200Aと2644はどっちがおすすめ?構成銘柄・信託報酬・リターンを比較

200Aと2644は、どちらも日本の半導体関連企業へまとめて投資できるETFです。しかし、連動する指数や構成銘柄、1銘柄当たりの組入比率、保有コストは大きく異なります。

特に重要なのが、200Aはキオクシアホールディングスの比率が高く、2644は半導体製造装置や部材企業へ比較的広く分散されている点です。信託報酬だけを比べると200Aが有利ですが、コストの安さだけで選ぶと想定以上の集中リスクを負う可能性があります。

本記事では、2026年6月30日付の公式月次資料を基に、200Aと2644の構成銘柄、信託報酬、総経費率、純資産総額、分配金、リターンを比較します。

この記事の結論
信託報酬の安さとキオクシアへの投資を重視するなら200Aが候補です。特定銘柄への集中を抑え、製造装置・検査・部材企業まで広く投資したいなら2644が向いています。ただし、どちらも半導体セクターへ集中するテーマ型ETFであり、TOPIXや全世界株式のような幅広い分散商品とは性格が異なります。

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目次

200Aと2644はどっちがおすすめ?

200Aと2644はどっちがおすすめ?

結論として、低コストとキオクシアへの投資を優先するなら200A、構成銘柄の分散を優先するなら2644がおすすめです。

200Aの信託報酬は年0.165%で、2644の年0.649%を大きく下回ります。一方、200Aは2026年6月30日時点でキオクシアHDが36.12%を占め、上位5銘柄の合計比率も72.03%です。

2644は同日時点でキオクシアを組み入れておらず、最大構成銘柄の東京エレクトロンも11.40%です。信託報酬は高いものの、1社の急騰・急落がETF全体へ与える影響は200Aより抑えられています。

比較項目200A2644
正式名称NEXT FUNDS 日経半導体株指数連動型上場投信グローバルX 半導体関連-日本株式 ETF
運用会社野村アセットマネジメントGlobal X Japan
連動指数日経半導体株指数(トータルリターン)FactSet Japan Semiconductor Index(配当込み)
保有銘柄数30銘柄38銘柄
組入方式時価総額ウエート浮動株調整後時価総額ウエート
最大構成銘柄キオクシアHD 36.12%東京エレクトロン 11.40%
キオクシア組み入れあり2026年6月30日時点では組み入れなし
上位5銘柄比率72.03%50.35%
信託報酬年0.165%年0.649%
総経費率年0.25%年0.70%
純資産総額1,052.7億円790.97億円
1年リターン+241.5%+150.47%
分配金基準日4月7日・10月7日4月24日・10月24日
NISA成長投資枠の対象成長投資枠の対象
向いている人低コスト・キオクシア重視分散・製造装置株重視

※構成銘柄・上位比率・リターンは2026年6月30日時点。純資産総額は2026年7月29日時点。総経費率は両ETFの直近計算期間を年率換算した公式値です。

200Aがおすすめな人

200Aは、保有コストを抑えながら日本の大型半導体株へ集中投資したい人に向いています。特にキオクシアHDのNANDフラッシュメモリ事業やメモリ市況に強気で、個別株よりは投資先を分散したい場合に候補になります。

  • 信託報酬と総経費率を抑えたい人
  • キオクシアHDやメモリ市況の上昇を取り込みたい人
  • 東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなど大型株を重視する人
  • 上位銘柄への集中と大きな値動きを許容できる人

2644がおすすめな人

2644は、キオクシア1社への集中を避けながら、製造装置、検査装置、材料、半導体商社などへ広く投資したい人に向いています。中小型の半導体関連株も含むため、日本の半導体サプライチェーン全体を取り込みやすい構成です。

  • 特定の1銘柄への集中を抑えたい人
  • 製造装置・検査・部材企業へ幅広く投資したい人
  • キオクシアの値動きに左右されにくい構成を求める人
  • 200Aより高い保有コストを許容できる人

200Aと2644の基本的な違い

200Aと2644の最大の違いは、ETFを構成する指数の銘柄選定方法です。どちらも「日本半導体ETF」ですが、同じ銘柄を同じ比率で保有しているわけではありません。

200Aは時価総額の大きい30銘柄へ投資

200Aは、日経半導体株指数(トータルリターン)への連動を目指します。日経半導体株指数は、東京証券取引所に上場する主要な半導体関連株30銘柄で構成される時価総額ウエート方式の指数です。

