いつかなければ、PERやPBRは上昇し、割高感が意識されやすくなります。
配当金が年間130円で変わらない場合、株価が上昇するほど配当利回りは低下します。
発表直後の高い配当利回りだけを見て判断するのではなく、現在の株価を基準とした利回りと利益水準を確認することが重要です。
出来高・信用買い残
ストップ高などで注目を集めた銘柄には、短期的な値上がりを狙う買いが入りやすくなります。
出来高を伴って上昇している間は買い需要の強さが確認できますが、出来高が減少すると上昇の勢いが弱まる可能性があります。
また、信用買い残が急増すると、株価が下落した際に損切りや追証による売りが出やすくなります。
業績や配当が良好でも、短期的な需給が悪化すれば株価が調整することがあります。急騰後は、出来高、信用倍率、信用買い残の増減にも注意が必要です。
【PR】株の購入前は松井証券で信用残高を確認するのがおすすめ

株を購入する前には、信用買いが増えているのか、信用買いの整理が進んでいるのかを確認することも重要です。
信用買いが増えていると株価が上がりにくく、信用買いが整理されていると上値が軽くなりやすいからです。
一般的な信用残は週次で公表されるため、急落当日の信用需給をすぐに確認することはできません。
松井証券では、東証の売買内訳データをもとに算出した「信用残(当日推計)」と「信用倍率(当日推計)」を確認できます。
信用買いが増えているのか、信用返済による売りが出ているのかなど、株価変動の背景を考える際にも活用でき、需給の良いタイミングでの取引が可能です。
私も別の証券会社を利用していましたが、信用需給の分析用に活用するサブ口座として松井証券を使い始めて、今では気になる銘柄の需給を毎日確認しています。
トレードの勝率を少しでも上げたいという人はぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
松井証券の公式サイトはこちらから
三井松島ホールディングスの株価上昇で注意したいリスク
三井松島ホールディングスには、M&A、上場株式投資、累進配当など複数の成長材料があります。
一方で、株式譲渡益の反動や買収に伴う負担、急騰後の需給悪化など、株価下落につながるリスクもあります。
株式譲渡益は翌期に反動減となる可能性がある
今回の純利益上方修正には、MM Investmentsによる株式譲渡益が含まれています。
株式譲渡益は、保有している株式を売却した際に計上される利益です。同じ株式を翌期にもう一度売却することはできないため、新たな売却益がなければ翌期の利益は減少する可能性があります。
特別利益を含む年度と含まない年度を単純に比較すると、大幅な減益に見えることもあります。
翌期以降の業績を判断する際は、株式譲渡益を除いた利益や営業利益の推移を確認する必要があります。
M&A価格やのれんの金額が分からない
山洋の取得価額は公表されていないため、買収価格が利益や純資産に対して割高かどうかは現時点では判断できません。
買収価格が高いほど、のれんの金額も大きくなる可能性があります。
山洋の業績が想定を下回った場合には、のれんの減損損失が発生し、純利益や純資産を押し下げることがあります。
買収の成否は、子会社化した時点ではなく、買収後に利益を伸ばせるかで決まります。
銀行借入によって有利子負債が増える可能性がある
山洋の買収には、手元資金に加えて銀行借入が使われる予定です。
借入金が増えると、支払利息が増加し、財務負担が重くなる可能性があります。金利が上昇すれば、資金調達コストも高くなります。
今後もM&Aを積極的に進める場合、買収資金を借入に依存すると、有利子負債がさらに増える可能性があります。
配当とM&Aを同時に拡大するためには、既存事業から安定したキャッシュフローを確保することが重要です。
上場株式投資で損失が発生する可能性がある
MM Investmentsによる上場株式投資は、売却益や配当収入を得られる一方、株式市場の変動を受けます。
投資先企業の業績悪化や市場全体の下落によって、保有株式に評価損が発生する可能性があります。
損失を抱えた株式を売却した場合には、売却損が利益を押し下げます。
上場株式投資の規模が拡大すると、M&Aで取得した事業の業績が安定していても、株式市場の下落によって連結利益が変動しやすくなります。
ストップ高後は利益確定売りが出やすい
ストップ高まで上昇した銘柄は注目を集めやすい一方、短期間で含み益を得た投資家による利益確定売りも出やすくなります。
増配や上方修正が好材料であっても、その内容が株価に織り込まれた後は、新たな材料がなければ上昇が一服する可能性があります。
特に、配当利回りの高さを理由に買われた場合、株価上昇によって利回りが低下すると、買い需要が弱まることがあります。
好材料の発表後でも、株価が一直線に上昇し続けるとは限りません。
アクティビストの売却が需給悪化につながる可能性がある
三井松島ホールディングスには、旧村上ファンド系とされる株主が大株主として関わってきた経緯があります。
アクティビストの保有は、増配、自社株買い、資本効率の改善などへの期待を高め、株価上昇の材料になることがあります。
一方、大株主が保有株式を売却した場合には、市場にまとまった売りが出るとの警戒から、株価が下落する可能性があります。
実際の影響を判断するには、大量保有報告書や変更報告書、大株主の保有比率の推移を確認する必要があります。
まとめ|三井松島の株価は増配・上方修正・山洋買収で上昇
三井松島ホールディングスの株価が上昇した主な理由は、年間配当予想の大幅な引き上げ、2027年3月期業績予想の上方修正、山洋の子会社化です。
ただし、純利益の上方修正には、MM Investmentsによる一過性の株式譲渡益が含まれています。
中長期的な株価上昇には、山洋を含む買収先の利益貢献、既存事業の成長、上場株式投資の運用成果、年間130円の累進配当を支えるキャッシュフローが重要です。
急騰後は、配当利回りの低下や信用買い残の増加、利益確定売りにも注意しながら、業績と需給の両面を確認する必要があります。
出典
2027年3月期業績予想の上方修正及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ
https://www.mitsui-matsushima.co.jp/wp/wp-content/uploads/2026/07/52c2e82b9bf1e9c355076333d55e6f24.pdf
株式会社山洋の株式取得(子会社化)に関するお知らせ
https://www.mitsui-matsushima.co.jp/wp/wp-content/uploads/2026/07/c4b9af59862fd2ff45faf864f8fd327c.pdf
中期経営計画策定に関するお知らせ
https://www.mitsui-matsushima.co.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/e104ef6df88535ee564967caeb3b7647.pdf
2026年3月期決算説明資料
https://www.mitsui-matsushima.co.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/49e27cb5a323ce1a5b97449113f15842.pdf
2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
https://www.mitsui-matsushima.co.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/433f7d22c9b3fcff113ad9e35f4c4e0f.pdf
自己株式の取得状況および取得終了に関するお知らせ
https://www.mitsui-matsushima.co.jp/wp/wp-content/uploads/2026/06/227733d05c97c80f247ecee5788cafb4.pdf
三井松島ホールディングス(株)【1518】:株価時系列・信用残時系列|Yahoo!ファイナンス
https://finance.yahoo.co.jp/quote/1518.T/history
コメント