KDDIは2025年4月に1対2の株式分割を実施しました。株価が再び上昇すれば、「次の株式分割はいつだろう」「また分割する可能性はあるのか」と気になる投資家もいるでしょう。
KDDIは過去、個人投資家が買いやすいように100株を買うための金額を引き下げる目的で、複数回の株式分割を実施してきました。現在の100株購入金額は前回の分割発表時より低い一方、将来の株価次第では再び分割を検討する余地があります。
この記事では、KDDIの次回の株式分割予定に加え、2025年の1対2分割で株価・配当・株主優待がどう変わったのかを解説します。さらに、過去の分割時の最低投資金額と現在を比較し、今後再び分割する可能性を考えながら、株式分割が株価に与える影響も説明します。
※本記事は2026年9月24日時点の開示資料をもとに作成しています。
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KDDIの次回の株式分割は未定

2026年9月24日時点で、KDDIは2025年4月1日の1対2分割以降、新たな株式分割を発表していません。次回の基準日や効力発生日も未定です。
2026年9月24日の終値3,031円では、100株を買うために30万3,100円が必要です。前回2分割を発表した2024年11月1日は、終値4,760円で100株47万6,000円でした。現在は前回の分割発表時より約17万円少ない資金で100株を買えます。
KDDIは過去、投資単位を引き下げて個人投資家が参加しやすくする目的で株式分割を行ってきました。現在の購入金額は前回より低いため、過去の水準だけを見ると、次回分割が近いと判断する材料は乏しい状況です。
ただし、KDDIは「100株で○万円を超えたら分割する」という数値基準を公表していません。今後の株価上昇で100株の購入金額が再び大きくなれば、再分割を検討する理由は強まります。
直近では2025年4月1日に1株→2株へ分割した
直近の株式分割は2025年4月1日です。KDDIは2024年11月1日に分割を発表し、2025年3月31日を基準日として、普通株式1株を2株へ分割しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2024年11月1日 |
| 基準日 | 2025年3月31日 |
| 効力発生日 | 2025年4月1日 |
| 分割比率 | 1株→2株 |
保有株数は2倍、株価は理論上半分になった
1対2の株式分割では、100株を保有していた株主の持ち株は200株になります。株価は理論上2分の1に調整されます。
たとえば、分割前の株価が4,800円なら、100株の評価額は48万円です。分割後は200株、理論株価2,400円となり、評価額は同じ48万円です。保有株式の評価額は、株式分割だけなら変わりません。
100株を買うための資金は約半分になった
KDDI株は100株単位で売買します。1対2分割では株価が理論上半分になるため、100株を買うために必要な資金も約半分になります。
分割を発表した2024年11月1日の終値は4,760円でした。この株価なら100株に47万6,000円が必要です。1対2分割を単純に反映すると理論株価は2,380円となり、100株の購入資金は23万8,000円まで下がります。
実際の株価は発表から分割実施まで変動するため、2025年4月1日に23万8,000円だったという意味ではありません。分割発表時の株価を基準にすると、約50万円必要だったKDDI株を20万円台で100株買える水準まで引き下げる効果があったことが分かります。
配当は分割後換算で72.5円→80円へ増配
KDDIの2025年3月期の年間配当は1株145円でした。この145円は分割前の株数を基準にした数字で、1対2分割後に換算すると72.5円です。
2026年3月期の年間配当は80円だったため、分割後ベースでは72.5円→80円へ増配しています。2027年3月期は年間84円を予定しています。
株主優待の必要株数は100株→200株へ変更された
KDDIの株主優待は、2025年度までは100株以上、2026年度からは200株以上が株数の条件です。必要株数は2倍になりましたが、株式分割も1対2だったため、分割前の100株は分割後の200株に相当します。
2026年度の優待は、200株以上を1年以上保有する株主が対象です。1年以上5年未満は2,000円相当、5年以上は3,000円相当となっています。優待内容はPontaポイント、ローソン・成城石井の商品セット、寄付などから選ぶ方式です。
また、2025年度から1年以上の継続保有が必要になっています。現在の優待を確認する際は、200株という株数だけでなく、保有期間も満たしているか確認が必要です。
KDDIは過去どんなときに株式分割してきた?