時価総額が大きい企業ほど指数内の比率が高くなるため、株価が大きく上昇した企業は組入比率も高まりやすくなります。キオクシアHDの比率が36%まで上昇したのも、この仕組みが大きく影響しています。

構成銘柄は原則として年1回、10月末を基準に選定され、11月末に入れ替えられます。30銘柄へ投資しますが、均等に約3.3%ずつ配分するETFではありません。

2644は半導体事業の売上比率も重視

2644は、FactSet Japan Semiconductor Index(配当込み)への連動を目指します。企業の時価総額だけでなく、半導体の製造・流通・製造装置に関連する事業の売上比率も銘柄選定に使用します。

半導体関連事業の売上比率が50%以上の企業を中心とするPure Playと、売上比率が25%以上50%未満、または半導体材料・部品事業を行うQuasi Playに分けて選定する点が特徴です。

構成銘柄は浮動株調整後時価総額で加重され、リバランス時には1銘柄当たり10%の上限が設けられます。ただし、リバランス後の株価変動によって10%を超える場合があります。実際に2026年6月30日時点では、東京エレクトロンとルネサスエレクトロニクスが11%台でした。

2644は年2回、1月と7月の最終営業日に銘柄入れ替えとリバランスを行います。本記事の構成銘柄は2026年6月30日時点であり、2026年7月31日のリバランス以降は採用銘柄や比率が変わる可能性があります。

200Aと2644の構成銘柄を比較

200Aと2644の構成銘柄を比較

構成銘柄を見ると、200AはキオクシアHDへの集中が目立ち、2644は東京エレクトロン、ルネサス、SCREEN HD、レーザーテック、アドバンテストなどへ比較的均等に配分されています。

順位200Aの銘柄比率2644の銘柄比率
1キオクシアHD36.12%東京エレクトロン11.40%
2東京エレクトロン13.97%ルネサスエレクトロニクス11.31%
3アドバンテスト8.65%SCREEN HD9.55%
4ルネサスエレクトロニクス6.71%レーザーテック9.16%
5ディスコ6.58%アドバンテスト8.94%
6レーザーテック3.50%ディスコ8.27%
7信越化学工業3.11%KOKUSAI ELECTRIC6.52%
8JX金属3.05%ローム6.17%
9SCREEN HD2.53%SUMCO4.95%
10HOYA2.13%堀場製作所3.31%

※200Aは野村アセットマネジメントの組入銘柄情報、2644はGlobal X Japanの月次レポートを基に作成。いずれも2026年6月30日時点。

キオクシアが入っているのは200A

2026年6月30日時点で、キオクシアHDを組み入れているのは200Aです。200Aのキオクシア比率は36.12%で、2位の東京エレクトロン13.97%を大きく上回ります。

仮にキオクシアが10%動き、ほかの29銘柄が変動しなかったと単純化すると、200Aへの影響は約3.6%です。キオクシアが上昇する局面では200Aのリターンを押し上げますが、急落時にはETF全体を大きく押し下げます。

2644には同日時点でキオクシアが入っていません。そのため、キオクシアの代替としてETFを買いたい人には200Aが適していますが、同社への集中を避けたい人には2644の方が選びやすいでしょう。

上位5銘柄への集中度は200Aが高い

集中度200A2644
最大構成銘柄36.12%11.40%
上位3銘柄58.74%32.25%
上位5銘柄72.03%50.35%
上位10銘柄86.34%79.56%

200Aは最大1銘柄で36%、上位5銘柄で72%を占めています。30銘柄型であっても、実際の値動きは一部の大型株に強く左右されます。

2644も上位10銘柄で約80%を占めるため、完全な均等分散ではありません。ただし最大銘柄が約11%、上位5銘柄が約50%に抑えられており、1社への集中度は200Aより低くなっています。

共通銘柄は15銘柄にとどまる

2026年6月30日時点で、200Aの30銘柄と2644の38銘柄のうち、共通しているのは15銘柄です。同じ日本半導体ETFでも、半分程度しか共通していません。

区分主な銘柄
両方に入る主な銘柄東京エレクトロン、アドバンテスト、ルネサス、ディスコ、レーザーテック、SCREEN HD、KOKUSAI ELECTRIC、ローム、SUMCO、東京精密、TOWAなど
200Aだけの主な銘柄キオクシアHD、信越化学工業、JX金属、HOYA、ソニーグループ、東京応化工業、フェローテック、加賀電子など
2644だけの主な銘柄堀場製作所、日本マイクロニクス、芝浦メカトロニクス、リガクHD、テクセンドフォトマスク、ジャパンマテリアル、AIメカテック、テラプローブなど