次回の分割時期は公表されていませんが、過去の分割理由を追うと、KDDIがどのような状況で分割してきたかは確認できます。特に2013年、2015年、2025年は、投資単位の引き下げや個人投資家層の拡大を目的にしています。
| 効力発生日 | 分割比率 | 主な目的・背景 |
|---|---|---|
| 1994年5月20日 | 1株→1.1株 | 上場初期の株式分割 |
| 2012年10月1日 | 1株→100株 | 100株単元制度の導入と同時実施。投資単位は実質変わらず |
| 2013年4月1日 | 1株→2株 | 投資単位を引き下げ、個人投資家層を拡大 |
| 2015年4月1日 | 1株→3株 | 投資単位を引き下げ、流動性と投資家層を拡大 |
| 2025年4月1日 | 1株→2株 | 新NISAも踏まえ、投資単位を引き下げて投資家層を拡大 |
2012年の1対100は投資金額を下げるための分割ではない
2012年10月の1対100分割は、100株単元制度の導入と同時に実施されました。分割後に1単元を100株としたため、1単元当たりの投資金額は実質的に変わっていません。
この分割は、2013年以降の「個人投資家が買いやすい金額へ下げるための分割」とは性格が異なります。
2013年は個人株主を増やすため1株→2株へ分割
2013年4月1日の1対2分割では、KDDIは投資単位を引き下げて個人投資家層を増やす目的を明示しました。
当時の決算説明資料では、TOPIX Core30の平均と比べてKDDIの個人株主比率が低く、「個人株主拡大が課題」としています。
2015年は100株の購入金額が80万円超まで上がり1株→3株へ分割
2015年1月末には、100株を買うために83.6万円必要な水準まで上昇していました。KDDIは投資単位を引き下げ、流動性を高めて投資家層を広げる目的で1対3の株式分割を実施しました。
2025年は新NISAも踏まえて1株→2株へ分割
2025年の1対2分割でも、投資単位を下げて個人投資家が参加しやすくする考え方は共通しています。
KDDIは新NISAの開始で長期的な資産形成を行う投資家が増えると見込み、投資家層をさらに広げる目的を示しました。
現在の100株購入金額は過去の分割時より低い
2026年9月24日の終値3,031円では、100株の購入に30万3,100円必要です。これは前回の分割発表時より約36%低く、2015年の分割発表時期の半分以下です。
| 比較時点 | 100株を買うために必要な金額 | その後の株式分割 |
|---|---|---|
| 2015年1月末(1対3分割の発表時期) | 83.6万円 | 2015年4月に1株→3株 |
| 2024年11月1日(1対2分割の発表日) | 47.6万円 | 2025年4月に1株→2株 |
| 2026年9月24日現在 | 30万3,100円 | 新たな分割発表なし |
過去の分割時と比べると、現在は100株を買うための金額が低い水準です。少なくとも最低投資金額だけを見る限り、次回の株式分割が近いと判断できる状況ではありません。
株価が5,000円なら100株50万円、8,000円なら80万円
KDDIの株価が上昇すれば、100株を買うために必要な資金も増えます。株価4,000円なら40万円、5,000円なら50万円、6,000円なら60万円、8,000円なら80万円です。
株価が5,000円前後まで上がれば、100株の購入金額は2025年の分割発表時と近い水準になります。8,000円前後なら、2015年に1対3分割を決めた時期の80万円台に近づきます。こうした水準まで最低投資金額が上がれば、個人投資家が買いやすい金額へ下げるために再分割を検討する理由は強まりやすくなります。
KDDIは株式分割の金額基準を公表していない
過去と同じ金額になれば自動的に株式分割が行われるわけではありません。KDDIは分割を決める数値基準を公表しておらず、個人株主を増やす方針、NISAなどの制度、市場環境、株式の流動性なども踏まえて判断します。
そのため、50万円や80万円を超えたから次の分割が決まると考えるのではなく、過去の分割時にどの程度の購入資金が必要だったかを一つの参考材料として見るのが適切です。
KDDIが再び1株→2株へ分割すると100株の購入資金は半分になる
次回の株式分割が行われるときの株価や分割比率は未定です。ここでは、前回の分割発表時に近い株価5,000円で、前回と同じ1対2分割を実施したケースを例にします。
| 項目 | 分割前 | 1対2分割後のイメージ |
|---|---|---|
| 保有株数 | 100株 | 200株 |
| 株価 | 5,000円 | 2,500円 |
| 100株の購入金額 | 50万円 | 25万円 |
| 保有株式の評価額 | 50万円 | 50万円(200株×2,500円) |
1対2分割なら、既存株主の保有株数は2倍になり、株価と100株の購入金額は理論上半分になります。
1対3分割なら、保有株数は3倍、株価と100株の購入金額は理論上3分の1です。実際の数字は、分割を発表した時点の株価と分割比率によって決まります。
次回の分割では配当と株主優待の条件も確認する
配当は、株式分割の比率に合わせて1株当たりの金額を調整するのが基本です。1対2なら保有株数が2倍になるため、配当方針が同じであれば1株当たり配当はおおむね半分になります。
一方、株主優待の必要株数は会社が別途決めます。KDDIは2025年の1対2分割に合わせて、2026年度から優待の必要株数を100株から200株へ変更しました。
次回も同じ変更になるとは限らないため、株式分割が発表された際は、分割比率だけでなく配当予想と株主優待の株数条件も確認が必要です。
KDDIが株式分割すると株価は上がる?
株式分割は株価の追い風になる可能性がありますが、分割しただけで株価が上がるとは限りません。100株を買うための資金が下がって新規の買いが入りやすくなる一方、既存株主も一部を売りやすくなります。また、株式分割自体はKDDIの売上高や利益を増やすものではありません。
最低投資金額が下がると新規の買いが入りやすくなる
株式分割で100株の購入金額が下がると、これまで資金面で買いにくかった個人投資家も参加しやすくなります。たとえば100株に50万円必要だった銘柄が1対2で分割されれば、理論上は25万円で100株を買えるようになります。
買える投資家の範囲が広がれば、新規の買い需要や売買参加者の増加につながる可能性があります。KDDIが2025年の分割目的として投資単位の引き下げと投資家層の拡大を挙げているのも、この効果を狙ったものです。
既存株主は一部を利益確定しやすくなる
一方、株式分割は既存株主にとっても保有株を一部だけ売りやすくします。1対2分割なら100株は200株になるため、分割前に100株しか持っていなかった株主でも、分割後は100株を売って100株を残すことができます。
一部利確については、株主優待の条件も売りやすさに影響します。仮に1対2分割後も優待の必要株数が100株のままなら、200株に増えた株主は100株を売っても優待の株数条件を満たせるからです。
KDDIの2025年分割では、2026年度から優待の必要株数も200株へ変更したため、分割前に100株を持っていた株主が「100株だけ売って優待を維持する」という条件にはなっていません。
それでも、分割前に200株以上を保有していた株主は分割後400株以上となるため、一部を売却して利益を確定する余地は広がります。株式分割は新規の買いを呼び込みやすくする一方、既存株主の利益確定も出やすくなるため、需給への影響は一方向ではありません。
株式分割だけではKDDIの企業価値は増えない
株式分割では、KDDIの売上高、利益、キャッシュフローそのものは増えません。1株を2株に分ければ株数が2倍になり、1株当たり利益(EPS)も分割後の株数に合わせて調整されます。
最低投資金額が下がることは需給面でプラスになり得ますが、会社が稼ぐ利益まで増えるわけではありません。そのため、株式分割だけを理由に株価が継続的に上昇すると考えることはできません。
実際の株価は自社株買いや決算も同時に織り込む
KDDIが2024年11月1日に1対2の株式分割を発表した際は、同じ日に最大1,000億円の追加自社株買いも発表しました。株価は株式分割、自社株買い、決算、増配、相場環境など複数の材料を同時に織り込んで動きます。
そのため、分割発表後に株価が上昇しても、値動きだけから「株式分割がどこまで株価を押し上げたか」を切り分けることはできません。次回の分割が発表された場合も、分割の内容だけでなく、同時に発表された決算や株主還元策まで確認する必要があります。
結局、株式分割には新規の買いを呼び込みやすくするプラス面と、既存株主の利益確定が出やすくなる面があります。企業価値自体は分割だけでは変わらないため、株価への影響は分割比率、優待条件、同時に出た材料まで含めて判断する必要があります。
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KDDIの株式分割まとめ
KDDIが直近で実施した株式分割は、2025年4月1日の1対2分割です。2026年9月24日時点では次回の株式分割は発表されておらず、実施時期は未定です。
現在の100株購入金額は30万3,100円で、2025年の分割発表時47万6,000円や2015年の83.6万円より低い水準です。過去の最低投資金額だけを見ると、次回分割が近いと判断できる材料はまだ乏しいと考えられます。
今後KDDIの株価が上昇し、100株の購入金額が再び50万円、80万円と大きくなれば、個人投資家が買いやすい金額へ下げるために再分割を検討する理由は強まります。ただし、KDDIは分割の金額基準を公表していません。
株式分割が株価に与える影響も一方向ではありません。最低投資金額の低下は新規の買いを呼び込みやすくする一方、既存株主は一部を売りやすくなります。実際の株価を見る際は、株式分割だけでなく決算、自社株買い、増配などの材料も合わせて確認する必要があります。
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