200Aはキオクシア、信越化学、JX金属、HOYAなど時価総額の大きい企業を含みます。2644は日本マイクロニクス、芝浦メカトロニクス、TOWAなど、半導体装置・検査・部材分野の中小型株をより広くカバーしています。

200Aと2644の信託報酬・総経費率を比較

保有コストは200Aの方が明確に低いです。信託報酬は200Aが年0.165%、2644が年0.649%で、2644は年0.484ポイント高く設定されています。

項目200A2644
信託報酬年0.165%年0.649%200Aが年0.484ポイント低い
総経費率年0.25%年0.70%200Aが年0.45ポイント低い
100万円保有時の目安約2,500円約7,000円約4,500円の差

100万円保有時の目安は、直近の総経費率を単純に掛けた概算です。実際の費用は保有期間、純資産額、売買費用などによって変わります。

長期保有ではコスト差が積み上がる

総経費率の差を年0.45ポイントとすると、100万円では年約4,500円、500万円では年約2万2,500円の差になります。長期保有や投資額が大きいほど、200Aの低コストは有利です。

ただし、両ETFは投資する中身が異なります。2644の高いコストは、200Aより多くの銘柄へ投資する対価と単純に言い切れるものではありませんが、構成銘柄の分散を重視する投資家にとっては選択肢になります。安さだけでなく、キオクシアへの集中を許容できるかを同時に考える必要があります。

200Aと2644のリターンを比較

2026年6月30日時点の公式月次資料では、1カ月と1年のリターンはいずれも200Aが2644を上回りました。数値は分配金を再投資した基準価額ベースです。

期間200A2644
1カ月+24.7%+18.96%
1年+241.5%+150.47%

※過去のリターンは将来の運用成果を保証するものではありません。2026年6月30日以降の株価変動は含まれていません。

200Aが上回った背景には集中投資もある

200Aの高いリターンには、キオクシアHDや東京エレクトロン、アドバンテストなど上位銘柄の上昇が寄与したと考えられます。特にキオクシアの比率が36%まで高まったため、同社の上昇を強く取り込める構成でした。

一方、これは200Aの方が常に優れていることを意味しません。上昇相場でリターンを押し上げた集中度は、キオクシアや上位装置株が下落したときには大きなマイナス要因になります。リターンの高さと集中リスクは表裏一体です

設定来リターンは単純比較しない

200Aは2024年6月、2644は2021年9月に設定されており、運用開始時期が約3年異なります。そのため、設定来リターンをそのまま並べても公平な比較にはなりません。

ETFを比較するときは、同じ開始日と終了日、同じ分配金再投資ベースの数字を使うことが重要です。本記事では両社の月次資料で共通して確認できる1カ月と1年を比較しています。

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純資産総額・買いやすさを比較

2026年7月29日時点の純資産総額は、200Aが1,052.7億円、2644が790.97億円で、200Aが上回っています。どちらも数百億円規模のETFであり、純資産総額だけを理由に直ちに避ける水準ではありません。

項目200A2644
純資産総額1,052.7億円790.97億円
売買単位1口1口
NISA成長投資枠対象対象
つみたて投資枠直接購入の対象外直接購入の対象外

どちらも株式と同じように市場で1口から売買できます。ただし、最低購入金額は日々の市場価格によって変わります。相場急変時には売値と買値の差が広がる場合があるため、注文時は板の厚さやスプレッドを確認し、必要に応じて指値注文を使う方法があります。

200Aと2644の分配金を比較

200Aと2644はいずれも年2回分配を行いますが、高い分配金を目的としたETFではありません。半導体株の値上がり益を狙う性格が強く、分配金だけで優劣を決める差は小さいと考えられます。

項目200A2644
分配回数年2回年2回
基準日4月7日・10月7日4月24日・10月24日
直近分配金100口当たり1,400円100口当たり1,200円
1口当たり14円12円

直近分配金は200Aが2026年4月7日、2644が2026年4月24日の実績です。両社の公式資料では100口当たりで表示されるため、1口当たりでは200Aが14円、2644が12円となります。今後の分配額は保証されていません。

200Aのメリット・デメリット

区分内容
メリット信託報酬・総経費率が低い
キオクシアへETFを通じて投資できる
大型半導体株の上昇を取り込みやすい
純資産総額が大きい
デメリットキオクシアが36%を占める
上位5銘柄で約72%
メモリ市況や上位銘柄の決算に左右されやすい
30銘柄型でも分散効果が限定的

200Aはコストと直近リターンに魅力がありますが、実態はキオクシアを中心とする上位大型株への集中型ETFです。キオクシアの個別株よりは分散されるものの、一般的な指数ETFと同じ感覚で保有しない方がよいでしょう。

2644のメリット・デメリット

区分内容
メリット最大銘柄でも約11%
製造装置・検査・部材企業を広くカバー
中小型の半導体関連株も含む
200Aより運用実績が長い
デメリット信託報酬・総経費率が高い
2026年6月末時点ではキオクシアを含まない
上位10銘柄で約80%を占める
半導体セクター全体の下落は避けられない

2644は1社への集中度を抑えられますが、信託報酬は200Aの約4倍です。また、38銘柄へ投資していても、すべて半導体関連企業であるため、業種分散ができるわけではありません。

200Aと2644を両方買う意味はある?

200Aと2644を両方保有する方法は、キオクシアへの実質的な投資比率を調整したい場合に意味があります。例えば両ETFを同額ずつ保有し、2644のキオクシア比率を0%とすると、ポートフォリオ全体のキオクシア比率は単純計算で約18%になります。

また、2644だけに含まれる日本マイクロニクス、芝浦メカトロニクス、ジャパンマテリアルなどにも投資できます。一方で東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなど共通銘柄も多く、2本を買っても半導体セクターへの集中は解消されません。

分散を目的とする場合は、200Aと2644を組み合わせるだけでなく、TOPIXや全世界株式など異なる業種・地域へ投資する商品との配分も検討する必要があります。

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200Aと2644に関するよくある質問

キオクシアが入っているのはどっち?

2026年6月30日時点では、キオクシアHDが入っているのは200Aです。組入比率は36.12%で、200Aの最大構成銘柄となっています。2644には同日時点で入っていませんが、年2回の銘柄入れ替えで今後変更される可能性があります。

信託報酬が安いのはどっち?

200Aです。信託報酬は200Aが年0.165%、2644が年0.649%です。直近の総経費率も200Aが年0.25%、2644が年0.70%で、長期保有では200Aのコスト優位が大きくなります。

過去のリターンが高いのはどっち?

2026年6月30日時点の1年リターンは、200Aが+241.5%、2644が+150.47%で、200Aが上回りました。ただし、キオクシアを含む上位銘柄への集中がプラスに働いた結果でもあり、下落相場では同じ集中度がリスクになります。

長期保有にはどっちがおすすめ?

コストを重視し、キオクシアへの集中を許容できるなら200A、特定銘柄への集中を抑えたいなら2644が候補です。ただし、どちらも半導体セクターへ集中するため、長期資産形成の中心よりも、成長テーマを追加するサテライト枠として検討しやすい商品です。

NISAで買えるのはどっち?

200Aと2644はいずれもNISAの成長投資枠で購入できます。つみたて投資枠の直接の対象ではありません。NISAで分配金を非課税にする場合は、証券会社で配当金の受取方法が株式数比例配分方式になっているかも確認しましょう。

200Aと2644を両方買ってもよい?

キオクシア比率を調整しつつ、2644だけに含まれる中小型半導体株へ投資したい場合は選択肢になります。ただし共通銘柄が15銘柄あり、半導体セクターへの集中は変わらないため、保有目的と配分を決めてから購入することが重要です。

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まとめ

200Aと2644は、どちらも日本の半導体関連株へ投資できるETFですが、中身は大きく異なります。

200Aは信託報酬が年0.165%と低く、直近のリターンも2644を上回りました。一方、キオクシアHDが36.12%、上位5銘柄が72.03%を占め、少数の大型株に強く左右されます。

2644は信託報酬が年0.649%と高いものの、最大構成銘柄は約11%で、製造装置、検査、材料、中小型株まで比較的広く投資できます。

低コストとキオクシアを重視するなら200A、構成銘柄の分散を重視するなら2644という選び方が基本です。ただし、どちらも半導体市況やAI投資、輸出規制、構成銘柄の決算によって大きく変動するため、ポートフォリオ全体に占める比率を抑えて投資することが重要です。

注意事項
本記事は公開情報を基に作成した情報提供を目的とするものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。構成銘柄、組入比率、純資産総額、リターンなどは変動します。投資判断は最新の目論見書・月次資料を確認したうえで行ってください。

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